○平和な日常が幸せで○
○???side○
はじめまして、僕は愛沙さんのスカートのフックに引っかかってるうさぎのシロウサと言います。愛沙さんの尊敬する先輩に僕は愛沙さんに渡されました。
まぁ、そんな僕視線から見た日常を紹介します。
「これ!逃げんなよ。職員室静か過ぎて出てきたんだよ。」
これは、お怒りな美久先生。逃げる舞夏さん。今は昼下がりの屋上。昼食を取っていたら、愛沙さんに衣久先生が話しかける。
「愛沙さんに聞き忘れていましたね。」
「何をです。」
「文芸祭の話です。」
あぁ、愛沙さんが自作の詩集を朗読するかしないかですか。
因みに、ここには四度祭り事がありまして、五月中旬に文芸祭、九月に文化祭、十月に体育祭。そして、雪祭り。この四回です。
愛沙さんがまだ続けます。
「別に。書くのは構わないです」
ちょっとツンデレさん。
そんな愛沙さんは飛悟さんの方を向いて、「………読んでよ。朗読だよ」とぼやきました。
「へ………あ、はぁ」
皆さんキョトン顔です。
…………………妙な空気で終えた昼休み。
確か、どの部活もなく五時間目は文芸祭の準備ですよね。
いつものメンツは美久先生に呼ばれ、3-1に集まっています。「何故に」と后也さん。どうやら、新校長のお祝いの準備だそうですよ。
それでも、愛沙さんと飛悟さんは詩集を書き上げてる途中……。
「……………」
「……………」
「なんか、あそこだけ空気違うな」と綾さん。
確かに。結構集中してるご様子。
「あ、舞夏は?…………まさか、逃げた?」
と、疑う大稀さん。それはないだろー、と皆さん。どうだろね、と水を差す愛沙さん。
「……………美久先生の話を素直に聞き入れると思うか……?」
「確かに」
皆さん、愛沙さんのセリフに息を呑みました。
仕方ないな、と綾さん。
「探し行くか…。」
「だね。」
「愛沙らはやる事あるみたいだし。残っといて。」
「りょ」
「……………わかった。」
今日の愛沙さんは偉く素直です。………これは、綾さん達、狙いました?
しぃん、と静まり返った教室ではシャーペンの動く音だけがします。
「なぁ、愛沙。」
口を開いたのは、飛悟さん。
何、と愛沙さんが冷たく反応をする。
「なんで、朗読俺なんだ?」
「…………………なんと、なく」
「嘘だろ」
「……………」
愛沙さんは本当に嘘が下手ですね。
「信頼………とか」と低めに呟きました。
「ふぅん」
「ただいまぁぁぁぁぁあ!!!」
「「………………」」
「ごめんなさい、教室間違えました。」
「あってる!!あってるから!!」
舞夏さんが帰ってきました。
教室を出ようとする舞夏さんを飛悟さんがとめます。
皆さんが帰って来たのは、五時間目が終わる頃……二時前でした。
「さて、帰っても暇だな………。よし、ちょっと遠出するか。」
綾さんが帰ってくるなり呟いた。
「皆で久々に出掛けようか。」
后也さんがにっこり笑って言った。
吉昭さんも唯さんも嬉しそうです。
「…………いいよ。じゃ、帰る用意しようか。」
シャーペンを筆箱に閉まった愛沙さんがさっきまでの真剣さを解き、いつものキャラに。
皆さん、平和だね、とか、よく飽きないよな、とかいいますけど、僕はそんな皆さんの平和な日常が大変好きで、どこか、幸せに感じます。これから広がる世界でも、皆さんが幸せであれば、と願いつつ、僕は卒業まで愛沙さんと、皆さんと、この真島で皆さんを見守って行きたいと少しまた思いました。




