二百十三話
ユウ先輩VSポロワスさんの戦いは一撃で決着してしまった。流石に悔しかったポロワスさんの訴えで一週間後に再び戦う事になった。だがポロワスさん、ユウ先輩VSネブラスカ大佐&ロンク爺さんとの戦いを見学して絶望している。だってあの二人がかりでもユウ先輩には勝てなかったからな。俺達は分かっていたけど、ポロワスさんにはショックだったみたいだ。
決闘の次の日、これからどうするか?の話し合いをしている。この場には、ノリ先輩と俺、あとポロワスさんがいる。
俺はノリ先輩に話かける。
「それで今からどうするっすか?」
「先ずはポロワスさんの意識の改革ですかね」
「意識の改革?私のか?」
「そうです。ポロワスさん貴方、自分が強いと思っていますよね?」
「そ、それは!私は十ニ守護獣だ。この国を守る為に強くなくてはならない!」
「ですが、ユウ先輩より弱いですよね?」
「そ、それはそうだが!」
「ちなみに、私とダイにも勝てませんよ。今のままでは!」
「!!ユウだけではなく、お前達にも勝てないのか!」
「まあ、それは今からやってみれば分かりますが、おそらくですがマシロといい勝負でしょうね」
「ま、マシロちゃんと同格ですか!わ、私の強さとは一体!!」
「ですから先ずは自らの弱さを認めて下さい。全てはそこからです」
「わ、分かった」
「とはいえ、言うだけでは信じられてないですよね?ですので始めましょうか。無限組手を!」
「ノリ先輩、どっちからやるっすか?」
「先ずはダイから行きましょう。今は私の方がダイより強いですからね」
「まあ、前負けたっすからね。了解っす!」
「では、少し準備運動をして始めましょうか。よろしいのですかポロワスさん?」
「・・・分かった。お前達が本当に強いか確かめさせてもらおう!」
「とりま準備運動っすね!」
そうして俺は準備運動をしてポロワスさんと戦った。結果は瞬殺だった。まあ、ユウ先輩との戦いを見ていたから分かってはいたけど、手合わせして改めて確認出来た。俺達のスピードについて来れて無い。ちなみにノリ先輩との戦いも瞬殺だった。
これはマシロと戦っても負けるぞ!
「ノリ先輩、これどうやって鍛えるっすか?一週間じゃどうにもならないっすよ!」
「ええ、まさか私もここまで弱いとは思っていませんでした」
落ち込んでいるポロワスさんにさらなる追い打ちをかける俺達。しかし、実際どうするコレ?速さに全くついて来れてない。果たして一週間でどれだけ対応出来るか!それが出来ないと勝負にすらならないぞ!
「しかし、コレでは組手以前の問題ですね。だが!大丈夫です!私の特訓で三日で対応出来るようにしますよ」
「げっ!マジっすか!出来るっすか!」
「出来ますよ。まあ、ポロワスさんが持つかどうか分かりませんけどね」
「うわー、地獄の特訓っすね。しかし、ポロワスさんがやるのかどうか分からないっすよ?」
「・・・やりますよ。やらないとユウには勝てないのですよね。ならやるしかありません!」
「・・・前から思っていたっすけど、何でポロワスさんはユウ先輩とそんなに仲が悪いっすか?ユウ先輩に何かされたっすか?」
「そ、それは!!」
「それについては私も気になりますね。どうなのですかポロワスさん?」
「・・・それは言えない」
「ええ~、それくらい教えてくれてもいいじゃないっすか!」
「まあ、大体予想はつきますけどね」
「!!!」
「本当っすか!ノリ先輩!」
「おそらくですが、メリノ王が関係してますよね?」
「な、何故そう思うのですか!」
「ユウ先輩とメリノ王が仲良く話しをしている時を見ているポロワスさんの顔は嫉妬が凄いですからね」
「そ、そんなに!」
「ええ〜、つまりメリノ王と仲良くしているから、ユウ先輩がムカつくって事っすか!」
「ち、違う!私はそんなちっちゃい男ではない!」
「うわー、ポロワスさんの評価がだだ下がりっす」
「だ、だから違うと言ってるではないか!私はそんな男では無い!」
「冗談っすよ。まあけど、何となく分かるっすよ。自分の仲のいい人が、突然現れた奴が仲良くなったら面白くは無いっすよね」
「そ、そうだよな!ゴホン、まあ私は違うけどな!」
多分、ノリ先輩の予想は当たってるな。相変わらず察しがいいよなノリ先輩。
「じゃあ、とりまノリ先輩にポロワスさんの特訓はお任すっすね。俺は三日後に合流するでいいっすか?」
「ええ、そうして下さい。では、ポロワスさん。特訓を始めましょうか」
「分かった。私はノリを信じる。それと、私はそんなちっちゃい男ではないからな!本当だからな!」
「はいはい。では行きましょう」
そう言ってノリ先輩とポロワスさんは何処かへ行ってしまった。さてはて、俺はどうしようかな?
俺はとりあえず宿屋に戻った。そうしたらユウ先輩が話しかけてきた。
「あれダイ?ポロワスの特訓はどうしたんだ?」
「今日からノリ先輩との特訓になったっす。俺はまた後日合流になったっす」
「ふーんそうか。ノリが特訓で速さの対応でもするのか?まあ、それしないと先に進めないからなー」
「はっ?何で分かるっすかユウ先輩!盗聴器でも付けてるっすか!怖いっすよ!」
「そんな事しなくても大体予想出来る。常識だろ」
「ユウ先輩の常識、非常識って事っすね。分かります!」
「誰が赤いタオルの似合う顎がしゃくれたプロレスラーだよ!バカヤロー!」
そう言ってユウ先輩は俺にビンタをした!
「グハッ!俺に闘魂注入しないで下さいっす!酷いっすよ!」
「わりーわりー。ところで、お前今から暇何だよな?」
「えっ?まあ、特にやる事は無いっすけど?」
「なら作って欲しい物があるんだが?」
「いいっすけど、三日後にはノリ先輩と合流するっすから、あんまり凝ったのは作れないっすよ?」
「ああ、大丈夫だ。お前なら一日あれば作れるよ。コレ何だが!」
ユウ先輩が取り出した設計図を見てみるが、確かにコレなら一日あれば作れるな。
「あー、コレなら大丈夫っすね。了解っす、作っておくっすよ!」
「おう、頼むわ!よし!マシロ!街を探索に行くぞ!付いて来い!」
「はい!師匠!」
ユウ先輩とマシロが勢いよく出て行った。元気だよなあの二人。俺も部屋に戻ろうと思ったが、食堂に仮面を被った二人を見つけた。アルガリさんとウェサンさんだ。何してるんだろ?気になった俺は二人に話かける
「お二人さん、何してるっすか?」
「ん?ああ、ダイか。何もしていない。私が街を歩き回る訳にはいかないし、宿屋でゆっくりしているのだ」
「私はアルガリ様に付き従うだけですので」
「仮面被ったままなら、出かけられるんじゃないっすか?」
「いや、流石にコレで外出は・・・」
「恥ずかしいです」
「ええ~、そんなに格好いいのにー」
「そうか?それよりもポロワスの特訓はいいのか?」
「あー、それは今ノリ先輩が担当してるっす。俺は三日後に合流予定っすよ」
「そうか。ポロワスはユウに勝てそうか?」
「いやー、今のままだと厳しいっすね。ノリ先輩との特訓が終わってから、どれだけ強くなるかにかかってるっすね」
「ちなみにお前やノリでもポロワスに勝てるのか?」
「勝てるっすよ。ってかさっき勝って来たっす。それで予想より弱かったからノリ先輩と特訓する事になったっすよ」
「・・・そうか。お前達は本当に強いのだな。羨ましな、その強さ」
「黄昏れてるっすね。どうしたっすかアルガリさん?」
「いや、お前達みたいな強さがあれば、私ももっと良い王になれたかもな、と思えてな」
「うーん?どうすっかね?それは分からないっすよ?」
「なに?どういう事だ?」
「力があれば良い王になれる訳じゃ無いっすよね?そもそも良い王ってどんな王っすか?」
「ど、どんなって。急に言われても・・・」
「それを今考えるのもいいんじゃないっすか?どうせ時間はあるっすから」
「・・・そうだな。少し考えてみるか」
「そうっすよ!それに力が欲しいなら今からでも間に合うっすよ。俺達もこの世界に召喚されてから鍛えたっすから!やれば出来るっすよ!」
「そうか?」
「そうっすよ!そんなアルガリさんにこの言葉を送るっすよ!諦めたらそこで試合終了っすよ!」
「・・・試合ではないが、そうだな。強くなる事は今からでも出来る。諦める事では無いな!」
「その意気っすよ!もし何か手伝える事があったら言って下さいっす。手が空いてたら手伝うっすよ」
「頼もしいな。その時が宜しく頼む」
「了解っす!じゃあ失礼するっすよ」
俺は二人に挨拶をして自室に戻った。
とりあえずユウ先輩に頼まれた物を作ろうかな。しかし、ポロワスさん強くなれるかな?けどあのノリ先輩の特訓だからな。はてさてどうなる事やら!
ノリ先輩の地獄の特訓を乗り越えたポロワスさん!果たして彼の強くなれたのだろうか!再び相見える俺VSポロワスさん!勝者はどちらか!
次回、無限組手!
終わらない戦いの果てに彼が見出したのは、喜びかそれとも絶望か!




