4 狐人の親子を手に入れる!
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朝、目を覚ますと、二人とも目を覚ましていた。
「「カール様、おはようございます」」二人は微笑みながら俺に言ってきた。
「あああ、おはよう」俺は返事をした。
いきなり女性と女の子から朝おはよう何て言われたら、動揺してしまうではないか、と思いつつ、比較的冷静に挨拶を返すことができた。
ちなみにアリアさんが27歳で、フィリアちゃんが11歳だそうだ。
俺は25歳だから姉さん女房かな……ちょっと何勘違いしている、親切にされたから相手にしてくれているだけで、俺なんて何とも思ってないに決まっているだろう、この勘違い野郎め。そう自分の中で自分を罵りながら反省した。
さて、昨日のスープに少し具を足して軍用堅パンを添えて出した。
2人とも美味しそうに食べていた。
さて、今日は何を食べようか、と二人に尋ねると輝いた笑顔で「魚が食べたい」と口をそろえて言った。
さて、川に行って、魚とりをしてくるかというと、私もついて言っていいですか、とフィリアちゃんが言ったので、アリアさんに許可を求めるとニコニコしながらいいですよと言った。
保護者の許可ももらったので二人で川に魚とりに出掛けた。
川の一部を袋小路にして、魔法で魚をそこに追い込んだ。
あとは手掴みだ。シャリアちゃんはきゃっきゃ言いながら魚を捕まえて、かごに入れていった。俺もポンポン魚をかごに放り込んだ。
「たくさんとれたね」と言うと、「うん!楽しかった!トール様ありがとう!」と言って満面の笑顔で言ってくれた。
かわいい、とってもかわいい、このままお持ち帰りしたい……
また、とんでもないことを、このロリコン野郎、いい加減分をわきまえろ、と心の中の自分が怒鳴ってきた。わかっているよ、良いじゃないか思うだけなら、俺が女性に好意がもたれるタイプでないのはよくわかっているよ、でもこのぐらいの妄想はいいだろ。
あばら家に使づくと、あばら家の外に男が何人か立っていた。
何事だと思っていると、フィリアちゃんがおびえて俺の背中に隠れようとした。
「あっいたぞ、おいこっちにこい」と男たちが俺の方にやってきた。
フィリアちゃんがすごくおびえていた。
「なんだお前ら、この子に何の用だ」
「なんだお前は、さっさとそこをどけ。俺たちはそいつを使いに来たんだよ。邪魔するな」と言ってフィリアちゃんの腕をつかんだ。
フィリアちゃんは涙目で震えていた。
「おい、やめろ」俺は思わず言った。
「ああん、うるせい!」と言って俺を殴った。
はい、詰んだ。こんなパンチぐらいよけられたが、殴らせれば貴族に暴力をふるったということになる。
俺は遠慮することなく、そこにいた全員を制圧し、捕虜用の手錠をかけた。
俺たちはあばら家に入っていった。そこでは裸に剥かれたアリアさんの顔とお尻に一人づつ男が付いていた。
俺はお尻のほうの男を後ろに引き倒し、手錠をかけると今度は顔の方の男を殴り飛ばし手錠をかけた。
「お母さん!」とシャリアちゃんが抱き着いた。アリアさんはゲホゲホと咳をしながら「シャリア大丈夫だった?」と尋ねていた。
こいつら二人を慰み者にしに来たのだ。客がいるのにこの村は腐ってやがる、そう思った。
「ねえ、二人とも」と俺は尋ねた。
「もし嫌でなければ一緒にこの村を出て一緒に暮らさないか。こんな生活していたらすぐに死んでしまうよ」というと、二人は「ご迷惑ではないでしょうか?」と言うので「全然迷惑ではないよ。むしろうれしい。一緒に来てくれるとすごくありがたい」
「でもどうやって?私たちは村から離れることができません。村長がそう決めているから。この村では村長が絶対です」とおびえるように言った。
「そこは任しておいて欲しい。すまないけど、俺の従属者扱いになるけどいいかな」と言った。
この世界では、原則奴隷は禁止されている。売買もだめだ。しかし、金を出すことで、その村の村長、若しくは町の有力者から、その村や町の者を従属者として手に入れることができる。
いわゆる貧困者対策の一つだ。餓死するよりはましだと言う理由で認められているに過ぎない。
その場合、主人がいいと言うまで主人に従属し、労働や、それ以上の関係を強制されることがある。
二人は「トール様なら喜んで従属者になります」と言った。
さて、後は交渉だ。
捕まえた男たち5人を裸にひん剥いて、村の門のところに連れて言った。
門番に俺は言った。
「こいつらは貴族である俺を殴った。本来ならすぐに処刑するところだが、一応村の者に知らせておこうと思い、深い慈悲の心をもってここに連れてきた。これより一人づつ首をはねるので見ておくように」と言って剣を振りかざすと、「ちょっと待ってくれ。今村長を読んでくる」といって走って行った。しばらく来て村長が来たので、同じことを言うと、「勝手なことをするな!すぐに釈放しろ!」と言ってきた。
俺は無言で魔法を使い、一瞬で門を破壊した。
「なんだその言い方は。本来貴族に手を出せば家族諸共処刑が普通なのに、我が慈悲で本人の処刑だけ、それも死に目に会わせてやろうと言う優しさを見せたのに「勝手なことをするな!すぐに釈放しろ!」だと!わかった。お前達よっぽど死にたいのだな。俺一人でもこの村の半分は殺せるぞ。やってやろうか!」と大声で怒鳴ると、村長はビビったらしく、それでも虚勢を張って「申し訳ない。だがこの男たちの命は助けてもらいたい。賠償金は払おう」と謝ってきた。
気配察知にこっそりと男が何人か兵の陰から矢を打とうとしていることが分かった。
「おい、矢を放てば、もう終わりだぞ」と言うと、村長はびくっとして凍り付いた。
「とりあえず、弓を持っている奴を一人殺す」その直後、ギャと言う声が聞こえた。
金属魔法で射手を一人串刺しにしたのだ。
「さて、戦を始めようか」と獰猛に笑うと、村長は、頭を下げて「これは不幸な行き違いだ。勘弁してほしい」と言い始めた。
「許さんと言いたいところだが、こちらも急ぎの身だ。仕方がない金で解決してやろう。あと、従属者をよこせ」
「いくら払えばいいか。あと従属者は誰を」村長は震えながらも虚勢を張った声で言った。
「この国の金貨で500枚、あと俺が払った金貨を返せ。あと奴隷として離れにいる母娘をよこせ」
「奴隷の件は了解した。けれど金貨はそんなにない」
「村中の金をかき集めろ。1時間待ってやる。金貨100枚ごとに1名釈放してやる。払えなかった奴は首を切る」と言ってすごんだ。
捕まえた男の一人は村長の縁者らしいからこいつを最後にするか。
村長は必死になって金を集めたらしく、いろいろな種類の金が集まった。
それを差し出し、村長は頭を下げながら金袋を差し出して来た。
金貨、銀貨、銅貨がバラバラに入っていた。
「まあ、金貨500枚はありそうだ。これで勘弁してやるよ。あと従属者はもらっていくぞ」
村の男たちが動揺していた。まあ、性欲の捨て先がなくなるのだからみんな困るのだろう。
俺はもらったお金と二人を連れて村を出た。二人の持ち物はほとんどなく、荷物はほとんどなかった。
アリアさんはまだ長距離歩けるほど体力がないので、俺が負ぶって歩いた。
元来た街道を戻って今度は北東に向かうことにした。
歩きながら雑談をした。ここはベナム王国の南の端で狐人族がすむ場所だとわかった。
ブラッカン王国から無事にこの南にある大国に脱出できたわけだ。
雑談がきれたとき、俺は何気に聞いた。
「復讐したいかい?」
2人は表情がなくなり、濁った眼でうなずいた。
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