↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神と人と妖魔の戦記録  作者: 邪な鬼
25/29

第26話 始まる間の雑談と祭事の始まり


 大変遅くなり申し訳ありません!!


 


 祭事の予定時刻である正午まで十分を切り、舞や儀式の為用意された場所には朝と違い老若男女とわず多くの人が集まっているが、右の一部分をロープで仕切られた場所で、彩芽と麗奈の二人はソワソワと落ちつきなくスフィアと周りを交互に見て不安そうに声をあげる。


 「麗奈さん、お兄ちゃん遅いけど何か連絡きましたか?」


 「いや、まだ……って、今きたよ!……フ~、どうやら少し準備を手伝ってたみたい。それで今向かってるからあと少し待っといてくれ。だって」


 「本当!よかった~。ならここから近いですからすぐ来ますね」


 彩芽の言葉に焦りを滲ませた声で返すと、直後にスフィアからメッセージがきた音が鳴り……急いでそれを開き内容に目を通し終えると、安堵の息を吐き横で言葉を待つ彩芽に内容を伝える。

 伝えられた内容に安堵の声を漏らしていると、近くで彩希羅とゲームをしていた佐間義がからかう感じで言葉を挟む。


 「んな連絡しておいて、実はもうきていたりしてな」


 「う~ん、それはないと思いますよ?お兄ちゃんなら私達姉弟か麗奈さんのどちらかがいる時はやりませんよ。まぁ、変な人に絡まれてたら別ですが―――――」


 「いやちょっと待って彩芽ちゃん!?なんで今ナチュラルに俺を省いたの!?」


 言われた言葉に考える様に人差し指を唇近くに置き唸りつつも思い出しながら反論するが、そこで聞き逃せない事があり驚き慌てながら聞き返す。


 「え~と………エヘ♪」


 「あら、可愛い!送り狼になって食べちゃいたい。ってそうじゃなくて!なんで「今のはどういう意味かな。佐間義くん?」ッ!?」


 彩芽は嘘を言えず視線を泳がすと、小さく舌を出して自分を叩きウインクも付けてあざとくごまかそうとしたが、それにわざと乗ったのか本心からなのか分からない言葉を発っして眼を血走らせる。


 麗奈は、その言葉に顔をひきつらせて「ひぃ!?」と短い悲鳴をあげながら半歩後ろに下がるが、それを気にせずまた問い詰めようとした途端―――――――後ろから呪い殺さんばかりの低い声と共に頭を鷲掴みにされる。


 その声に佐間義は動きと声をだすのを止め……冷や汗を流し始めるが、他三人の内二人は「あ、兄貴お疲れ~」や「ようやく来たわね。連絡するにも、もう少し早めに連絡しなさいよ」等と今の佐間義の状況を無視して、いまだ逃がさないようガッチリと掴んでいる俺に話かける。


 俺はそれに「おう、ありがとさん」や「悪い悪い。それはこれがすんで時間があったら理由を話すから待てろ」とそれぞれに返した後、彩芽に視線を向ける。


 「お兄ちゃん」


 「彩芽、もう大丈夫だからな」


 視線を向けられた彩芽はどこぞのヒーローの助けを待っていたヒロインのような声をあげ、俺はそれに安心させるよう優しげに声をかける。


 そんな戦隊ものが好きな奴等なら興奮しそうな雰囲気の途中で――――――


 「いや、待って!?なんで悪者から助けられたみたいな雰囲気を出してんだよ!?俺別に彩芽ちゃんに手をだしてないし質問していただけだよね!?むしろ手をだされてるの俺の方であるうえに今地味に力いれられてて痛いんですけど!?」


 ――――――――ようやく喋れる様になった佐間義がなんとか逃げようともがきながら長いツッコミをいれて雰囲気をぶち壊す。


 彩芽はどうやら今のやり取りの間、佐間義がどういう状態であるのか忘れていたようで「あ!」と声をあげる。

 俺は優しげな顔からいってんしてゴミを見る目を佐間義に向け、僅かばかり掴んだ手に力をいれながら話かける。


 「佐間義くん。君がそうなっているのは先ほどの言葉が原因なのだよ」


 「あだだだ、待って待ってまじでわかないから!?むしろ痛みで答える所か考えることもできないから!?」


 「そんだけ喋れれば問題ない。だからさっさと答えろエロ間義」


 「誰がエロだ!?理不尽暴力ゾンあだだだ!?悪かった悪かったからこれ以上力をいれないで下さい!?ああ、待って!?今頭から鳴ったらアカン音してる!?」


 逃げようともがきながらもしっかりと言い返してこようとした言葉を最後まで言わせないよう更に力をいれると先程よりも必死にもがいてくる。


 頭からミシミシと変な音が鳴った所で弱めると流石に逃げ出す気力はもうないようで脱力しているが座らせる事はせず掴んだ当時と変わらぬ位置で固定したまま話かける。


 「さて、ある程度怒りは収まったが何故そうなってるか分かるかな佐間義くん」


 「あい、調子にのって彩芽さんを襲っちゃうような発言をしたせいです。お兄さんに関しましては申し訳なく――――あだだだ!?」


 「お前にお義兄さんと呼ばれる筋合いはないわ!!」


 「あだだだ、ごめんなさいごめんなさい!?しっかり反省しますのでもう許して下さい!?」


 それを聞き終えてようやく話すと気絶した様に倒れこむがそれを無視して彩芽に近寄り頭を撫でる。


 「彩芽大丈夫だったか?ソイツに何もされてないか」


 「うん大丈夫♪何もされてないよ。……ん?なんかお兄ちゃん疲れてない?それによく見たら所々ボロボロになってるけど何かあった」


 目を閉じて気持ちよさげに微笑みながら抱き付いてくる彩芽に質問すると、俺の腹と胸の間に顔を埋めながら機嫌良さげに返答してくる。


 そこでようやく落ちついたのか、俺の顔を見て首を傾げると心配を含んだ声色で疑問を投げ掛けて離れ訝しげに眺めてくる。


 「いや、なんで何かあったと確定なんだよ」


 「だってお兄ちゃんがボロボロになる理由って、お姉ちゃんか麗奈さんを怒らせた時位だよ。そう考えたら麗奈さんは、ずっと私たちと行動していたから違う。なら残るは、お姉ちゃんと何かあったとしか考えられないんだよ」


 彩芽自身その推測に自信があるからか、落ちついた様子で言っているが、表情の制御だけは出来てないようで勝ち誇った笑みをうかべている。


 俺は抱き締めたくなる症状を理性で押し戻して頭を撫でるだけに止めるが、すぐに……俺でもこうなっているとなるとアイツは大丈夫か?と思い、いつの間にか彩芽の隣に移動していたアイツこと麗奈を横目でみると―――――彩芽を見て歯を食い縛りながら組んでいる腕を思いっきりつねっていた。


 (うわ~、痛そうなうえに恐いな。そこまで堪える位なら抱き締めればいいだろうに……まあ、いいか。とりあえず手短に説明をするか)


 内心、麗奈の行動に引きながらそう思い、説明を始めようと撫でていた手を離すと少し残念そうにしながらもすぐに元の表情に戻した。


 「それで、どうなのお兄ちゃん。私の予想はあってるの?」


 「まあその通りだな」


 「はあ~またアンタは、今度は何をしたのよ」


 彩芽の表情が戻ったおかげで麗奈も元の状態に戻り問いかけてくる。

 説明しようかと口を開きかけたが、佐間義の仕置きに時間を使ったのを思いだし一度時間を確認する為スフィアを取り出す。


 (今は……11時55、いや今丁度変わったから後4分か。……そこの変態を起こしてあしらうのに二分は使うと考えたら間に合わそうだな)


 「今、時間確認したが時間がない。質問は後で答えるから今は簡潔に言うぞ」


「分かった。ちゃんと後で詳しく教えてね」


 「おう。麗奈もそれでいいか」


 「教えるなら特に問題はないわよ」


 「悪いな。なら簡潔に言うと」


 彩芽は早く早くとでも言うようにせかし、麗奈はどうせいつものやつだと思っているのか続きに耳を傾けながらもワクワクした様子の彩芽を愛おしそうに眺めている。


 そこまで見て先程から喋らない彩義羅が気になり、彩芽達の後ろを見ると黙々とゲームしているようだが内容が気になるのかソワソワした雰囲気を出して聞き耳をたてているのを確認し苦笑を浮かべると、視線を彩芽達に戻して告げた瞬間――――――


 「俺を押し倒して既成事実を作ろうとしてきた」


 「「「…………は?」」」


 ―――――空気が固まった。


 いまだ気絶している佐間義以外の三人は思考が追い付いていないのか固まったまま一言声をあげる。


 「まあ、そういう訳だ。質問があればこれから始まる舞を見ながら考えて終わってからこい」

 

 その状態を見て、(まあ、そりゃそうなるわな)等と勝手に納得するとあらかじめ言うつもりだったことを伝え耳を塞いだ途端――――


 「「「いやいやいやいや、ちょっと待て!!?」」」


 ―――――驚きの声を同時に叫んだ。


 耳を塞いでいても聞こえる声に、うるせえと思いながら場を静める為に、三人より先に声をあげる。


 「いや、お前らの方が待てよ。さっき言っただろ時間がないから質問は終わった後にしろって、それにあまり騒がしくするなよ。見てみろ周りの奴等が何事かと見てんぞ」


 俺に言われた事でハッ!と理性を戻し周りを見回すが、案の定周りの奴等のほぼ全員がこっちを見ていた。


 最初に彩義羅がバツの悪い顔をして「すみません」と周りに謝りながら座り直すと、彩芽と麗奈がそれに続いて顔をトマトなみに赤らめてから謝罪し膝を抱えて顔を隠す。


 その際に彩芽はハーフパンツだから良かったが、麗奈は自分がスカートだったのも忘れやっている為、見方によっては見えそうになっておりそれに気付いた男共が鼻の下を伸ばして見ようと場所を動こうとしたが、俺が殺気を当てた事で顔を真っ青にして逆の方向を向く。


 「おい、膝に蹲るのはいいが自分の服装を考えろこんアホ」


 「へ?……ッ!!?」

 

 着けていたマフラーを膝にかかるように投げて声をかけると最初なにを言っているのか分かっていなかったが、一度自身の服装を見直した所でようやく気付き……いまだ赤かった顔を更に赤くし、かかったマフラーを広げ膝と太股辺りを覆い隠す。


 「ぁ、あり……がとぅ」


 「……あいよ」


 久しぶりに聴いた弱々しい声に驚きつつも返事を返しいまだ寝っ転がってる佐間義に近付き―――――


 「起きろ変態」


 ―――――声かけと同時に頬を叩いた。


 叩かれた痛みで目を開けたが確実に目を覚ます為もう一度叩くと、スパーン!と良い音が鳴ると共に「へぶら!?」と濁った悲鳴も聞こえる。


 「え、何でいま叩かれた!?なんか痛いと思って目を開けた瞬間に何故いきなり叩かれブッ!?」


 完全に目を覚ました佐間義は、叩かれた頬を撫でつつ恒例とでもいうように騒ぎ初めた事に軽くキレ、もう片方頬を躊躇せず叩いて黙らせる。


 それからもう一度叩かれた事を騒ぎ始めた佐間義を再度叩く。それでもまた騒ごうとして叩くそこでようやく黙り、俺は無言で彩義羅の後ろを指し示すとトボトボと移動していった。


 移動を確認し俺は麗奈の横に腰を下ろしてスフィアを見ると後一分もしない内に始まるのを待つ。


 「はあーー!?それまじガハッ!?」


 ヒソヒソと何かを話していた佐間義と彩義羅だったが、もう始まるという所でまたあの馬鹿が騒ぎだしキレた俺は、スフィアを投げ当て気絶させようとした瞬間――――斜め下にいた彩芽が馬鹿の鳩尾に拳をめり込ませた。


 「五月蝿いです。これ以上注目を集めないで下さい」


 彩芽の怒りに触れた事に驚いていると彩芽は顔を赤くしたまま始まるのを堂々とまつが、周りの人等はそうもいかず彩芽に注目していると―――――――


 シャラーン


 ―――――その空気を霧散させるように鈴の音が響き渡る。


 シャラーン


 二度目の鈴の音が響くと全部の視線が壇に集中する。


 シャラーン


 三度目の音で二人の巫女服の女性が神楽鈴を持ち姿を表す。


 シャラーン

 

 四度目の音で扇と酒をそれぞれの台に乗せた二人の巫女服の女性が現れる。


 シャラーン


 そして五度目の音で―――――――巫女服を基準に赤と金の刺繍がライン状に入り交じり、それを覆う様に淡く輝く羽衣を纏い、頭には龍の角の様な物を模した金の飾りを付けた姉貴が出てきた。


 

 12月31日 午後12時00分 残り1時間


 ここまで読んでくださりありがとうございます。


 こんな駄作を楽しみに待っていただいた方には本当に申し訳ないです。


 今回も誤字,脱字または意味のわからない部分に気付きましたら教えて貰えると助かります。


 次回は6月に出します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。