2章 ー11
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ふと、急に何かあった訳でもないに、意識が急に眠りから覚めてしまった。
夜営時にこんな事はあるけど、家で寝てる時に珍しい……。
体を起こすと、視界の先に購入したばかりのソファで眠るネルの姿がある。
誰かとこうやって寝る事がなかったから目が覚めたのかな?
「……」
日中、殿下がふざけて湯浴みの手伝いをさせる事を話した時、ネルは頬を紅潮させてた。
女性に対して男の湯浴みの話なんかするあたりに、俺の無神経さあらわれている気がして嫌になる。
「はぁ」
だからと言って、大声を出すなんて……疲れてるのかな?
そもそもふざけて俺に髪を洗わせる殿下が悪いんだ。
それにしてもミゲルさんがモテそうって事について、ネルは納得してた!
俺なんてどの令嬢にも断られたのかとか聞かれたのに!
もやもやする気持ちのまま、両手で顔を覆い、一人で寝るには広いベッドの上を転がる。
「……ネルは……」
こんなモテない男が相手で良かったのかな?
今日、登城したら殿下だけじゃなく、他の隊員からも『愛想尽かされるぞ』って言われたし……。
なんとか入れた近衛隊として俺は下っ端だし、ネルにしてあげれることなんて、ソファを買ってやるくらいしか……!
……いや、あるじゃないか。
俺に出来ること。
昨日も思ったけど、殿下と二人きりで会わせてあげる事が俺には出来る!
よし、明日から暫く休みだから、どこかで都合をつけよう!
俺はソファで眠る彼女に力強く頷いてみせた。




