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神様になった  作者: 小原河童
王都支部長編
654/661

ベッサム新領主・2

みんなぁ~!!

今日も来てくれたありがとうぉ~♪

楽しんでってねぇ~!


評価とリアクションありがとうございます。

とっても嬉しいです。

「うん?

もう朝か、ジェシカは昨夜は遅くまで済まなかったな。

もう少しオーリブが環境に慣れるまで我慢してくれよ」


「とんでもございません。

私の様な不細工な者を引き立てていただき、それだけで十分ですから。

私の事はお気になさらず」と、はにかむジェシカをガルは何時までも傍に置きたいと思ったしそうする心算なのだ。


「そうだ、今朝はベンドリア代官に会うのだから朝食はあのゴミにしてくれないか」


「宜しいのでしょうか。

私はもっと体に良いものを召し上がって欲しいのですが」と、ジェシカが言い出した。


「その代り、オーリブには適当に美味しい物を頼んだぞ。

ただあれは素材が良いから無駄に肉が付くような食事は避けてくれ」と、指示するとジェシカが納得した。


「お急ぎください、兄が執務室で待っておりますから」と、ジェシカに急かされ、大食堂で大勢の使用人が食事をしている中で素晴らしい体形のメイドによってシリアルがガルの前の運ばれた事で使用人達の注目が集まった。


ガルは使用人の不思議そうに食事の手を止め見る視線に気が付き「これか?今朝は私が好きで食べているので、皆は遠慮なく普通にこれまでの食事してくれ」と、使用人に良く通る声で告げた。


急いで朝食をとったガルは執務室に移りジャクソン男爵を待つことにしたが、いざ会いたくもない者を待つ身になると、その待ち時間が無駄に長すぎるので待機する執事のドランにステイシーの様子を聞いた。


執事の返事が終わらないうちに執務室の戸を叩く音がするので軽く返事をすると、現れたのはジャクソン男爵だった。

その何の前触れもなく突然現れたジャクソン男爵に二人は驚いたが春は余裕を見せた。


「うん、遠路はるばるよく来てくれた。

先ずは礼を言おう」と、冷静さを装いジャクソンに言うガルに対し緊張するジャクソン男爵は直ぐに臣下の礼をとるので更に驚いた。


「領主様」と言うドランの声で「あぁ分っている。

此処では人目に付くのでジャクソン男爵を私室に案内してくれ」と、控えていた専属メイドにお茶を指示して執事のドランがガルの私室に案内した。


緊張する三人に対し専属メイドのジェシカだけは何時もどおりで、直ぐにお茶とガルお気に入りのお菓子を用意して少し遅れて私室に入った。


「遠路はるばるよく来てくれたな。

あなたも良く知る此方が私の執事のドラン・ミルサップ、ミルサップ男爵家の者だ。

それから、専属メイドのジェシカ・ミルサップだから二人を気にすることなく要件を話してくれるか。

どうも私は回りくどい駆け引きは苦手で家臣にするつもりは無いから、そこは安心してもらって良いぞ」と、言うガルにジャクソン男爵は驚いた。


「それは私も同様にございます。

この度は領主就任おめでとうございます、私は嬉しく思っております。

先般の領主交代について私の事を誤解されているかもと思いましたが、今のお言葉で安心出来ました、領主様の誤解が解けたようで嬉しく思います。

ハッキリとこの場で申しましょう。

ガル様に置かれましては大変失礼かとは思いますが、私は領主様が何方に変わろうが男爵位を拝命した時に領主様に誓った宣誓に嘘偽りは有りません。

私はグレン様に仕えたのではなくベッサム領主様に二心無く仕えるのですから。

如何ですか、少しは納得されると宜しいのですが」と、ジャクソン男爵は宣言した。


ジャクソン男爵の宣言を聞いてガルと執事は何事か小声で話したが、緊張しているジャクソン男爵には聞き取れなかった。


「それで、男爵は秘密に通路を御存じだったのだな。

あれは身内でもごく限られた者しか知らない極秘なのだが。

隊長のロジャーも知らない筈だからね」と、言い出すガルは執事を慌てさせた。


「まぁまぁドラン、良いではないか。

我々は優秀なジャクソン男爵の敵状視察と思ったりもした分けだがどうも別の目的がおありの様だしな」


「はは、さすが領主様は鋭いですね。

実は私も時期が時期ですから変に誤解をされるのではないかと思い、エラン様から案内された通路を今回使わさせていただきました。

お互い人目が気になりますから」と、ジャクソン男爵の応じた。


「それで、紛らわしい今回の事ですが急を要する事ですから思い切って領主様に縋る事にしました。

先ずはこれを御覧ください」と、言いジャクソン男爵はアイテムボックスから分厚い紙束を取り出した。

その瞬間執事だけはガルを守るために身構えたが、紙束と知り安心した。


「これは?」

「はい、私がコットンから代官を引き継ぎまして始めた、過去に遡って行なっていた帳簿の精査がつい先日終わりました。

その私は大事になる予感がしますので急ぎ報告にきました。

その前にも、年末の社交界でドゥーの件で領主様に報告したところ、その時はあくまでも推測にしか捉えられなかったのか、回答が無かったので今はガル様に期待しています」と慎重に言い出した。


「少し時間を貰えるか、今ドランと書類を確認するので、その間お茶とお菓子で寛いでくれ。

ジェシカ、少しの間男爵の相手を頼んだぞ」と、言い解いた紙束を読み始めた。


ジャクソン男爵はお茶の毒を警戒したが、銀食器使用に若いが領主に最もふさわしいとガルに感心した。

この前の社交界で上辺だけ華やかで勇ましい理想論をぶち上げたケニーとは大違いだと思った。

神様の言葉を信じて良かったと、今は心から感謝し祈った。


「あのぅ男爵様、お菓子のお代わりは如何でしょうか。

領主様お気に入りのお菓子の中で特に私が厳選しておりますから、とっても美味しいと思います。

悪くなければお茶と一緒にお代わりは如何でしょうか」と、ジェシカが聞いた。


ジャクソンは甘い物よりもワインを好むのだが、小さく可愛い専属メイドに勧められままにお茶とお菓子を楽しみ、尚もジェシカとベッサー市の出来事など世間話をして漸くジャクソン男爵の緊張が解けた頃になると、ジャクソン男爵はガルの事が気に入った。


また暫く時間が経ち昼一番の鐘が鳴る頃「これは確かに由々しき事態だ。

なぜ父は放置したのか私は理解に苦しむ案件だな。

それで私に縋ると話された男爵はどの様な解決方法を望まれるのか。

と、言うのは、新たな事業を手掛けるのかそれとも現状維持か。

他にもまだ良い案を持っておられるのか。

私もコットンの案内で一度だけだが、奴が自慢する最大産出量の銅鉱山の視察に行った事がある。

ベンドリア市の平地は少なくその平地は既に開発済みだろう。

他は山と川が邪魔をするので新たな産業は直ぐには思いつかないから聞いているのだ」と、踏み込んだ話を聞いてきた。


これは想定外の事で、急いで考えを纏めようとするジャクソン男爵も急に良い案が浮かばなかった。

難しい顔をして黙り込んだジャクソン男爵に「男爵、もしかしてこれも私に丸投げかな」と、ガルが呆れた。


黙ったままのジャクソン男爵を無視して「ドランはこの事態をどう思う」


「はい、現状のままは何れにしろ時間的な猶予はあまりなくマズいのは確かですね。

多数の鉱山技師を派遣して時間を掛けてでも新たな鉱脈を探すか、精錬工程を見直し歩留まりを上げるしかないと具申します」


「当事者の男爵は我々の今の話で何か良い案が出たかな」


「大変申し訳ありません、私が誤解しておりました。

エラン様同様に真剣に取り上げては貰えない物と決めつけ、今は何も考えられません。

私はそのう銭勘定は得意なのですが、発想力については無いのが今の領主様と執事様のやり取りで良く分りました」


「そうか、余り私が代官の仕事に口出しをするのは嫌だし、多くの代官には父の時の様に上からああしろこうしろと押し付けるのではなく、代官各々が自由な発想で取り組んで欲しいと、令を出しているのだがね。

今の私は代官と領民にもっと明るく自由にものが言い合える事を目指しているからな。

話を元に戻すが、この件は放置しても傷が治るような単純に時間を掛けると解決する問題とは違うので、一先ず50人の鉱山技師と今迄鉱脈発見の実績がある技師全てのを派遣するから新たな鉱脈の発見を代官の主導で技師の要望に沿ってやってくれ。


まぁ、待て。

まだ話は終わりではないから、もう少し我慢して聞いて欲しい。

テンダル川を使い川運で掘り出した鉱石をあの何と言ったか港の沖に無人島があるだろう。

あそこに新たな技術を導入した精錬場を作る様に考えよう。

その後は禿山に木が生え始めた頃に新たな産業を起こすよう、男爵はその間の時間を有効に使い新たな産業になる種を見つけるのだ。

如何かな。

場合によると、隣のデリダン市代官と協力して新たな産業を興す事も視野に入れるのだ。

両代官の間で利益の分配に不満が出る、その時の利益の配分は私がやろう。

私は代官から無理に利益を得ようとは思わないからね。

私は代官達が上げる利益の一部を税として貰う分で十分、私が関与したからといって高い税率は考えていないから、その点は安心して欲しい。

まぁ、その内に分かると思うから、信じて欲しいとだけ今は言っておこう。

それで如何かな、既存の精錬所はこの先縮小し将来的には廃止だ。

どうせコットンの奴だから、古い施設を更新するのではなく今でも使っているのだろう?」


「あのう」


「うん、男爵の言いたい事は良く分るが、こればっかりは鉱夫たちが幾ら頑張っても出てこないのら仕方が無いだろう。

この書類はもっと見やすく整えてくれるか、今私達が見るのに時間が掛かっただろう。

このままでは王宮の役人は時間が掛かる資料を嫌うからね。

男爵が見易く整えてくれた資料を持って私が近々王宮で新たな領主の顔見世で4大貴族に会うから、その時に国王に報告しよう。

その場で十分説明をしようと思うが後は王国の判断だ、男爵を私は信じているからね」と、言うガルにジャクソン男爵は感謝した。

そして思わず「本当に来て良かった」と呟いてしまった。


「まぁ私は領の政よりも、本当の所は趣味に生きたいのだがね」と、思わず本音が漏れた。


今から話す事は私の独り言だと思って聞いて欲しい。

ベッサム領の現状は神様から見放されたからか、このままでは衰退しかないと思っている。

その大きな原因はステイシーとケニーだから、これからは直に私に話して欲しい。

ケニーもステイシーも父の傲慢教育の優等生で、非常に傲慢なので私はあの者等の傲慢さが最も嫌いだ、本当に最低な奴らだよ。

と、言う事で独り言は終わりだ。


本来なら男爵を労い食事を共にしたいところだが、彼奴らに見つかると無駄な誤解を生むから勘弁して欲しいと、言いガルは男爵に頭を下げた。


「勿体ない、配下に不用意に謝罪するものではありません」と、ジャクソン男爵が言い出した。


「ドランはジャクソン男爵を見つからない様に案内して、無事に舘から出して欲しい。

頼んだよ」

「男爵お互い誤解があった様だが、あなたの言では、私というよりも領主を信じて付いて来て欲しい。

私は領民のために、このベッサム領がこの先も栄えるように精一杯頑張るつもりだ。

今日は会えて本当に良かった、無事に帰ってくれよ」と、ガルが話した。


執事の先導でジャクソン男爵はガルの私室を出た。


「ふぅ、疲れたよ。

あっ、そうそうジェシカ、今からギルたちが居る別館に行ってギルに教育係を頼みに行くからと、ドラン兄に伝えておいてくれ」


「はい、お疲れさまでした。

ギル様にお頼みされるのが一番良いですから、快く引き受けて頂くよう祈っております」と、言い後片付けをして退出した。


ジュエルが使っていた秘密の通路使い人目を忍ぶようにしてやって来た別棟前で、此処を守るというか入った者を出さないといった感じの衛士がガルを胡散臭そうに見つめ許可を出した。


衛士の一人がギルに連絡をした様で、ホールに入ると既にギルが待ってくれていた。


「これはガル様、お久しぶりですがお元気そうで何よりです。

ガル様がおいでという事は何用でしょうか」と、言い急に緊張するギルにガルが弟妹たちに様子を聞いた。


「キャリーの様子に変わったところは無いかい。

私はギルを信用しているから話すが、領主交代に関して王宮で4大貴族の顔見世があるから、それを利用して私はキャリーを同行させて面識は無いがナルディア侯爵に預けようと思っている。

此処へ置いておくとステイシーかケニー兄に好き放題にされ、使い勝手の良い手駒、道具にされる事は明らかだかな。

キャリーも私同様に世の常識を知らなすぎるから、今はギルに面倒を見て貰ったいるのだから。

キャリーはステイシーやケニーの様な傲慢さがないからね。

それと、今日来た目的は私が趣味で囲っている奴隷少女に一般常識と読み書き計算を教えてやって貰いたいのだが、頼めるか?」


「キャリー様に付いては、私が思うにナルディア侯爵よりもチレント伯爵家が宜しいと思いますが、あっ、居場所がステイシー様に知れると面倒になりますな」


「うん、それも狙いだ。

で、教育に方はどうだろう頼めるか」


ギルは表の方を見るようガルに促した。


「あぁ、問題は表の衛士だな。

そっちは私が話しを付けよう、同行してくれるか」と、ギルを連れて衛士の詰め所にやって来た。


「何用ですかな、領主様」と、明らかに舐めた態度の衛士をガルが一喝した。

尚も「おい、貴様等は領主に対してその態度は何だ!

ロジャーとケニーからどの様な指示が出ているのか知らないが、態度を改めないなら私の一存でお前等を処刑しても構わないからな。

今夜の夕食にでもロジャーに伝えておくから覚悟する事だな。

ギルは同行を頼む」と、言い普段温厚なガルからすると、今目の前で起こった事がギルには信じられなかったが、衛士達は我が身可愛さにガルの行動を仕方なく無視することに決めた。


その後ガルの部屋専用の通路になったジュエルが持った諜報組織の通路を使いギルに奴隷少女を会わせた。


緊張する奴隷少女にガルが「こちらがお前の教育を引き受けてくれる者だ。

毎日でもないし一日中付きっきりとはいかないから、学べる時は十分に学んで欲しい。

こちらのお爺さんさんはギルと言い、前領主の筆頭執事だからな。

ギル、少女の名はオーリブだ。

私は仕事があるから、そうだな昼食後から夕食までの空いた時間に頼めるか」


「はい、それ位は大丈夫です。

ただお爺さんはご勘弁ください」と、苦笑していた。

「まっそうだよな、では頼んだよ」と、言いガルは気分良く執務室に戻った。

チョットでも面白かったとか続きが凄く気になると感じた方々は高評価を、下にある☆☆☆を★★★★★と、こんな感じにして下さると、河童が大喜びします。


引き続き宜しければブックマークもお願いします。

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