冒険者登録
手元に一切の資料無し
魔法名とかどうしよ・・・
無事にイルオーネに着いたが、色々な種族が歩いている。
耳が尖った人、小さい髭の生えた人、羽や角が生えた人など様々な種族が居た。もちろん男性もいるが、今はリアリーと手をつないでいるのでさっきよりは大分ましになったと思う…。でも早く克服しないとな…いつまでもこうしている分けにはいかない。
「これからどうしよう」
彼女との約束があるが家の場所の記憶がまだ見つかってない、彼女の妹さんは病にかかっているので急いだほうがいいだろう、何処か宿かなにかで記憶をたどらないと。
「冒険者に登録するといいですよ。身分証になりますから」
「それに登録すると色々便利ですよ」
登録していた方がいいだろう、入るたびにお金を払うのはもったいない。
「そうだね、じゃあ冒険者ギルドに行こう」
「分かりました、案内は私に任せてください!」
「ふふ、頼もしいね」
ギルドまではリアリーと手をつないで向かった。
流石は異世界、途中お店がいくつかあったが色々なものが売っていた。
武器や防具、良く分からない液体が入った瓶、見たこともない食材などが置いてあった。目的地に着くまでは、なるべく男性を見ないようにし、お店ばかり見ていた。
「到着しました、ここが冒険者ギルドです!」
冒険者ギルドは傷だらけのイメージがあったがそんなことはなかった、しっかりとした石でできた建物。中に入ると、やはりとういうか、ギルド内に居る人達はゴツイ男性ばかりだった。
「うう…」
やっぱり怖い。また、リアリーの背後に隠れる。
「ごめん…」
やっぱりこういうのはすぐに克服できるものじゃない。
「大丈夫ですよ、私がついてますから!!」
ああ…。あまり大きな声を出さないで…。注目されてるから! 黒いローブだし目立つ、脱いでも目立つ、目立たない方法がない。
「ん? リアリーじゃねーか! 戻らねぇからくたばったかと思ってたぜ」
がははと大男は笑う。大男につられ他の人たちがざわつく。
「ちゃんと生きてますよ! ベアさん。死にかけましたが…」
「はっ、こんだけ元気がありゃ大丈夫そうだ!」
大男の名前はベアのようだ。案外いい人だった。
「後ろに隠れてる連れは誰だ?」
僕のことを聞かれ体が、びくっとなる。
「この人は私を助けてくれた、グラキエスさんです」
「ほう」
鋭い目で見られている気がする、気がするなのは、僕は今リアリーの背中に顔を埋めているから。
「すみません、グラキエスさんは男性恐怖症なのであまり…」
「そうなのか、すまねぇな」
「いえ…」
何とか出せた一言。
「呼び止めてすまなかったな、用事があるんだろ? 早く行きな」
「そうでした、それじゃあ失礼しますね」
受付の場所に行く、受付の人は耳の尖った金髪の女性だった。それと胸はかなり大きかった。
「ようこそ冒険者ギルドへ、どういったご用件ですか?」
「こちらの方の登録をお願いします」
「登録ですね、分かりました」
受付の女性が紙とペンを取り出す。
「こちらをご記入ください」
紙にはこう書かれていた。
【種族】
【名前】
【年齢】
【性別】
【使用武器、魔法】
「これを書けばいいんですか?」
「はい、そうです」
結構簡単だった。
紙に記入していく。種族はマリオネット、名前はグラキエス、年齢はどうしようか、前世合わせたら百歳以上なのは確かだし、見た目からして十五歳くらいでいいかな。性別は…女だね。
使用武器、魔法か、これはどうなんだろう、僕が使ってる魔力糸は魔法なのかな? 良く分からないので取り敢えず魔法と書いておいた。
「できました」
書き終わったので受付の女性に渡す。
「はい、問題ないですね。では登録手数料、百ゼニー頂きます」
手数料?
そんなの聞いてないよ…。リアリーのほうを見ると、してやったりといった顔だ、確信犯か。またまた、お世話になってしまった。
「ごめ…」
「謝るのは無しですよ」
謝ろうとしたら止められた。本当に何かお礼しなきゃ…。
「確かに受け取りました、ではこちらをお渡しします」
リアリーが着けていたのと同じブレスレットを取り出し、渡す。
「こちらは収納機能や、倒した魔物を記録する機能がついております。無くすと再発行に五千ゼニーかかるのでご注意ください」
無くさないようにしないと。
「では、ギルドの事を説明しますね」
受付の女性が説明する。
まずはギルドランクについて、ギルドランクは下からG、F、E、D、C、B、A、AA、AAAとあるらしい。
ランクアップするにはG級の依頼を20回達成で上がり、FランクはF級の依頼を30回達成でランクアップといったところだ。ギルドでは倒した魔物の素材を買いっとってくれる。
そしてギルドのルールについて説明を聞いた、ギルドのルールは、犯罪行為をしない、ギルド及び冒険者に不利益なことはしない、ギルド関係者及び冒険者との戦闘を禁ずる、ということだ。しかし戦闘…決闘はお互いの同意と場所、そして立会人が確保できていれば問題ないらしい。
ギルドについての説明が終わる。
「ありがとうございます、それと早速なんですが素材を売ろうと思ってるんですけど」
少しでもいいから、リアリーにお金を返さないと。
「買取ですね、買取は左端にある受付で行っております」
「ありがとうございます」
買取のため移動する。
「いつの間に回収してたんですか?」
「リアリーが寝ている間ちょっとね」
「そうだったんですか」
空間魔法を使いこなすために色々試していたので、魔物の本体も何体か入っている。魔物は魔石を抜き取っても死ぬので途中からは魔石だけ取って回収していたので状態はいいだろう。
進むと素材買取という看板があった、どうやらここみたいだ。受付にはやる気のなさそうな黒髪の猫耳女性がいた。
どうやらここのギルド、受付の人は女性ばかりみたいだ、僕にとっては非常に嬉しい。
僕たちに気付いたのか、力なく垂れていた耳がピンっとなった。
「買取ですか~?」
「はい」
何だか眠そうな声。
「ではこちらの台に出しちゃってください」
言われた通り台に出す。
出した後に気付いたのだが僕は空間魔法を使って収納していたことを忘れていた、空間魔法は使える人はほとんどいないとリアリーは言っていた、失敗したかもしれない…。
リアリーを見ると凄く驚いていた。猫耳の人を見ると特に変わった様子はなかった、どうやら気づいてないようだ、良かった…。
「ふむふむ、なかなかいい状態だね、特に目立つ傷は無いし」
かなりいい状態みたいだ、いくらくらいになるのかな。
「えーっと魔物十二体に魔石十二個…。状態がいいから千二百ゼニーくらいかな」
おお、意外に高い、やっぱり状態がいいのが良かったのかな。
「では、ご確認ください」
大銀貨一枚と小銀貨二枚、ちゃんと千二百ゼニーだ。
「ありがとうございました」
「またのご利用お待ちしております~」
これでリアリーに借りた三百ゼニーが返せる。
用が済んだのでギルドから出る。
「ふう…。やっと出れた」
「お疲れ様です、グラキエスさん」
「うーん、グラキエスさんって呼び方変えない?」
自分で決めた名前だが、グラキエスさんと何回も呼ばれると、むず痒い。
「でも命の恩人ですし…」
「命の恩人とかは関係なしで」
「でも、なんて呼べば」
「うーん、なんでもいいよ、グラキとかキエスとかラキとか…まあ色々」
「じゃ、じゃあ…ラキさんで…」
さんは別につけなくてもいいんだけどね、言っても無駄な気がしたので言わないことにした。
「うん、いいね」
それと借りたお金を返さないと。
「リナリー、借りていたお金ちゃんと返すよ」
しまった、全部小銀貨にしてもらっておけばよかった。
「返さなくて大丈夫ですよ、何度言ってもここだけは譲りませんからね!」
「むう…。じゃあせめて何かお礼を…。僕にできることなら何でも言ってよ」
「じゃあ、これからもラキさんと一緒にいていいですか…?」
リアリーには何度も助けられた、しかし、いつかは別々にならなければいけなかっただろう。そう考えると寂しいという感情が出てきた、リアリーは僕にっとってかけがえのない人なのかもしれない、リアリーの言葉は僕にとっても嬉しかった。
「うん、いいよ…」
「ありがとうございます!」
こうしてまた一人仲間が増えた。
次はちょっと遅くなるかもしれません。
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