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おいおい俺さんと、少なくとも数時間前まではつゆともそんなことは頭の片隅にも浮かばなかったのに、随分と悲観的になってんじゃないかいと、まるでティンダロスの猟犬に怯える作家のように、遼丹を服用し、時間旅行の最中に、化け物に見つかって、角度からやってくる獣に怯え、石膏で埋めたてたはいいが、そんなものは無駄な努力で、ふいの地震一発で吹っ飛び、そんな作家と自分がなんの関係があるのか分らず、ただ不安という観点から類似点を模索して、大して無かったことに気が付いて、だけどカメラの存在を角度に喩え、カメラの向こうにいる人間を獣と定義すれば、あながち間違いではないんじゃないかと屁理屈を考えてみて、だけど肝心のカメラはどこにもなくて、結局このマンションにはカメラなんて最初から無かったんだとなって、そうなるとこのマンションのセキュリティはどうなってんだと違う不満が湧いてきて、そこそこいい値段を取るくせに住民の安全は守らんのかと、そりゃアメリカのようにゲーテッドコミュニティほど激しいものは望んではいないが、だけど最低限のセキュリティは必要だろうと、どんな人間がやってくるのか分らないのに、ノーガード戦法はいかんやろうと、似非関西弁を駆使しつつ、このマンションの管理に疑問を呈してみるが、本当にカメラが無いのかは当然分からず、先ほどまで廊下にカメラがある前提で襟をただしたのに、あるか無きかの実態の分らぬシーソーゲームに、シーソーキュートといい、勇敢な恋の歌を歌いたくても、肝心のシーが今の自分にはいなくて、どうやってシーを見出そうかと苦心して、もっと見てさんをつれてきて、バナナフィッシュを捕まえようと、コネチカットまでやってきたはいいが、ひょこひょこおじさんがいきなり、戦争前夜だと言い出し、エスキモーは笑い出し、小舟のほとりで午睡にうつつを抜かしていた自分は、愛と凌辱のうちに、よく分らんもの捧げられ、こちらは体だけはピンピンしているといのに、ド・ドーミエスミスの青の時代の緑の瞳に導かれ、愛らしき口元が目の前に、浮気男がキスをすると電話が鳴り、取るとテディが日本の俳句を一節ぶちまけ、両手の鳴る音を知る、片手の鳴る音はいかにと禅の教養を持ち出され、自分にはわけもわからず受話器口で凍り付いた所で、絵画の先生が日本人の妻と一緒に、ひょこひょこと亡くなったウォルトをしのび、タクシー代はいらないと相手を慮ってその場を後にする場面を想像し、

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