○文芸祭にて 3○
○唯子side○
無事、愛沙も飛悟も見つかった。
御迷惑をおかけしました、とか堅苦しくならなくていいのに、とほんの少し笑が溢れた。
「さ、次の行事あるだろ。亜利、いくぞ」
「あぇー、そんな時間?やだなー」
なんの話だろうか。大稀となら当番の方か。
「それじゃ、あたしらは昼飯の場所取りしますか」と綾。「そうだな」と后也。
そう、文芸祭とかお祭りの日はいつもの場所もあまり確保出来ない。それに、昼休みもなんらかの行事があってそれなりに騒がしいのだ。
「唯子、行くぞ」
「唯………?」
「あ!ごめんごめん。今行くよ〜」
置いてかれるとこだった……。
皆と居て、こういうとこが楽しくなる。いつも不思議なメンバーが自然と集まって話す。そんな日常は嫌いではなかった。
さて、色々場所を探した結果。2組の教室には誰もいなかったので教室にした。
「なーんーでーだぁぁぁぁぁぁあ!!!!」
と、ふと亜利と大稀の叫び声が重なって聞こえた。必ず、後で私達に当たってくるだろう。
「…………しかし、最後、か。」
后也がぽつんと呟いた。
…………そうだ、この文芸祭もこれからある文化祭や体育祭、雪祭りも全てが最後なんだ……。
すこし寂しくなってくる。
何気なく過ぎ去った日々も、何気なくやってきた行事も、何気なく集まった仲間とも、居れるのは限られた時間の中だけ………。
そんな風に考えてたら、飛悟が口を挟む。
「まぁ………これからも会えなくなる訳でもないし……。暗くならなくても」
「…………生意気め。」
「は…!?」
綾がボソッと冷たく突っ込んだ。
生意気って…と飛悟は反論をするがそんな声は綾に届かない。
「ま、飛悟の言う通りだな。……とりあえず、一日楽しんだモン勝ちだ」
綾が、にかっと笑ってそういった。
「あーーやーーかーー!!みんなーー!!」
外から大稀の呼ぶ声が聞こえる。
さ、行くか。と后也。
仕方ないなぁと舞夏。
「大稀ーー!!今行くからなー!!」
綾が下に向かって叫んだ。
急ごうか…と愛沙が呟いた。




