7章―04
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城の門番は私の顔を覚えていて、ティムはもうすぐ休憩だと教えてくれた。
城壁の内側は誰か手入れしているのか、本当に綺麗ね。
背の低いコリンダーが手前に植えてある。
花弁の丸くて可愛いこの花を私は結構好き。
「本当ですの?」
あら、ベアトリスの声。
屈んでコリンダーを見ていて良かったわ。
声は聞こえるけど、姿が見えないところからして、噴水の向こうにいるのね。
「本当ですよ。ベアトリス様も一度、行ったらよいですよ」
……この声。
そーっと噴水の影から回廊を見ると、やっぱりそこにはティムがいた。
「こいつ新妻と一緒に行って来たからって天狗になってるんですよ」
ティム以外にも鎧を着た男の人が一人いるわね。
「なってないよ」
ティムが少しむくれた声を出す。
「そうでしたわね。ティム様はつい最近、結婚したばかり……私も、こんな素敵な人と一緒になれたら……」
……近いわね。
くっつかないで欲しいわ。
「ははは。ベアトリス様にはきっともっと素敵な人が現れますよ」
「そうですよ」
ティムがそう言って離れるのに、どうしてまたくっつくのかしら。
「うふふ。ティム様って可愛いですわよね。赤くなってらっしゃるわ」
だからティムに…………この感じの事なのかしら?ミゲルさんが言っていたのは。
ツンツンとベアトリスがティムの頬をつつき、彼は赤い顔で何やら言っている。
このティムに触って欲しくないという感情が、ひいては彼を好きと言う事……?




