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知識の果実  作者: ユロ
初心者編
12/25

乱獲

続きです





アルビナ 冒険者ギルド前




俺は今、ギルド前で紫苑とサラさんを待っている。

今日は約束のヒュージスライムを乱獲する日だ。


俺たちはこの日のために俺は[Lv5]。紫苑は[Lv4]に上げてきている。

そして俺のステータスや装備はこんな感じだ。






Lv5


HP50 MP13


筋力 2


体力 7+2


敏捷 2+1


魔力 2



右武器 ブロンズソード   攻撃力2


左武器 ブロンズバックラー 防御力1


頭   皮の帽子      防御力1


体   皮の鎧       防御力3


手   体力の腕輪     体力2


足   革の靴     敏捷1






この装備は現状ドグマの店で買うことが出来る最高の装備で固めたものだ。

さらにポーションも買いだめしたので、死ぬ心配もないだろう。


体力にもポイントを振りながらもさらに腕輪でも体力がブーストされており

HPが50になっている。これだけHPがあればヒュージスライムの

魔法を7回は防げる計算になる。すべて盾で防げればの話だが。



装備していた、布のローブと皮の手袋は、

サラさんにあげようとしたのだが、断られた。

人から貰うくらいなら、一時の恥は受け入れるらしい。

銀行でお金を下ろしたんだね・・・。えらい!



勿体無いけど装備は売ることにした。んだけど、これが安い安い

二つ合わせて15Gにしかならなかった。(元の買値は150G)

そう。このゲームのアイテムの売り値は、買う時の1/10だったのだ。

なんてこったい。ポーションを買うことすらできない。飴玉3つ分だ。


ちなみに体力の腕輪は売れなかった。貴重品に分類されるらしい。

・・・いや、売らないよ?ちょっと値段を調べてみただけだから!



俺がステータスを確認していると、前の方からサラさんがやってきた。



「こんにちは!待たせちゃったかな?」


「こんにちはサラさん。いや、俺も今さっき来た所だから、

 それに紫苑もまだ来てないしね」



なんかデートの待ち合わせっぽいセリフだな。

などと、思いつつサラさんの装備を確認してみる。

ロッドやローブに、手袋と靴も装備している。

こちらも武具屋で揃えられる完全装備だ。


「いい装備だね、お金は大丈夫だった?」



と、俺はサラさんの懐事情を聞いてみた。



「大丈夫よ。ポーションも買ったら綺麗に0Gになったけどね。

 これならもし死んでも、所持金がなくなるって事にはならないわ」



サラさんはそう言って微笑んでいる。どうやらこちらも準備万端のようだ。

あとは紫苑だけなんだが・・・。あいつはまだ来ないのか?



「紫苑のやつ遅いな・・・。なにやってんだ」



等と愚痴っていると、人ごみの中から此方に走っている紫苑を見つけてしまった。

紫苑が此方に走りより、話しかけてくる。



「悪い悪い!ちょっと午前中にやってたクエストに手間取っちゃってさ!w」



そう言いながら紫苑は遅れてきた理由を述べてきた。



「へー・・・。それじゃあ、早速ヒュージスライム狩りに出発しようか」



そう言い俺は南門に移動しようとすると、紫苑が大声を上げて此方に詰め寄る。



「おいおい!ここは何のクエストをやってたんだ!?って聞いてくる場面だろうが!」



等と暑苦しく迫ってくるので、俺は話を合わせることにした。

竜族の格好で迫ってくるなっての・・・。



「ナンノクエストヤッテタンダ?」


「棒読みすぎるだろうが!まぁいいや、聞いて驚けよ?

 なんと!戦士専用クエストだ!」


「へー・・・。」


「ドライすぎるんだって!もっと聞けよ!」



紫苑が聞いて欲しそうに、竜族の目で此方を睨んでいる。



「しょうがないな、手短に話せよ?」



俺はそう言って紫苑に釘を刺し、話を促す。



「おう!そのクエストなんだけどな、

 なんと報酬がスキルだったんだよ!」



なにだと!?と、いうことは紫苑は何らかスキルを覚えたって事か・・・?



「それは凄いな・・・。で、なんのスキルを覚えたんだ?」



俺は興味をそそられ紫苑に問いかける。



「ウォークライってスキルだ!

 なんと攻撃力を少しだけだが、上げることができるんだぜ!

 まあ、MPも消費するから何度も使えないけどな!」



いいなそれ。今から戦うヒュージスライムにも効果が期待できそうだ。



「なるほど、じゃあそのウォークライは

 ヒュージスライム戦に温存してもらうとしてそろそろ移動しようか。

 サラさんも待ってくれてるし」


そう言ってサラさんの方を見る。

どうやら俺たちの話が終わるのを待っていてくれたようだ。



「わかった!サラちゃんも待たせて悪かったな!」



「別に構わないわよ?話が終わったのならいきましょうか」



サラさんはそう言って南門に歩き出して行った。

俺たちもサラさんの後に続く。


それにしても戦士専用クエストか・・・。戦士専用があるって事は

剣士専用のクエストも存在してるんだろうが、

どこでクエストを受けられたかは、また今度でもいいだろう。

今は、サラさんがいるんだ。約束の方を優先させるべきだ。


そう思いながらも、俺たちはヒュージスライムの生息地に

たどり着き、早速レーダーを使い探し出す。



「さてと、どうしようかな?」



前はスライムを狩っている時に仲間を呼んでヒュージスライムになっていた。

ということは、スライムを狩り続ければ遭遇することができるだろう。



「とりあえずスライムを見つけよう。

 スライムが仲間を呼べば、

 ヒュージスライムになるはずだ」


「わかったわ」


「まかせとけ!俺の新しい力を見せてやる!」



紫苑は早速ウォークライを試してみたいらしい。だが・・・。



「紫苑。油断はするなよ?ムチャしなければ余裕なんだからな」



「わかってるって!w」



本当に分かってるのかね・・・。


そうして俺たちはレーダーに従い、スライムを見つけては狩り続け、

ついにヒュージスライムに遭遇した。



「おい!ユウ!こいつ仲間を呼んでるみたいだぜ!」



紫苑の言葉に俺は周りを見回すと、複数のスライムが集まり始めていた。

どうやら当たりを引いたらしい。



「よし!作戦通りいくぞ!サラさんは後ろに下がって待機、

 紫苑は俺の後ろにこい!」


「ええ!」「おっしゃ!」



二人の返事が聞こえてきたので、俺はさらに前に出て行く。


スライムは集まり融合してドンドン大きくなり、

ヒュージスライムに変化していった。


俺たちは武器をこんぼうに変え、ヒュージスライムに対峙する。



すると、突然後ろで紫苑が大声を上げた。



「うぉおおおおおおお!!!!」


「!?」



俺は何だと思い、紫苑の方を見る。



「大丈夫だユウ!これが戦士用スキルのウォークライだ!」



どうやら今叫んだのが、クエスト報酬のスキルのウォークライみたいだ。

だが、今はそんなことよりも目の前のヒュージスライムだ。



「!」



ヒュージスライムの方を見ると、既に詠唱を始めているのかポヨンポヨンと飛び跳ねている。


俺は詠唱が終わる前にヒュージスライムの懐に入り込みこんぼうで叩きつける。



「おりゃ!」




べちゃっ!



Lvが上がったとはいえ、筋力にポイントを振っていないため殆ど

ダメージを与えられない。俺はそれ以上の攻撃を諦めスライムの魔法を

ガードするために盾を構える。



ガゴン!



ヒュージスライムの魔法が盾に激突する。

だが、前よりも衝撃が明らかに弱かった。



HP47/50 MP13



おお!体力や装備を底上げしたおかげか

盾でガードした時のダメージが減っている。

防御力を上げれば、魔法ダメージも軽減できるようだ。



「よし紫苑!やれ!!」



そう言って後ろにいる紫苑に合図を出す。



「しゃぁああああ!ブレイクスマァアアッシュ!!」



紫苑が後ろから飛び出て、スキルをぶちかます。



ドチャッ!!



ヒュージスライムがちょっとだけだが後ずさる。

紫苑もLvが上がり、筋力にポイントを全振りしてるおかげか、

ダメージが今までよりも格段に上昇しているようだ。



「サラさん!」



次はサラさんの番だ。俺の言葉に反応し、

既に魔法の詠唱を終わらせたサラさんが魔法を

ヒュージスライムに撃ち放つ。



「ファイアブレッド!」



ドガン!



ヒュージスライムを見ると、そこには半身をドロドロと溶かした

ヒュージスライムがいた。今の攻撃だけでHPをかなり削れたことが分かる。



「効いてるぞ!今のをもう一度だ!」


「おう!」「ええ!」



二人の返事を聞きながら、

俺たちは再びヒュージスライムに攻撃を加えていく。




















「んぐ、んぐ、んぐ。ぷはー!」



俺は減ったHPをポーションで回復させていた。



「結構狩ったね~」



サラさんがそう言い。



「だな!俺なんかLvが3も上がったぞ!」



紫苑がそう返す。



そう。あれからも俺たちはヒュージスライムを狩り続け、

合計34匹も狩ることができた。さすがにやりすぎたような気もする。



「でも、これだけ狩っても腕輪は3つしか落とさなかったな」



35匹狩って3つしか出ないっていうのは、少ないのか多いのか。

だが、MMORPGでならこの位は普通なのかもしれない。

 


「ちゃんと人数分出たんだし、いいんじゃないか?

 ユウなんて俺よりLv上がったんだしさ!」



紫苑はLvにばっかりこだわるよな。気持ちは分からなくもないが。

確かに俺のLvは既にLv10に到達している。ボス狩りはかなり効率がよく、

最後に倒した敵でさらにLvが上がったのだ。



「まぁ、そうなんだけどさ。」


「そうよ、あんまり贅沢は言っちゃダメ」



なぜか二人に責められる。なんでだ?



「そろそろアルビナに帰ろう。さすがに疲れたよ」


「そうね・・・あれだけ狩ったらもういいわ。

 クエストもクリアしたしね。」


「帰ったら飯屋な!」



そうだな。とりあえず座れるところで

スキルクエストの話でも聞くとするか。



「サラさんもそれでいいかな?」


「ええ。蕎麦はもう頼まないけど」



俺も麺類はやめておこう・・・。


等と思いながら、俺たちはアルビナに戻っていった。


















まだ続きます。

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