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ブラック君主に仕えていた騎士が逃げ出して、可愛い嫁を貰って、君主たちに復讐する話  作者: 信礼智義


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2 森を突っ切るぞ!

ご覧いただきありがとうございます。お読みいただければ大変ありがたいです。

 この森の名は大樹海と言う。ものすごく大きな森で、外延部は住民が薪を取ったり、小動物を狩るために利用しているが、奥地は人跡未踏の地となっている。

 恐ろしい猛獣や危険な地形、進むことも難しい木々がうっそうと茂ったジャングルになっていた。

 俺は、この森を突っ切らなくてはならなかった。

 唯一戦争をしていない南のベナム王国とは国境を接しているが、国境は厳しく管理されおり、脱走兵の俺なんてすぐにつかまるだろう、だから人のいない森を抜ける必要があった。


 進めば進むほど森は危険を増していった。

 襲ってくる猛獣たち、危険な地形、小さな虫すら毒を持ってたり、集団で襲ってくるため、脅威の対象だった。

 俺は戦場で磨いた危機察知能力と治癒魔法、金属魔法を使って森を進んでいった。

 ろくに寝れず、ろくに休めず、俺はどんどん消耗してきた。

すでに戦場でボロボロになっていたのだ。肉体的には限界に達していた。ただ、俺を動かしていたのは生存本能と憎悪と復讐心だけだった。

 この森を抜けて、体力を回復し、力を蓄えて王家に復讐してやる。10年、20年いや子供や孫の代までこの復讐を伝え、ブラッカン王家を滅ぼしてやる。

 それだけが、俺の生きるよすがだった。


 森の奥は危険だ。しかし、反面奥地は宝の山だった。

 貴重な薬草、貴重な鉱物、貴重な動物がおり、それらは森を出た後の生活費として狩猟、採取をさせてもらった。

 ある時は寝るために入った洞窟がオリハルコンの鉱石が露出している鉱脈だったこともあった。つい、夢中になって金属魔法で取りまくった。さすがに取り切れなくて、場所だけチェックしておいた。

 

 そんなことを繰り返しながら森を踏破していった。

 日が出ているうちに移動し、夜は木の上や洞窟などで寝た。当然周辺にはトラップをかけてだ。

 夜中に何回も襲われた。助かったのはトラップとおかげと危機察知の賜物だ。

 気が休まる暇もなく、ひたすら森を抜けようと努力した。


 20日ほどかかったが、何とか森を踏破できた。

 踏破して、草原に出たとたん、俺は適当な木陰で毛布を出して眠りこけた。

 こんなところで、寝ていたら身ぐるみはがされるかもしれないので、すべてアイテムボックスに入れ、トラップと警報機を設置して寝た。もう限界だった。


 いったいどのぐらい寝たのだろう、気が付いたら朝になっていた。

 特に警報もトラップも発動されていなかった。

 近くに川があったので、体を洗おうと川に行ったら、川に写った姿はそれはそれはひどいものだった。軍服はボロボロ、体中血や泥、植物から出た緑色の液体が体中についており、髪はカチカチに固まっていた。さらに髪や髭は伸び放題で完全にやばい人だった。

 とりあえず服を脱ぎ、川で全身を洗った。石鹸があったのが幸いだった。体を洗い、髪を洗い、髪をきり、ひげをそりと、何とか見れる程度にはきれいになった。

 すると猛烈に腹が減ってきた。

 軍用のレーションを取り出し、貪り食った。

 ついでにアイテムボックスに入れてあったアタックラビットと言う小型の猛獣を何匹か血抜きをした。

 アイテムボックスは時間が経過しないため、襲ってきた猛獣たちはすべてその中に入れておいた。その場に残しておくと、他の猛獣を引き寄せるし、さりとて食べるにしてもとても血抜きや解体している時間がなかったからでだ。


 服はアイテムボックスに入っていた簡易な貴族の服を着た。戦場でも貴族の礼を取る必要があるからだ。体を動かすのには少し窮屈だが、まあ裸よりはましだろう。


 軍服もあったが、それは確実に脱走兵だとばれてしまうから避けた。


 その場所にもう一泊し、体力を回復させて、血抜きした獣の肉を解体して食べられるようにしてから、南に向かって行動を開始した。

 最初は何もない草原だった。気配察知を使って調べたが、本当にだだっ広い草原で、動物もほとんど住んでいなかった。

 外敵に襲われても隠れるところがないからな。

 とりあえず、南の方に向かうことにした。


お読みいただきありがとうございました。ブックマーク、星をいただければ大変ありがたいです。

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