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ネル嬢のおいしい契約結婚  作者: 間波 結衣実


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7章―03

「ティム坊を誰かに触られるのが嫌だったらそう言え。自分しか見て欲しくないなら本人に言えば良いんだ」


 ……。


 いつもの軽率な雰囲気はどこえやら、ミゲルさんは笑みを消して、怒ったかのように言う。


「仮にも夫婦で、あっちはお前が好きなのだから」


「私は……」


「次になんかあったら声に出せよ。間に合わなくなる前に」


 そう言うと、彼は木に紙ヤスリをかけ始めた。


 このお話はおしまいだと暗に言っているみたい。


 ……何か昔にあったのかしらね。


「分かりましたわ。貴重なお時間を頂きまして有り難うございます」


「おー。嫌な事から目を反らすなよー」


 ひらひらとミゲルさんが手を振る。


 私はちょっと迷ってから、やっぱりお辞儀をしてお店を出た。


 いつもと変わらない青空を見上げる。


 全て吐き出したからか、心はスッキリとしていた。


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