表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネル嬢のおいしい契約結婚  作者: 間波 結衣実


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/56

1章 ー04

「ネルにとっても悪い話じゃないだろ?」


 自分の世界に浸っていたけど、ティムの声で現実へと意識が戻る。


 ティムはコバルトブルーの瞳に不安を滲ませている。


「そうねぇ……」


 実は私、結婚適齢期をやや過ぎている。


 でも仕方ないじゃない。どの男性も私好みじゃなかったのだし。それに問題外の人もいたわ。


「ランスロー男爵に結婚相手が決まるまで観劇を控えるよう言われているとか……」


 誰がその情報をティムに渡したのよ。


 歩きだしたティムが私の隣で足を止める。


「要するに、ティムは殿下の元に戻る為、私はアラン様を好きなだけ愛でる為、という契約を結んで結婚するって事ですわね?」


「え?アラン様って?」


 ティムが目をぱちくりさせる。


「知りませんの?!国営歌劇団の男役をしている月組の中で最も人気のある方なのよ?!中性的な顔立ちで、煌めくブロンドの髪に深い湖のようなグラデーションのある青い瞳……」


 思い浮かべたらうっとりしてしまうわ。


「あはは。今も男装の麗人が好きなんだな」


 ティムは昔から変わらない大型犬を思わす人懐っこい笑みを浮かべた。


「そうですわね。悪いかしら?」


 前に一緒に観劇した男性にアラン様の事を熱弁したら、縁談を断られたけれど、好きなものは好きなのよ。仕方ないじゃない。


「安心した。見た目は変わっても、中身は変わってなくて」


 ティムは変わらないわね。


 その笑みも、ゆったりとした時間の流れの住人かのような雰囲気も、何も変わらない。


「私は変わったかしら?」


「うん……そうだね。女ぽくなったよ」


 女ぽく……。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ