神官見習の一歩
みんなぁ~!!
今日も来てくれたありがとうぉ~♪
楽しんでってねぇ~!
シャーロットは突然目の前に広大な庭とその奥に見慣れない不思議な形をした大きな屋敷に驚いた。
もっと驚いたのが、玄関の扉が自動で開いた事だ。
邸内もベッサム領主の館でもベッサム領主三重臣その筆頭グレイブル家でも見た事が無いもので溢れていて、連れて来られた談話室の内装はシンプルで機能を重視したした造りだった。
ソファーもテーブルも造りも素材も素晴らしくシャーロットは自然に馴染み、とても座り心地が良かった。
シャーロットは戸を叩く音で緊張した中で、執事が食事の用意を知らせに来た。
「おや、これは美しいお嬢様ですね」と、ニコニコするバトラーを見たシャーロットは、ぎこちない挨拶をした。
食堂に連れて行かれた先でシャーロットはまた驚いた。
気を利かせたオリビアが「シャーロットさんも驚いたでしょう。
ルイネ様の邸では、この様にメイドが食事に付きませんし、日々の身支度にも一切メイドは付きませんから。
でも、慣れると良いものですよ」と、微笑んだ。
「それにルイネ様の邸で食べる食事は本当に美味しいから、もう外食が必要なくなりますから」と、アニタも話した。
バトラーがネットワークで伝えたようで、食堂に使用人が直ぐに集まり、シャーロットは初めて見る綺麗な服を着た使用人達に神様に拾われた事に感謝した。
ルイネの隣に立つシャーロットは感激した中でルイネが話しはじめた。
「みんな集まったので紹介しましょうね。
こちらはシャーロットさんです。
詳しくは本人が話してくれると思いますから」と、言うルイネの話を受けて、シャーロットは勢いよく「はい、只今神様から紹介があった某はシャーロット・グレイブルと申す者です。
ベッサム領からやって来ました。
歳は17歳、以上!」と、話し綺麗なベッサム軍式の敬礼した。
「食事が冷めるので先ずはシャーロットさんも食事にしましょう。
シャーロットさんの席は」と言うルイネに「私の隣にして」と、ルネが言い出すからルネの隣で、アニタの真正面に決まった。
そして、シャーロットは移動してアニタの正面に座った。
「じゃ、此処がシャーロットさんの席ですから、次からここに座りなさい」と、ルイネが話していると、食事が運ばれて来た。
シャーロットは給仕してくれるメイドの所作に驚き、思わず見とれてしまった。
二人のメイドが用意したのは、サンドイッチとミニステーキと麺が無い野菜サラダとスープだった。
ルイネの合図で食事がはじまり、シャーロットはどれを食べても美味しくて、特に野菜サラダに掛ける酸味が効いたタレが初めての物でも直ぐに気に入った。
食事の途中ですが、これからの予定を話しますね。
食後はシャーロットの服を買いに王都へ行きます。
その後は健康診断をしてこれで今日は終わりです。
服と聞いて緊張するシャーロットについて、オリビアもアニタの納得した。
「あの、私は服を持ってきていますから、服は必要ありません」と、言うシャーロットに「それはあなたがご両親から買って貰った服でしょう。
形見と思い大切に持っていなさい。
貴方はこれからルネ様の神官ですからね。
まだ見習いという扱いですが、神の傍に居る者にはふさわしい服装をして貰いますからね」と、ヨウコさんが納得させた。
「バトラー、以前の様に金曜日の夕食はカレーライスで、土曜日の朝はシリアルにしてください。
それからもう一つ、ドライカレーを作る時は私に知らせてくれますか。
私がルリ様達を招待しますから、頼みましたよ」
ルイネからカレーの話を聞きアニタとオリビアは喜んだ。
食後談話室で、お茶を持ったファニーを先頭に使用人全員がやって来た。
「では、シャーロットに自己紹介してくれますか」と、ルイネが言い使用人が自己紹介を始めた。
アニタもオリビアもシャーロットの反応に、そうなるよねと、面白そうに見ていた。
シャーロットに聞きますが、私の邸ではメイドが付きません。
それで日常生活については全て一人でやって貰います。
例えば、服の脱ぎ着ですが出来ますか。
某は成人以降は軍の隊舎で生活をしていましたから、衣類の洗濯も全て出来ます。
それは素晴らしい、出来ない場合はルネに教えを頼もうと思いました。
「シャーロットさん、あなたはとても良いですよ」と、微笑むルイネに訳が分からないシャーロットは困ってしまった。
それから、あなたの部屋ですが当面は一人部屋にします。
しかし、必ず1人で居る事は要りませんから、その辺はアニタとオリビアとよく話なさい。
オリビアに付いてはステイシーが言っていましたが、アニタも同様に領主の娘ですから、それで、あなたを一人部屋にするのではありません。
3人一部屋では狭くなりますからね。
ルネはシャーロットを部屋に案内して、アイテムボックスの中の物をクローゼットに仕舞うように頼みます。
その時服も着替えてくださいね。
今の服は破れていますし、時に胸の一部が見えていますからと、ルイネが言うとシャーロットが恥ずかしがり服を確認すると、一部ではなく片方は場合によると丸見えだったのが分った。
「あのルイネ様、私達は3人でも構いません」と、言うアニタに、一応決めました。
後は自由にしてください。
しかし、あの部屋にベッドとクローゼットを追加で置くと狭いですよと、面白そうに話すルイネに納得した。
「要は3人でもヨウコさんを含めて4人で寝るのは良いが、今ルイネ様が話されたように部屋が狭くなるからお分けになったと、そう言う事ですね」と、オリビアが納得した。
服を着替えたシャーロットは恥ずかしそうにしルネ連れられて談話室に入った。
ヨウコさんあちらでは頼みますねと、言うルイネの言葉で、次の瞬間は見知らぬ豪華な店内にいた。
直ぐにヨウコさんが各自に結界を張ってくれた。
ルネが若い仕事人連れて来て、この娘に良く似合う服を見つけて欲しいと注文を出したところ、直ぐに主のロネットに話が伝わり、仕事人4人がシャーロットを連れて行くのに合わせてアニタもオリビアも同行した。
ルイネは何時もの応接室にロネットに案内されたが、今度はヨウコさんが傍に居てくれるから安心できた。
(ルネ、シャーロットの下着からその他諸々迄、此処で揃えられる物は全て買ったください)
(良く分っていますからお姉様は安心して。
ただ靴だけは置いて無いそうです)
(そっちは、ロネットさんに聞いてみましょう)
ヨウコさんとロネットが話していたところへルイネが加わり、ロネット商会お勧めの靴屋を聞いた。
「私が勧める靴屋は斜向かいのワトソン商会ですね。
あそこもうちと同様に、王都の者を信用していませんし、使用人もうちと同じですから安心できると思います。
私もですが、うちで働く使用人全てにワトソン商会の靴を履かせていますが、忙しく動き回る立ち仕事が殆どですが、夕方になって足が痛くなる事はなくなりましたから。
私の紹介と話してみてください」と、本当に嬉しそうに話し履いている靴をルイネに見せた。
そこへ「主様、大変です大事になりましたと、言い若い仕事人が青くなって駆け込んで来た。
「ジェナさん一体何事でしょうか。
神様の御前ですよ」
ロネットの話で若い仕事人が驚いて目を擦った。
「あっ、あれ?
あの其方の神様にそっくりな人が、沢山の服を買われて代金を支払うと言われて、私はロネット様からよく聞かされていますが、新入りの方が受け取ったのですよ」
その仕事人の話でルイネとヨウコさんはニコニコしている中で「これは大変失礼しました。
良く良く私が言い聞かせますから、御代は結構です。
私の方から神様へのお供え物という形に今回だけはさせてください」と、ロネットが言い出すから、すかさずヨウコさんが言い出した。
「これまで何度も話している通りですからね。
あなたにも商売人としてのプライドがあるでしょう。
あなたが自信を持って作った物に対して、それにふさわしい対価を払うのは至極当たり前ですから。
それとも、自信が無いからタダにするではルイネお嬢様に失礼と思いませんか。
と、言い出し、ロネットもヨウコさんも屁理屈がグレードアップしてくる。
「まぁまぁ、そう言う事ですから、妹から代金を受け取った仕事人を叱らないよう頼みますね。
私はロネットさんと良い付き合いを長く続けたいですからね」と、ルイネが微笑み問題は解決した。
ルネとシャーロットについてアニタとオリビアが来たので、ルイネの転移で斜向かいのワトソン靴店に来た。
ほんのりと皮の匂いがする静かな店内で、ルネが直ぐに仕事人を探しシャーロットの前に連れてきた。
そこへ主のワトソンもやって来て、ロネットさんの紹介だと話すと、主ワトソンにルイネの事が知れ直ぐに応接室の通された。
「その、初めて神様にお会いする事が出来何と言う幸運か。
と、言い祈りだした。
ヨウコさんと、言うルイネの指示で、ヨウコさんがこの娘に良く合う靴を探して欲しいと目的を話した。
「あの神様、先程靴を拝見させていただきましたが、直ぐには無理です。
私共は既製品は取り扱っておりません。
全てがオーダーメイドですから、はじめに足を計りそれを元に足型から造りますから」と使用人を呼んで足型を作るために、測定を始めると説明した。
それなら仕方なですねと、ルイネが納得すると仕事人を呼んだ。
此方が足を測定する専門の者で、彼に任せると間違いないですからと、説明した。
「はい、お任せください。
出来上がりまで最短で1週間ほど時間が掛かります。
丹精込め最高の物をお造りいたしますから」と、その仕事人が嬉しそうに話すから仕方ないと思い、ルイネは任せた。
「1週間後にまた来ます」と言い今は忙しいので帰ると言い転移して神界に在るルイネの部屋へ来た。
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