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My Best Friend〜この世界の奇跡〜  作者: 心井菜城愛
進級、最終学年
30/43

○文芸祭にて 2○

○愛沙side○

「もういい。」


そう言って舞台袖から出口まで出て行く。

綾さんらが話を少し聞いていたのか、出口で待っていても黙っていた。

それを尻目に私は歩いていく。


気がつけば、西校舎に着いていた。それから、ふっと後ろを見てみた。そこには、静寂しかなかった。

そうだ、私………。


「…………本当に知らない」


やっぱり、嫌いだ。飛悟なんて。

誰も来ないって、さすがに見放され──────………


「愛沙ちゃん」


「……!」


後ろには少し息を切らしながも笑顔の吉昭が立っていた。


「………」


「愛沙ちゃん、皆の所戻ろ?皆心配して───……」


「やだよ。」


別に吉昭が信頼できない訳ではなくて。ただ、あんな風に言ったのを後悔しているだけ。


「これも飛悟(やつ)の為だよ。…………わたしだって怖いんだ。」


「愛沙ちゃん………。………でも、ね。飛悟くんは、そんな迷惑だなんて思ってないよ。さっきも心配してた。『今はきっとそれから後のこと心配してるだけだから、誰の話も聞こうとしないだろうけどね』って言ってた。でも…………」


「なに。」


「『アイツなら大丈夫』って言ってたよ。」


………バカ。本人に、直接言いなさいよ。

私は密かに思った。


○飛悟side○

あーもー……。やっぱり絡まれた……。隣に居たはずの吉昭は消えたし……。


「はは……………。その、俺先を急いでるので──……」


くっそ。女子ってなんてめんどくさい。これだったら、愛の方が楽だ。

………探さなきゃいけないのに、何やってんだ俺は。


「でも、なんでまた愛沙だったんだろうね。」


「え?」


ふと、会話が聞こえつい聞き返す。


「本当に〜。裏とかありそうだし、何考えてるかわかんないしね〜」


…………何も言い返せない。ここで言わないといつ言うんだよ。いつだって肝心な時に肝心な事言えないしな……どうし………


「じゃあさ、アンタら、愛のやつの良いとこ知ってんの?」


「……………!」


ざわざわと話出す。そして亜利が「ほら、飛ぃ言いなさい」と笑って言った。


「し………正直いうとな、俺は女子や男子の大半が苦手だ。で、でも、なんでこんなに周りに人が集まるのかわからない。だが……理由はあるんだがその、愛とか皆は別なんだ。………ただ、それで愛だけを責めるのは間違ってると思う。………………。」


「つー訳だ。…………コイツ借りてくな。」


亜利がこっちだよと指を指した方に走る。正直、女子くらい捲ける足の自信はある。が、お陰で亜利を放置した見たくなった。


「ほれ、来た。」


「は?」


「愛とよっしー。」


本当だ、と口を開ける。少し、愛は嫌そうな顔をしたが吉昭がぽんと軽く背中を押した。


「………その。ごめんなさい。」


「いいよ。」


「…………。」


何に謝ってるかはわかんなくても真剣なことだけはわかる。


「おーい!」


「綾!ごめんねぇー、迷惑かけたね。」


「大丈夫だけど、愛沙…………。」


「…………私も大丈夫。」


それはよかった、と舞夏。唯や后也もにっと笑った。


「御迷惑をおかけしました」


と俺が謝ると綾華が「ほんとにだよ、飛悟のせいだからな」と否定の欠片もせずあっさり言われた。

そうか…と苦笑いをした。

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