表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エロゲーの悪役貴族に転生した俺は、口を開けばエロワードしか喋れないセクハラ貴族だった  作者: 十凪高志


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/12

第2話 破滅対策と出会い

 この世界はエロゲー「ウェンロッゲ王国戦記」の世界だ。少なくとも、あのエロゲに世界観や人物などが酷似している。

 つまりこのままではこの俺、エドワルド・エルニズムは破滅してしまう。

 なんとかして破滅を回避しないと。


「なんとかしてハメるの回避しないと」


 うん、何を言っているんだ俺は。相変わらずこのクソスキルは。

 これでも、昔よりは改善したんだが。なにしろ喋れるようになった頃はエロ単語連発しかできなかったからな。

 まあそれはいい。

 とにかく、破滅回避のたるめに俺は動かなくてはならない。もう俺は10歳、身体もしっかり動くようになった。


「改めて生理してみよう」


 整理だよ。

 ともかく、この世界はエロゲー「ウェンロッゲ王国戦記」の世界だ。

 本当にゲームが異世界として存在しているのか、ゲーム自体が異世界を元にしたのか、それともこの異世界がゲームに酷似しているのか……そこらへんはどうでもいい。世界の真実など俺程度が考えても無駄だからだ。

 まあアメコミとかで流行りの無限に広がるマルチバースのひとつにはそういう世界があってもおかしくないだろう、くらいに考えておく。


 さて、ゲーム本編の物語は……。

 田舎の村の少年キットが、襲われている馬車を助けたら聖女の馬車でありそこから認められての立身出世。

 魔法の素質が認められて王都の魔法学園に特待生として招かれ、そこでヒロインたちと出会い、交流を重ねつつやがて魔王との戦いに巻き込まれていく……という、王道ファンタジー物語だった。

 その学園生活で、悪役貴族エドワルドのセクハラ発言に悩む王女リンゼ・スプー・ウェンロッゲを助けるためにキットはエドワルドと決闘して倒し、そして彼女の婚約者の一人地位を得る。

 ルートによっては他の婚約者と戦う展開にもなるわけだが……。

 つまり、エドワルドはそこで破滅するわけだ。

 詳しくは書かれなかったが、婚約者の地位を失ったエドワルドは父親に勘当されて平民となり、そして山賊に殺されたと記されてあった。

 ……絶対に嫌である。

 なおゲームにおけるヒロインは、


 リンゼ・スプー・ウェンロッゲ

 ウェンロッゲ王国の第一王女。

 婚約者の一人であるエドワルドのセクハラに苦しんでいる姿を見た主人公が彼女を救うために決闘を挑み、倒す。そして婚約破棄に至り、主人公が新しい婚約者となる。

 なお婚約者は七人いて、競い合う事となる。


 アイサ・レティール

 聖女。誰からも愛される少女。

 主人公との出会いは彼女の馬車が山賊に襲われた時に助けるところから始まる。

 主人公の魔法特性を見抜き、身元の保証人となる。それがきっかけで主人公は魔法学園の特待生となる。

 また、キラーワという妹がいる。


 ローズクッコ・メィキーシ

 ウェンロッゲ王国の女騎士。

 主人公を認めず決闘を挑んで来る。

 口癖は「殺す」である。


 リル・フェーン

 奉仕種族サスゴシュ人の犬耳の獣人少女。

 主人公が悪徳奴隷商人から救い出した後、主人公に仕える事となる。


 サーナ・ナージミオ

 キットの幼馴染。

 一人だけ個別ルートとEDの無い負けヒロイン。


 この五人だ。彼女たちと共に過ごしていき世界を救う物語である。

 さて、ここから考えられる俺の破滅回避は……


 1、王女リンゼに嫌われない事で主人公キットの介入を回避する

 2、主人公キットとの決闘回避、あるいは勝利すること


 このふたつである。

 王女との顔合わせイベントがそろそろ起きるだろうから、なんとかして好印象を得ないといけないわけだが……。


「このエロスキルだからな……」


 喋る言葉が全て下ネタエロワード。

 王女様相手に好印象など得られるわけがない。

 実は王女様がよほどのむっつりどすけべプリンラスだったというオチでもない限り不可能だろう。


 ……いや、逆はどうだ?


 実は、俺は今の時点ですでに親が決めた婚約者どうしだ。正確には婚約者候補の一人、ではあるのだが……。

 つまり会って無くても婚約者。それが下手に交流してエロワード炸裂させるから関係が悪化する。

 なら、会わないというのはいけるんじゃないか?

 理由をつけて会う事を拒否していれば……少なくともエロワードによる嫌悪はされないだろう。そしてキットに「姫を泣かせるエロ野郎め許せん!!」と決闘を挑まれることは無い。


 ……まあ、「会わずに姫を悲しませる以下同文!」と決闘挑まれる可能性はあるけど。

 そこまで考えていたら何もできない。

 ひとまず王女にはその方向性で進むとして……。


「あとは、精力強化か」


 戦闘力強化ね。

 この世界は魔物が生息し戦争も起きている世界だ。ゲーム本編の主軸のひとつも魔王軍との戦いもあるしな。

 そしてエドワルドはキットに決闘で倒されるのが本筋だ。

 つまり戦闘力を今から鍛えておくのは、生存のために欠かせないわけである。


 俺は数年前から一人で筋トレや素振りなどのトレーニングをしていたが、そろそろ本格的にやれるくらいには身体も出来て来たと思う。

 というわけで、父上に相談してみた。


「何を言い出すかと思えば、クズが」


 安定の暴言だった。やはり父上のスキルも絶好調である。


「おや、性癖に合いませんか父上」

「性癖の問題ではない、愚息が。だがまあ低脳にしては向上心がミジンコ程度にはあるようで、そこだけは褒めてやってもいいがな」

「というと……?」

「貴様も名前だけとはいえ貴族、それも辺境伯の息子だ。親の威を借るゴミのままでいたくはないという情けない虚栄心だけは褒めてやる。そこで、雑魚冒険者の家庭教師を特別に呼んでやってもいい」

「そしてその美少女家庭教師をつまみ食いするという考えですか」

「昔の仲間でな、そのツテだ。クソ雑魚魔術師なので食指もうごかんわ。まあ雑魚どうし、貴様にはちょうどよいレベルだろうよ」


 という感じで、父上は快く笑いながら昔の仲間を紹介してくれた。傍から見たら侮蔑に満ちた嘲笑だったが、俺や母上から見たら親の慈愛の笑顔であった。慣れたものである。

 そして数日後……。


「どうも。暴言おじさんから紹介されてきました、超絶天才スーパー美少女天才魔術師のメイジーメイ・ブラックです」


 そう言ったのは、14歳くらいの少女だった。大きな帽子の下から、少し尖った耳が視える。


「父上はロリコンでしたか」


 珍しくスキルの強制翻訳が働かなかった。


「メイさんはこう見えても私達より年上なんですよ、エド」


 母上がそう注釈を入れて来る。


「この若作りババアはな、50すぎなんだよ。魔族だからな」

「うるさい、暴言小僧」


 父上の言葉に眼前の少女はジト目でツッコミをいれた。


 ……魔族。

 そしてメイジーメイという名前……聞き覚えがある。たしか前世のゲーム知識で……。

 そうだ、魔王との戦争に入った時に敵として出て来る魔族の魔術師だった。

 けっこうな雑魚で、主人公に倒されて選択肢しだいで犯されたり、逃げ帰って魔族の上司や仲間におしおきとして犯されたり、人間の盗賊に侵されたりするキャラだった。

 そんな魔術師が師匠となるのか。

 しかし雑魚扱いされているとはいえ、出てくるのはゲーム中盤以降。主人公たちもレベルが高くなっている時期だったので相対的に見るならば決して雑魚というわけではない。

 今のこの俺が、初心者が師事するには全く問題ないだろう。

 ……しかし後の敵キャラとも知り合いとは、父上の交友関係も広いな。


「魔族の愛人がいるとは、流石は父上。股間がでかいですね」

「愛人だと? バカ抜かすな愚息が。こんな新古品の万年処女なんぞ誰が」


 その俺たちの会話を見て、メイジーメイがため息をつく。


「……さすがは暴言小僧の息子。神様の祝福(スキル)は受け継がれているみたいだね、なんというエロガキ」


 反論できない。

 しかし神様の祝福、か。こんな祝福いらねえよ畜生。

 しかしそれはおいといて。

 この魔族の少女(?)メイジーメイ・ブラックが俺の先生となるのだ。

 失礼のないようにしっかりと挨拶をしなくてはいけない。


「エドワルド・エルニズムです。これからよろしくお願いします、主に性的な意味で」


 ……。

 本当にこの口をどうにかしたい。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ