3章 ー03
◇
私がお父様に書いた手紙は直ぐにメリッサからランスローに届けられ、夕食までに承諾の返信が届いた。
休みは五日間なので、夕食後メリッサは明日から出掛けられるよう忙しそうに準備をしてくれている。
「お嬢様、本当に二泊だけで宜しいのですか?」
「ではもう一泊延ばして良いよう、準備して貰える?」
「承知しました」
メリッサは嬉しそうに準備を再開する。
ティムと二泊する事もないでしょうけど、この方がメリッサも納得するものね。
ティムのいる書斎の方を向くが、とても静かだわ。
ティムはどんな事をしているのかしら?
ベッドにしているソファから立ち上がり、小さくドアをノックする。
メリッサが目を止め、こちらを見ている。
ドアノブに手を掛けると「お嬢様」と、メリッサの嗜める声が飛んできた。
「しー」
私は人差し指で唇を押さえる。
ゆっくりとノブを回し、静かにドアを少しだけ開けて覗く。
「クス ッ」
机の上のランプがティムの寝顔を照らしていた。
ドアをもう少し開けると「ネル様」と、メリッサは目を三角にしていた。
「あら?私は妻なのよ?夫の書斎に入ってはいけない事ないでしょ?」
私がニンマリとそう言うとメリッサは渋々といった顔で黙る。
うふふ、妻って面白い立場ね。
そーっとティムの書斎に入る。




