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最弱の僕が、君の隣に立つまで  作者: アークマ


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9/10

サツキのランク

 桜花学園は、一学年につき五クラスあり、一クラスは三十人ほどで構成されている。

 何を基準に僕のランクが決められたのかはわからない。

 けれど、端末に表示された僕のランクは――。

 サツキ・オウトモ。二百人中、一九五位。

 ……ほぼ最下位じゃないか。

 やっぱり、僕の異能がまだ判明していないから、この評価なのだろうか。

 自分のランクを眺めていると、その下に今日の対戦相手が表示されていることに気づいた。


「僕の今日の相手は……っと。え?」


 表示されていた名前を見て、思わず声が出た。


 ガトー・ステ。


 今日のランク戦で、僕が戦う相手はガトーだった。

 まさか、同じクラスの生徒と当たるなんて。


 僕は端末で対戦相手を確認すると、そのまま授業を受けた。

 そして、昼休み。

 昼食を食べようとしていた僕のもとに、勢いよく教室のドアを開けて入ってくる人物がいた。


「おい、サツキ。ちょっとつきあえや」


 ガトーだった。

 ガトーは僕にそう言うと、返事を待たずに歩き出した。

 ……ついていくのも怖いけど、断ったら断ったで何をされるかわからない。

 僕は仕方なく、ガトーの後を追った。

 連れてこられた場所は、屋上だった。


「少し話そうや、サツキ」


 ガトーはそう言うと、地面にどっかりと腰を下ろした。


「は、話そうって……何を?」

「お前、端末ってやつを見ただろ?」

「う、うん」

「俺もあとから担任に端末を渡されてな。今日の対戦相手がお前だとわかったから、少し話しておこうと思ったんだよ」


 ガトーはそう言って、僕を見上げた。

 僕はガトーの前に立ったまま、どうすればいいのか迷っていた。


「何、突っ立ってんだよ。お前も座れ」

「わ、わかった」


 僕は言われるまま、ガトーの前に腰を下ろした。

 すると、ガトーは本題に入った。


「俺はランク戦なんざ、これっぽっちもやる気がねぇ」


 ガトーは面倒くさそうに言ったあと、僕の顔をじっと見つめた。


「だが、お前には多少興味がある。だから、今回のランク戦はお前に勝ちを譲ってやってもいい」


「えっ?」


 思わず聞き返してしまった。

 勝ちを譲る?どうして、そんなことをするんだ?


「その代わり、俺の手伝いをしてほしいんだよ」


 ……ガトーの手伝い?

 いったい、何をさせられるんだろう。

 正直、あまり関わりたくない相手だ。

 だけど、話を聞くだけなら問題ないはず。


「あ、あの……手伝いって、何をすればいいの?」

「その前に、一つ聞かせろ。俺が以前、異獣討伐の任務に出たことは知っているか?」

「いや、知らないよ。僕、しばらくミヤ先輩と訓練していたから」


 六本腕の異獣を討伐してから、僕は任務に呼ばれない日々を過ごしていた。

 その間、放課後はずっとミヤ先輩と訓練していたため、ほかの生徒がいつ、どんな任務に出ていたのかはほとんど知らない。


「そうか。なら、話してやる」


 ガトーの表情が、わずかに変わった。


「俺のグループの奴らが、前の任務でどうなったのかをな――」


 ガトーは静かに語り始めた。

 自分の仲間たちに何が起きたのかを。

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