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最弱の僕が、君の隣に立つまで  作者: アークマ


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8/10

ランク戦

 六本腕の異獣を討伐してから数日間、僕は任務に呼ばれることがなかった。

 その間はミヤ先輩と訓練をしながら過ごし、平和な日々が続いていた。

 そして、何事もなく数か月が経過したある日のこと。

 いつものようにクラスで朝のホームルームが始まると思っていた僕たちに、担任の教師が突然、こんなことを告げた。


「急な話になるが、この数か月、君たちは異獣討伐の任務をこなしてきた。その中で、何人かの死者も出ている」


 教室が静まり返る。


「そこで校長は、少しでも任務での犠牲者を減らすため、小隊制度を導入することにした。そして、まずはランク戦を始める。学年ごとに行う予定だ」


 ……小隊を作る理由はわかった。


 確かに、小隊を組んで連携できるようになれば、任務での犠牲者を減らせるかもしれない。

 でも、どうしてランク戦をする必要があるんだろう?

 僕が疑問に思っていると、クラスの男子生徒が手を挙げた。


「先生!どうしてランク戦をするんですか?」

「いい質問ですね。ランク戦を行う理由は、小隊を編成する際の参考にするためです。ちなみに、小隊を決めるのは教師ではありません。上級生が決めることになっています」


 なるほど。つまり、上級生が僕たち一年生の実力を見極めるためにランク戦を行い、その結果を小隊編成の参考にするということか。

 僕がそんなことを考えていると、突然、一人の生徒が席を立った。


「ガトー君。どこへ行くんですか? 授業が始まりますよ」

「は?俺は俺の好きなようにやる。それに、小隊だと?俺は誰かの下につくつもりはねぇ。俺にはもう、完成されたグループがあるからな」


 ガトーと呼ばれた男子生徒は、担任の教師に向かってそう言い放った。

 彼の名前はガトー・ステ。

 坊主頭で、頭の右側には龍の刺青が入っている。さらに、右腕には剣、左腕には盾の刺青が刻まれていた。体格は普通だが、その見た目もあってか、かなり近寄りがたい雰囲気をしている。

 ガトーは素行が悪く、授業にもあまり出席しない。

 僕は彼と任務で一緒になったことがないため、実力については知らない。ただ、休み時間になると、何人かの生徒と一緒にたむろしている姿をよく見かける。


「完成されたグループ、ですか……。教師として、あまりこういうことは言いたくありませんが、君のグループの人たちは、この前の任務で――」


 教師がそこまで言いかけた、そのときだった。

 突然、一本の剣が教師の背後の壁に突き刺さった。


「っ!?」


 いったい、どこから剣を出したんだ?

 教師が驚いて振り返る。

 ガトーは鋭い目つきで教師を睨みつけた。


「それ以上言えば、貴様が教師であろうと許さん。じゃあな」


 そう言い残すと、ガトーは教室から出ていった。

 そして、ガトーがいなくなった直後、壁に突き刺さっていた剣が跡形もなく消滅した。

 ……今のは、ガトーの異能なのか?

 どこからともなく剣を出現させ、消す。

 少なくとも、普通の剣ではないことは確かだ。

 教師は一度咳払いをすると、何事もなかったかのように話を続けた。


「……では、話を戻します。ランク戦は今日から始まります。今から皆さんに端末を配りますので、対戦相手を確認してください。対戦相手が表示された生徒は、体育館へ移動するように。なお、端末には現在のランクも表示されます」


 教師から端末を受け取った僕は、さっそく画面を起動させた。

 対戦相手と、現在のランク。

 これから始まるランク戦で、僕はいったいどれくらいの実力だと評価されるのだろう。

 僕は画面に目を落とした。

 そして、表示された自分のランクは――

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