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具現化魔法で異世界乱舞  作者: 桃山
リーシャ編
566/2000

リーシャ編15話




リーシャ編15話になります!


それではどうぞ!!









「うぅ、リオのバカァ...」


『ワウゥ...。クゥゥン...』


リーシャは若干泣きそうな様子でアネ達の元へと戻っていた。


それに対しリオは、本気で申し訳なさそうな顔で様子を伺い続けている。


「ま、まぁ仕方がないよリーシャ。一口食べれたんだし、飼い主として許してあげなよ?ね?」


『あと少し早く帰ってこれれば私のをあげたのだがな...。まぁ私の食いかけでは嫌かもしれないが...』


「はっはっはっは、まぁ犬なんて、肉を見たら本能のままに動いてしまうのも、仕方がない事だろう!なんなら、もう1つ買えばいいじゃないか」


アネ、プラモ、マールはそれぞれ傷心気味なリーシャに声をかける。


「うぅ...、わかったよ。私が我慢するよ。ったく、軽く3日くらいは恨み続けるからねリオ」


リーシャは、リオを涙目でキッと睨みながら、仕方ないから許すと告げた。


『クゥゥン...』


許し方が許し方な為、リオはその大きな身体を縮こませ、耳と尻尾が垂れていて落ち込んでいる様子がわかる。


「リオちゃんも反省してるんだし、しっかりと許してあげなよリーシャ〜...」


アネは、落ち込んでいるリオをヨシヨシと撫でながら、リーシャに声をかけた。


「ダメだよ。今完全に許しちゃったら、絶対調子に乗りだすもんこの子!」


しかし、彼女はリオを全く許す気は無いらしい。なかなか厳しく躾けていて、クジラと同様に、何かと甘やかしたがりそうなリーシャにしては、珍しく感じられた。


「もうぅ...、リーシャも強情なんだからぁ...。リオちゃんもそんな落ち込まなくて大丈夫だよ〜?今日はこのアネが強情なご主人の代わりをしてあげるからね〜?」


アネは完全にご立腹なリーシャにため息を吐き、ご主人に嫌われると焦りながら、とても悲しそうなリオを撫でながら優しい口調で告げる。


『...ワウ!』


「ちょっ、リオちゃん!?」


アネの言葉に反応して吠えたと思えたのだが、リオは吠えた瞬間に立ち上がり、何か一点を見つめながら走り出した。


『ガウゥ!』


「うおぉっ!?なんだお前リーシャの連れてた犬か!?」


その先には、食べ物を大量所持したヴァーチュがいたようだ。持ち運びができるように、食品ひとつひとつ袋に詰められており、まだ一切食べていないようである。


『ガアァァ!!』


リオは、その食べ物の中のひとつを凝視しながら威嚇。


「待て待て待て!何故にそんな威嚇してくんだよ!?」


『ガウ!ガルルルルルル!』


「ん?肉か?お前肉が欲しいのか?」


ヴァーチュはリオの視線に気づき、例の骨つき肉の入った袋をリオの前で揺らす。


『ガゥアァァ!!』


リオは頷きながら寄越せと吠える。


「わかったわかった、やるから吠えんなって...」


ヴァーチュは仕方がねえと呟きながら、骨つき肉を1つ取り出し、リオに近づける。


『ワウゥ♪』


幸いにも、骨つき肉は両端から骨が突き出しているタイプみたいだ。リオは可愛らしい声をあげながら、ヴァーチュが手に持つ骨の反対側を咥え、尻尾をフリフリとしながらルンルンとした様子で彼の元から去っていく。


「チッ、飼い主が飼い主なら犬も犬でワガママな奴だな。...まぁ、犬の方はまだ礼を言えるみたいだし、良いか」


ヴァーチュは手に持つ大量の袋を腕に通し、空いた手で後頭部をガシガシと掻きながら走り去っていくリオを見送った。やはりなんだかんだいって、彼は大人だ。よ


『アゥゥ!』


そしてリオは、肉を咥えながらリーシャの元へと戻り、尻尾をブンブンと振り回しながら笑顔を浮かべている。


「リオ、ナ〜イス」


一部始終を遠目で見ていたリーシャは、ニヤリと笑ってリオの咥える骨つき肉を貰い、一口食べた。まさにその顔は悪人ヅラだ。


「う〜ん、美味しい!」


『ワウゥ...』


笑顔でもぐもぐと食べるリーシャを見て、リオはとても安心した様子であった。


「リオ、私の為にありがとね?それと、たった肉ひとつであんなに怒ってごめんね...?」


リーシャは半分ほど肉を食べ終えた後、リオの視線の高さに腰を下ろし、頭を撫でながら謝る。


『ワウゥ♪』


それに対しリオは、気にしないで!とでも言っているような優しい声をあげ、ペロペロと顔を舐めた。


「えへへ、ありがとリオ!はい、このお肉も半分こにしよっか!残りはあげる!」


リーシャは顔を舐められると、途端に笑顔になり、残りの肉をリオに差し出す。お詫びの品といったところだろう。


『ワウ!?』


貰っていいのかわからず、リオは驚きの声を出す。


「えへへ、いいんだよリオ!仲直りの印!」


リーシャは笑顔でリオの口元に近づけた。


『...ワウッ!』


リオは少し躊躇した後、パクッと噛り付いた。リーシャはそれをニコニコとみながら、リオの頭を撫で続ける。仲直りついでに、更に強い主従関係に結ばれたように思えた。


「「『ヴァーチュ(さん)良い働きしたなぁ...』」」


そんな微笑ましい光景を側から眺めていたマール、アネ、プラモの3人は、仲直りのきっかけを作ってくれたヴァーチュに対し、若干の感謝をしていた。





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