アニタが居ない一日
みんなぁ~!!
今日も来てくれたありがとうぉ~♪
楽しんでってねぇ~!
「私達はマイさんを良く見たくて、夕食まで暇になりましたから見に来ました」と、いい笑顔で言いだした。
「丁度良いので今からお茶にしましょう」と、瑠璃が言い出した。
今日の会場は瑠璃の私室になった。
テーブルと椅子をルネとマイが整えてくれ、ルイネのシュークリークにエレンの苺のショートケーキにアースンのモンブランとセレスのチーズケーキを瑠璃が出した。
お茶には紅茶とコーヒーを出した。
これからはマイが私の役目と言い、皆に素晴らしい所作で給仕して回り、その洗練された所作に「ゴズさんとヨウコさんと少しも変わらない」とエレンが大喜びだった。
「それでアースンはナルディ市にいつ戻って来られるの」と、ルイネが聞いていた。
「行よりも帰りは順調に今のところは来ていますから、明後日には帰る事が出来ると思います。
ねぇセレスさん、それで間違いないですよね」と、如何にもアースンらしいところが見えた。
セレスは微笑んで、アースンの予定と同じですねと言うのが、本当に執事の様に見えるから不思議なのだ。
本当は夕食後にナルディ市へ帰って貴族に話を付けたいのですが、JDが許してくれないのですからと、ルイネにアースンが愚痴をこぼしていた。
私の方も帰って準備がありますから、ここは一つルリ様にお願いしますと、言うアースンに瑠璃は了解していると話しアースンを安心させた。
「アースンに聞きますが、アースンは今回の社交界は大成功に終わったと思いますが、ナルディア領主としてのナルディア領内で催す社交界に不安とかは無いの」と、エレンが聞くと、アースンが面白そうに笑いだした。
そして、「お爺様以上に今の私は邪魔者を排除したいと思っていますから、今はそっちが楽しみで不安は全くないですね」と、腹黒いところを見せた。
「それで、アースンは王都からのお土産か何かをその社交界で渡すとかはしないの」と、またエレンが聞いてきた。
「う~ん、これは困りましたね。
私はそこまで深く考えてなかったですから。
でも良い考えと思います」と、アースンがエレンの助言に感謝した。
「でも、何故?」とアースンが聞いてきた。
「それが私の神官ケストーナさんは帰る館が無くなり、春迄王都に留まる事になったのですよ。
年末恒例の社交界を中止にするしかないのは勿論ですが、配下の貴族ががっかりすると思案するので、私が思い付きで年末は配下に王都の土産を配って、館が完成する春に社交界を開けばと、言ったところ喜んでくれました」と、エレンが話した。
エレンの話を聞いてしばし考え込んだが、「ところで、ナルディア領の貴族に渡す土産は何が良いと思いますか」と、アースンが聞いた。
それにはルイネもエレンもセレスも瑠璃も分らないと言う。
特にルイネとエレンはホークウインドとシルミンド商会しか行っていないからと言う。
セレスは、「王都の商会は信用できませんから困りましたね。
シルミンド商会に行った時に見かけたのですが、確かスカーフが置いてあったと思います。
それも、殿方用と奥方用が陳列されていた様に思います。
あれなんか値段もそんなに高くないし、嵩張らないから私は土産に良いと思います」と、話した。
ありがとうセレスさん、助かります。
そうですね、ではルリ様には申し訳ないのですが、明日私をシルミンド商会へ連れて行ってもらえますか。
私が単独で行っても良いのですが、要らぬ誤解は避けたいですからと、言うアースンの要望を瑠璃は了承した。
早速マイにエレンが王都の住民は信用が出来ないから要注意で、出来れば関わらない方が良いのと、教えていた。
話しに出て来たシルミンド商会やレストランホークウインドは、経営者が王都の人間じゃないので、そこは安心できますからと、話すエレンに、マイは楽しそうに聞いていた。
そこへバニーがやって来た。
「なにやら楽しそうな声が聞こえてきましたから来てみると、お菓子を食べておられたのですね。
私にもお菓子とあの白いのをお願いします。
あっ、それからルイネさんのマサパンもお願いします」と、バニーが言い出した。
瑠璃とルイネがバニー用のお菓子と飲み物を出すと、それをマイが大きな入れ物に入った白い液体を不思議そうに見ていたが、見事な所作でバニーに給仕した。
バニーは恐縮するが、直ぐにマサパンにかぶりつき豪快な一気食いを見せ次に大ジョッキ入りのホットミルクの一気飲みを見せてくれた。
このバニーの食べっぷりを観たマイは呆れていた。
バニーさんには申し訳ないが、そろそろ帰らないとJDホリソンさんが心配しますからと、アースンにセレスが話して、2人は帰って行った。
「ルイネさんは今夜は隠れ家で食事をしていきなさい。
久しぶりに使用人に顔を見せてやって」と、瑠璃に言われルイネは喜んだ。
「そう言えば、私のクローゼットにある部屋着を持って帰らないと、色々エレンも不便でしょうから」とルイネが言い出すが、「私の方は何も問題は無いから」と、言ってくれた。
「今は体が小さくなりましたから、私に着る事は出来ませんが、ルリ様からの頂き物ですから、大切にアイテムボックスに保管したいのです」と、ルイネが言い微笑むとエレンも納得した。
その代りルネは遺産へ帰ると言って帰って行った。
隠れ家の久しぶりの食事は、使用人と楽しく会話が出来て、ルイネはそれだけで十分だった。
特にジョアンがルイネを喜んでくれ、色々質問攻めにあってしまった。
食後は談話室でルリとエレンとバニーを交えて大いに語り、ルイネにしてみると人が多い、たったそれだけの事で本当に楽しくなると思った。
突然エレンが眠くなったと言い出し、エレンにマイが付いて談話室を出た。
ルイネは帰り際にエレンの寝室を見ると、ヨウコさんと同じように、マイもシリウスに戻りエレンはシリウスの尻尾に包まれて眠っている。
「夜のお供ですか」と、面白そうに微笑むルイネに瑠璃もエレンを面白そうに見ている。
瑠璃とバニーに見送られてルイネは遺産の庭に帰って来た。
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