使徒候補ステイシー1
みんなぁ~!!
今日も来てくれたありがとうぉ~♪
楽しんでってねぇ~!
本編は、ステイシーに起きる悲劇の序章です。
本編が少し長くなりますがお楽しみください。
そうでした、朝食の用意が出来ていますから、今朝はルイネお嬢様が話されたシリアルだそうですから期待してくださいと、ヨウコさんが話してくれた。
ルイネは楽しみですよと喜び、アニタは不思議そうにしてルイネの後から食堂に来た。
皿に入っている種を押し潰した様な物を見て、アニタが緊張しだした。
遺産ではルリ様が話されたように、ホットミルクで食べるのだとルイネは理解したが、アニタが緊張しているのが少し面白かった。
そこへ、今朝はボンがやって来て説明してくれた。
「今朝のシリアルは、何分初めての食べ物と思いましたので、ドライフルーツを多めに入れてあります。
各種ドライフルーツの酸っぱさに甘さが感じられ、味が単調でなく良いアクセントになると思います。
それから、スープはコンソメですがこちらもルリ様が住まわれた世界の物を想像して、クルトンを少しのせています。
御口に合うと良いのですが」と、説明してくれた。
ここはアニタの緊張を解すためにもと、ルイネがミルクに浸かっているシリアルをスプーンで掬い一口食べてみた。
「アニタさん、美味しいですよ。
そんなに緊張して構える事は要りませんから、美味しく食べましょう」と微笑むとアニタがおかしくなった。
傍に控えるバトラーに、これは美味しいですよ。
ベッサム侯爵邸で食べた物よりも数倍は美味しいし、ボンが話したとおりで、ドライフルーツの甘さがいいですよ」と、話し是非ボンに伝えて欲しいと言った。
その頃緊張が解れたアニタも、これは美味しいです。
それに、なんだか体の良さそうに感じますと、感想を話してくれた。
「それは良かったです。
アニタが色々な食べ物を嫌うのではなく、挑戦して美味しく食べてくれるのそれが本当に嬉しいですから」と、ルイネが微笑むとまたアニタがおかしくなった。
それで、提案ですが毎週金曜日の夕食はカレーライスにしましたから、土曜日の朝食はシリアルにしましょうと、ルイネが言い出した。
ルイネの一言で決まったが、直ぐにバトラーが料理人に知らせに行くと、慌てた様子でボンがやって来た。
「まぁまぁ、ボン達料理人が美味しい料理を作ってくれるのは良く知っています。
週に1食くらいはボン達も楽をして欲しいと思いまして、強引に決めさせてもらいました」と、ルイネが言うと、ボンは安心した様子になった。
「ですが、お嬢様にお気を使わせてしまい、畏れ多い事です」と言い出したから、気にしなくて良いからと、ルイネが話した。
「私も美味しいと思いますし、きっと新しい使徒には好評と思います」と言い出した。
他は、生ハム、これはオークを使った自家製の物と推察できるを使った野菜サラダだった。
隠れ家よりも酸味が抑え気味のまろやかな酸味がきいたタレが良く、美味しく食べる事が出来た。
バトラーはお茶を用意してくれますか、神界に長居をしたせいで急ぎますからと言うルイネの指示でバトラーとファニーでお茶とお菓子ポボンが用意され、美味しく食べてお茶を飲んで直ぐに中庭に出た。
ベッサム侯爵には、今から行くと伝えたので、中庭から直にベッサム侯爵の執務室に転移した。
「おはようございます、大勢で来ました」と、ルイネが微笑むとベッサム侯爵から喜ばれた。
「ささ、此方に御掛け下さい。
今家族を呼びますから」と、言い専属メイドにお茶とお菓子を言いつけ、家族全員と執事も此処へ呼んだ。
「これはルイネ様よくいらっしゃいました。
先日は良いものを見せていただきまして、私は大感激です」と、ジュエルが言い出した。
当のステイシーはルイネに会えたとニコニコしているし、長男のケニーは緊張していた。
「そう言えばまだ初めてお会いする人もいらっしゃると思いますから、私が紹介しましょうね。
初めに、此方のメイド姿はヨウコです。
次は、私の使徒のアニタです。
最後は、私の妹のルネです」と、紹介した。
ヨウコさんはメイドのお辞儀をし、アニタは何時もの様に古風な貴族の御辞儀しルネは満足そうに微笑んでいた。
特にアニタがした今ではめったにお目に掛かれない古風な貴族の御辞儀に、ベッサム家族も執事のギルも驚いていた。
それから、神ルイネの妹と紹介されたルネにはもっと驚いた。
「それでは、私の方も紹介しましょう。
あの時は暗くお互いに認識不足と思いますから。
此方が、私の妻であるジュエルと言います。
歳を言うと私が困るの内緒と言う事です。
次は長男のケニーです。
その隣は次男のガルです。
その隣が三男のランスです。
私の隣に控えるのが長女のステイシーです。
その隣が次女のキャリーです。
最後は、執事のギルです」と、紹介した。
互いの自己紹介が終わり、メイドがお茶とお菓子を置いて退出すると、エランが話し出した。
「今日は我が娘ステイシーに付いてですが、わざわざおいで下さり神様を呼びつけたようで恐縮しています。
それで、ステイシーが言うには重大な決断が伴うとか、それをお聞かせ願えましょうか」と、エラン・ベッサムは緊張して言い出した。
その前に、あの時はアメーバ・ロード退治の直ぐ後で気分も高揚していたと思いますから、今まで冷静に考える事が出来るように時間をとりました。
それで聞きますがまだステイシーさんは私の使徒になりたいと言われるのでしょうか」と、ルイネが聞きたい事を駆け引きなく聞いた。
ルイネの話で一同がステイシーに注目する中でステイシーは、躊躇うことなく直ぐに「はい」とだけ返事をした。
「では、少し意地の悪い質問をステイシーさんにしますが、ステイシーさんはナルディア領主の様に剣の修業をして目標はナルディア領主と思いましたが、何故心変わりをされたのでしょうか。
私の使徒になるのなら、途中で止める事は出来ませんし、無理をして続けるのはステイシーさんにも良い結果は望めないと思いますから」
ルイネの言う事を聞きべエッサム侯爵家の者達、特に社交界に出たケニーとステイシーにジュエルは青くなっていた。
そして、答える事が出来なくなった。
「何でも良いのですよ、難しい事はこの場合要りませんから」と、ルネが話した。
青い顔をしたままステイシーが、小さい声でルイネの質問に答えた。
「その、家の事情もあるのですが、この際ですが家の事情は私は考えない事にしています。
今から話す家の事情ですが、まだ家族に話した事はありません。
御存じの様に4大貴族でナルディア領主同様に我が家も侯爵家です。
それで、女の身としては何処かの家に嫁ぐしかないのですが、問題は嫁ぎ先です。
ベッサム家の事を考えると、嫁ぎ先は王家の誰かが最もふさわしいと思いますし、他の申し出には私は断ります。
私よりも器量が良い妹の方が嫁に行くのがふさわしいと私は考えています」
まだ、話の途中ですから、最後までお父様もお母様も聞いてください。
それで、私はアースン様の話を聞き実際に剣の腕前を見て将来を決めたのです。
ですが、お父様には良い返事は貰えず、おまけに怒られてしまいました。
お母様からは、貴族としてのマナーがなっていないと怒られました。
私はあの場で自分が道化を演じる事で、自分の生きる道を見つけたかったし覚悟が決りました。
嫁に行くのは私よりも美人のキャリーがふさわしいですしね。
それでお父様からは、お前がせめて今よりも10年早く言ってくれたなら、最高の師匠を付ける事が出来たが、その歳では既に遅いと言われ残念がられました。
ならば、魔法を身に付けようと考えたところでルイネ様の御力を見て、私にはこれしかないと判断し決めたのです」と、一気に話した。
ステイシーの話を聞いたエランは泣いていた。
同様にジュエルも泣いていた。
「お父様もお母様も私は大丈夫ですから、気にしないでください。
これも貴族の家に生まれた者としての宿命ですから私は既に諦めています」
「まだ分りませんが、それと私の使徒になりたいと言うのは、いささか思考が乖離している様に感じられます」と、ルイネが更なる説明を迫った。
無言になるステイシーに対して「私は、あなたを遊ばせるほどの時間はさけませんし、それはアニタにも聞いています」と、言い出した。
まだ何も話さくなったままなのでルイネが聞いた。
「中途半端な覚悟で使徒になりたいと言われるのであれば、私は断ります。
それで聞きますが何故私の使徒になりたいと言われるのでしょうか。
この世界の神は私ではなくルリ様ですからね」
「ステイシー、私には遠慮は要りませんからあなたが思っている事や、やりたい事を話してみなさい。
私はあなたの味方ですからね」と、ジュエルが話した。
その頃アニタは考えていた。
私はとにかく行く当てが無かったので必死でルイネ様に縋り付いたのだが、ベッサム家と言えばルーデジアで一番の資産家貴族で、その長女と言うと生活に困る事は無いだろうと思うと不思議だった。
「意地の悪い事を言っていますが、私としても大切なお嬢様を預かる者としては、今のような中途半端な覚悟で身を滅ぼされると私の方が困るのです」と、言うルイネの話にエランは大いに納得できた。
「あのルイネ様、ステイシーの事ですがどうにかなりませんか。
ルイネ様の言われる事は本当に良く分りますし、私でも厳しく問いただしたいところです。
今の様な中途半端な覚悟では、何事も成せはしない事は良く分ります。
しかしですよ、ステイシーが使徒になりたいと言う言葉に偽りはありませんし、出来る事ならルイネ様の御傍に置いて使い走りでも何でも良いので使ってやって欲しいのです。
その内に何か意味を見出すかもしれませんから」と、言い出した。
今日はこのままは先には進めないと思いますから、私達はお暇しましょう。
その代り三日後にまた来ますから、それまでに私が言った事を良く考えてください。
とにかく神の使徒と言うと響きが良いし、身分は世界中の王よりも遥かに上の存在ですから、それだけが魅力で使徒になりたいと言われても私の方が困りますからねと、言い残してルイネ達は転移して遺産の庭に帰って来た。
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