表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネル嬢のおいしい契約結婚  作者: 間波 結衣実


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
67/93

6章―02

 

 ◇


 待ち合わせの教会に行くと、ティムが着ているようなブールポワソを着た殿下が既に待っていた。


「行くか」


 殿下は私達の姿を認めると大股に歩き出す。


 教会の裏、ひんやりとした影が落ちる細い路地。


 迷いのない殿下の背中を追って、私たちは急ぎ足で進む。


「殿下、もしかして……」


 何かに気づいたティムは慌てて殿下の横に並び、小声で何かを囁いている。


 殿下は足を止めず、余裕たっぷりに私を振り返ると、形の良い唇をわずかに吊り上げた。


 これは色んな令嬢がときめく筈だわ。


 普段笑わない殿下の微笑みには、ある種の破壊力があるわね。


「……」


 そんな殿下とは反対に、抗議してみたけど、全く聞く耳を持ってもらえなかったのか、ティムは例の顔でしょげている。


 殿下の足が止まり、ふと目を向ける。


 そこは白茶けた石壁の、ごく簡素な建物だった。


 入り口の前の土の上では、数人の男の子たちが小石を転がして遊んでいる。


「あっ! ティムとでんかだ!」


 日に焼けた子供たちが、騒がしく立ち上がり、ティムのたくましい腕や手にしがみついた。


 ティムはちょっと困った顔をしている。


 その理由に思い当たった時、「元気だったか?今日はこのお姉さんも遊んでくれるそうだ」と、殿下の楽しそうな声がした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ