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ニ百九話

俺とユウ先輩とロンク爺さんでクーデター制圧をする事になった。正確にはクーデターを企んでいる奴等を制圧して未然に防ぐのが任務だ。アルガリさんの情報とロンク爺さん達が調べた情報を精査した結果、クーデターを企んでいる奴等の居場所が分かったので今はそこに向かっている最中です。


「それでユウ先輩、どうするっすか?」


「どうするとは?」


「いや、どうやって制圧するっすか?」


「そんなもん拳しかあるめぇ」


「本当にお主等大丈夫か?」


「安心しろよロンク爺さん。それよりもアンタも戦えるのか?その腕で?」


「ホッホッホ、任せておけ。コレはこの国、最高傑作じゃ。っと見えて来た。一つ目の場所はあの建物じゃ」


ロンク爺さんが指を指した先にある建物。立派な建物だな。門番までいるよ。さてさて、どんな事をして稼いだ金かな?しかし、これからどうするか?


「それでどうする?ロンク爺さん?」


「出来れば屋敷に入って証拠を押さえたいのう。あればじゃが」


「ならロンク爺さんは屋敷に入って探索してくれ。俺のミラージュなら姿を消せるから」


「成程、それでお主等どうするのじゃ?」


「門番の意識を俺達に集中させておく。だが、長い時間は無理だからなるべく早く戻って来てくれよ。じゃないと・・・」


「じゃないと、どうするんじゃ?」


「俺が暴れるかも!」


「ロンク爺さん、急いで戻って来て下さいっすよ!じゃないと屋敷が木っ端微塵になるっすよ!」


「物騒じゃな。分かった、なるべく早く探索を終えよう。さて、行くかのう」


「任せたぜロンク爺さん!ミラージュ!」


ユウ先輩がロンク爺さんにミラージュをかけた。相変わらずこの魔法凄いな。マジで見えない。けど、消えた訳じゃないからソナーとかなら何処に居るか分かるな。ロンク爺さんが屋敷に入っていくのをソナーで確認してから俺とユウ先輩はあえて屋敷に近づいた。門番は二人。ジロジロと屋敷を見ていたら門番の一人が俺達に話しかけてきた。


「おい、アンタ等此処になんの用だ?」


「ああ、すまない。俺達は今日初めてこの街に来たんだが、凄く良い屋敷だったから見ていたんだ」


「そうか。しかし此処は個人の家だ。あまりウロウロするんじゃない。直ぐに立ち去りなさい」


「へえー個人の家なのか!さぞかし凄い人なんだろうな。どんな人が住んでるんだ?」


「お前達、俺は直ぐに立ち去れと言ったんだが?」


「別にいいじゃないか。誰の家か聞いたら直ぐに立ち去るよ。っで何をやってる誰何だ?こんな豪邸だ。さぞかし名のある方なんだろうな!」


「・・・この国の政治家だよ。名前は言えないがな」


「へえー政治家様か。そりゃあ稼いでる訳だ」


「ほら教えてやったから直ぐにココを離れろよ。面倒事になりたくないだろ」


「それはそうだな」


「だろ。だから早く離れろよ」


「了解ー!」


そう言って門番が元の位置に戻ろうと背中を向けた瞬間、門番が倒れた。やりやがったよユウ先輩!


「へっ?お、おい。アンタ大丈夫か!」


ユウ先輩がそう叫ぶともう一人の門番が近寄ってきた!


「おい、どうした!」


「わ、分からない。急にこの人が倒れたんだ!」


「た、確かに急に倒れたが!お、おい起きろ!大丈夫か!」


確かに急に倒れた様に見えるだろうな。けど、俺は見逃さなかった。恐ろしく速い手刀を門番の首筋に打ち込んだ。それで気絶させたんだ。

俺でなきゃ見逃しちゃうね。


「い、医者とか呼んだ方がいいんじゃないですか!」


「そうだな!すまない!今から忙しくなるからお前達は早く離れてくれ」


「わ、分かりました。おい行くぞ!」


「分かったっす先輩!」


そう言って俺達は屋敷から離れた。ある程度距離をとったら俺はユウ先輩に話かける。


「ユウ先輩、やったっすね」


「へえー、ダイ。お前には見えたのか。やるじゃないか!」


「流石にアレくらいは分かるっすよ。けど大丈夫っすか?あんな事して?」


「ある有名なキャラも言ってるだろ?バレなきゃ犯罪じゃないんだよ」


「それはそうっすけど、どう思うっすかロンク爺さん?」


俺の声に反応してロンク爺さんが現れた。


「まあ、アレくらいの騒動なら大丈夫じゃろう」


「思ったよりも早かったな。証拠は見つかったのか?」


「一応のう。しかし、肝心の奴が居なかったのは気になるのう」


「こんな朝早くから居ないのか?もしかして・・・」


「何か分かったっすかユウ先輩?」


「多分だが、マーダル・ヘイズのクーデターの報告を待ってるんじゃないか?他の二人と一緒にな」


「あー、ありそうっすね」


「ちなみに今回の三人の中で一番地位が高いのは誰だ?」


「・・・この国の大臣じゃな。どうする先にそっちに行くか?」


「大臣がクーデターかよ。世も末だな。一応もう一つの場所も探索しておこう。多分本人は居ないからさっさと終わらせようぜ!」


そう言うと俺達は移動した。予想通り家主は居なかった。だから簡単に屋敷に潜入して証拠を押さえた。


「随分あっさり集まるっすね」


「なーんか用意されてるような気もするが、まあいいか」


「残すはアヤツ、ラッカ大臣の所だけじゃ。急ぐかのう」


「そうだな。案内頼むぜロンク爺さん」


「うむ。こっちじゃ!」


ロンク爺さんの案内で俺達は最後の場所へと向かった。そこには今までの二つの場所よりも多くの門番がいた。

更に護衛らしき影も沢山いる。

あきらかに此処に何かありますよー。って感じだな。

それを確認したユウ先輩はロンク爺さんに話かける。


「さて、どうするロンク爺さん?」


「コレだけの数じゃ。見つからずに行くのは厳しいかのう」


「なら、俺が囮にでもなるか。しかたないな。あーあ

俺はやりたくないのになー」


ニヤニヤしながらユウ先輩が言う。あきらかに喜んでるよこの先輩。


「大丈夫か?かなりの数じゃぞ?」


「アレくらいなら大丈夫だ。とりあえず俺が突撃するからダイとロンク爺さんはターゲットが逃げない様に周りを警戒していてくれ」


「了解っす!」


「じゃあ、行ってくる!装着!」


ユウ先輩は黄金騎士となり、屋敷の方に行く。あれほど目立つ姿だ。直ぐに門番や護衛が気付く。


「おい!なんだそこの黄金の鎧の奴!止まれ!」


「止まらないなら武力行使をするぞ!」


色々言われてるが止まらないユウ先輩。しかも一言も喋らないから相手からしたら不気味だろうな。


「警告はしたぞ!全員、攻撃開・・・ギャア!」


多分、この警備の隊長だったのだろう。攻撃命令を出した瞬間、ユウ先輩の拳が当たり、吹っ飛んだ!

それを合図に一斉にユウ先輩に攻撃を仕掛ける!しかし、ユウ先輩に攻撃を仕掛けた奴は一人、また一人と吹っ飛んでいく。

まあ、この程度の相手ならユウ先輩一人で大丈夫だろ。俺はロンク爺さんに話かける。


「じゃあ、ロンク爺さんは上から脱出してないか見ていて下さいっす!俺は魔法で地下から逃げないか確認するっすから」


「分かった。しかし、本当にユウは強くなっとるのう」


「当たり前っすよ!本当に大変な旅だったっすから」


「この件が終わったら詳しく聞きたくなったわい。ではさっさと終わらせようかのう」


ロンク爺さんは建物の屋上に駆け上がっていく。俺は少し離れた場所でソナーを発動する。あの建物から離れていく反応を探すか!

しかし、ユウ先輩楽しそうに暴れてるな。しかも誰一人と殺さない様にしてるのが凄いな。キチンと手加減できてる。

あっ、建物の一部が壊れた。まあ、しゃーないよな。俺はソナーに集中っと!

むむっ!屋敷から離れていく反応が四つ?これか?俺がそう思っていたらロンク爺さんも飛び降りて来た。


「出てきたぞ。こっちじゃ!」


「了解っす!ユウ先輩、そっちはどうっすか?」


「ああ、こっちは片付けたぞ!今行く」


ユウ先輩、あんなにいた護衛や警備員を全部蹴散らしたのか。恐ろしい先輩やでホンマに!

ユウ先輩も合流して逃げてく四人組を追跡する。すると直ぐに追いついた。

しかし、四人組か。標的は三人だった。あと一人は誰なんだ?

俺達三人は四人組の前に立つ。俺達、いやロンク爺さんを見た瞬間、太った爺さんが大声を上げる。


「き、貴様はロンク!貴様が暴れていたのか!なんの用だ!」


「久しぶりじゃなラッカよ。ワシが来た理由、お主等は分かっておるじゃろ」


「・・・なんの事だ?ワシは忙しい。用がないなら失礼するぞ!」


そう言って去ろうとしたラッカ大臣。だが、ロンク爺さんの次のセリフで足が止まる。


「マーダル・ヘイズのクーデターは防いだぞ。後はお主等のクーデター計画はこれにて終いじゃ」


ラッカ大臣は平然とした顔でロンク爺さんに答える。


「ほう。マーダル・ヘイズでクーデターとは。恐ろしですな。ワシ等のクーデター計画?よく分かりませんなあ。では失礼する・・・!」


そう言って去ろうとした大臣達の前にデカイ土壁が立つ!驚く大臣達!そんな大臣達にユウ先輩が声をかける。


「おいおい、此処まで来て逃げられると思ってんのかい。往生際悪いぜ大臣さんよ」


「な、なんだお前は!」


「お前が知る必要は無い。今から捕まるのだからな」


「な、生意気な!ラツカ!ワシを守れ!」


「はいよラッカの旦那。コイツ等を殺ればいいんだな。報酬は弾んでもらうぜ!」


「任せておけ。無事にココを乗り切れたら払ってやる」


「ラツカじゃと!まさか悪魔のラツカか!」


「へえー、俺を知ってるとは!爺さん何者だ?」


「知ってるっすか!ロンク爺さん!」


「ああ、冒険者として名が広まってる奴じゃ。敵味方関係なく殲滅する破壊者。ついた異名が悪魔のラツカじゃ」


「ふーん。強いのか?」


「強い!かつて指名手配され、騎士団が派遣されたが壊滅させて逃亡しているのじゃ。まさか此処にいるとはのう。此処はワシが・・・」


前に出ようとしたロンク爺さんをユウ先輩が止める。やっぱそうなるよな。


「ロンク爺さん、下がってな!コイツは俺がやる!」


やっぱりユウ先輩がやる気だよ。相手が強いとなったらそうなるよな。ユウ先輩、戦闘狂だからな。

遂にラッカ大臣を追い詰めた。後は捕まえるだけだ。

次回、ユウ先輩VSラツカ!果たして彼の強さはどれ程か!俺達派クーデターを阻止出来るのか!






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