百九十七話
モイラさんと戦った次の日。本日はノリ先輩と戦う事になりました。どうしてこうなった?まあ、やるからには全力を出すけど勝てるかなあ?
俺とノリ先輩は海岸の舞台で向かい合っている。観客席にはモイラさんとマンバさん、それにマシロがいる。
見に来たのかー。そんな事を考えていたらノリ先輩が話しかけてきた。
「では、ダイ。お互い全力で戦いましょう」
「了解っす!」
「じゃあ、準備運動をして五分後に開始しましょう」
「うっす!」
俺達は少し離れて準備運動をする。ノリ先輩が相手だ。コレは昨日考えた通り、ユウ先輩対策の切り札を使うとするかな。試運転もしておきたかったからな!
そうして準備運動が終わり再びノリ先輩と向かい合う。
「では始めましょうか」
「負けないっすよ!」
そんな俺達に向かってマンバさんが大声をかける。
「それでは勝負開始!」
開始の声と同時に矢が飛んでくる!ノリ先輩の速射か!しかも三本も同時に飛んできた!見える!私にも攻撃が見える!飛んできた矢を全て躱すとノリ先輩が声をかけてくる。
「おや、今のを躱しますか。少しは成長しているのですね」
「流石にこれくらいではやられないっすよ!」
「それでこそダイです。ではこれならどうでしょうか?」
更にノリ先輩が矢を放ってくる!鏃は潰してあるが当たれば痛い!なら矢を撃ち落とす!
俺は昨日準備していた玉を取り出す!そしてそれを向かってくる矢に向かって投げる!すると弾は途中で割れて中から沢山の粘着性の糸が出てくる!その糸に矢が当たり絡まる!どうだ!名付けてクモの巣ボール!これでノリ先輩が放った矢を全て絡め取った!
「へえー、その様な玉は初めて見ました。今まで使っていないですよね?」
「対ノリ先輩用に作った物っす!お披露目は初っすね!」
「成程、私対策ですか。いいですね。楽しくなってきましたよ!」
「あんまやる気出さないで下さいっすよ」
「いえいえ、私対策してくれているのに、やる気を出さないなんてあり得ないでしょう」
そう言ってノリ先輩の笑みが深まっている。あっ、ヤバイ。ノリ先輩殺る気だ!
俺がそう感じている間に、ノリ先輩が武装を変更した。弓からロングソードに切り替えた。
「さて、次はこれで様子を見ましょうか?」
そう言ってノリ先輩が凄い速さで近づいて来る!俺も咄嗟に片手剣で防ぐ!
「速!ノリ先輩手加減して下さいっすよ!」
「そう言いながら対応してるじゃないですか。では、更にスピードを上げますよ!」
ちょ!速い速い!ノリ先輩、剣一本なのに!俺は剣と盾で防ぐのがやっとだ!やっぱり昨日対策として考えた武器を使おう!実践は初めてだけどこの速さに対応するにはアレしかない!
俺はノリ先輩との距離を少しとった!そして盾と剣を外す!それを見たノリ先輩が声をかけてくる。
「おや、武器を捨ててどうするんですか?」
「武器チェンジっす!今度はコレを使うっすよ!」
そう言って俺が取り出した武器を見てノリ先輩が驚く!
「それは、トンファーですか?ダイ、貴方使えるのですか?」
「実践投入は初めてっすけど使えるっすよ!それを今から証明するっすよ!」
今度は俺がノリ先輩に突っ込む!ノリ先輩は迎え討つ体勢に入る!俺はトンファーをノリ先輩にぶつける!俺の連撃をノリ先輩は捌いている!流石ノリ先輩!だけど!
「中々やりますね。ですがコレくらいなら!グハッ!」
ノリ先輩が喋っている途中に、ノリ先輩の腹部に拳を叩き込む!俺の両手はトンファーで塞がってるのにだ!
「グッ、まさかの隠し腕ですか!いつの間に出したのですか!」
「トンファーを出した時に同時に出したっすよ!背後でこっそりと出したっすよ!」
そう言って俺は背後から土魔法で作った二本の腕を見せる!
コレはギガントアームズを俺の腕と同じ大きさにしたものだ!そこまで細かい動作は出来ないのが欠点だけど殴るくらいなら出来る!
「こんな手を残していたとは!やりますねダイ!」
「本当はユウ先輩への切り札だったっすけどね!出し惜しみ出来ないので!」
「面白いですね!それでこそ戦った意味があるというものです」
ノリ先輩が体勢を立て直して突撃してくる!けどまて!あのノリ先輩が何も考え無く突撃してくるか?考えている暇もない!とりあえず迎撃しないと!
ノリ先輩の上段斬りを両の手のトンファーで防ぐ!だが、威力が弱い!これは!
「ユウ先輩がやった技ですよ!」
咄嗟に俺は隠し腕で腹部を守る!その直後凄まじい衝撃が俺の腹部を襲う!
「グハッ!」
「ユウ先輩程の威力はありませんが、これくらいなら私にも出来ますよ」
「いやいや、半端ない威力っすよ!隠し腕をクッションにしてなかったらやられてたっすよ!隠し腕は粉々っすから!」
「ふむ、やはり私ではこれくらいが限界ですか。では次はコレを使いましょう!」
ノリ先輩が取り出したのは槍だった!
「槍っすか!なら俺も!」
槍を取り出した!槍VS槍!正直ノリ先輩には勝てる気はしないがやるだけやってやるか!
それから俺とノリ先輩が槍で打ち合う!
「おいおい、ノリとダイが互角に打ち合ってるぞ」
「凄まじいですね。やはりダイも強いのですね」
「当たり前です!どちらも私の師匠なんですから!」
何度か目の打ち合いの後、俺は悟った。このままでは勝てないと!なら、別の手を打つだけだ!
ノリ先輩との打ち合いの最中だがやるしかない!俺はすぐに隠し腕を再生する!先程よりも長い腕を!槍のリーチに負けない長い腕を!しかし、長いと強度が落ちる!けど、やるしかない!
打ち合いしている最中に、隠し腕を伸ばす!だがノリ先輩に届く前に打ち落とされた!
「流石にコレには当たりませんよ!」
分かってる!コレで少しは隙が出来た!この隙に一撃叩き込む!しかし、マトモに行っても当てれる気がしない!なら!
俺は槍をノリ先輩に向かって投げる!それと同時にトンファーを取り出して突撃する!
俺の投げた槍をノリ先輩が槍で弾く!この隙に一撃を!
そう思って突撃した俺の腹部に凄まじい衝撃が走った!それを感じると同時に俺は吹っ飛ばされた!
「ゲボッ!そ、そう言えば忘れてたっす。ノリ先輩足技は得意でしたっすよね」
「別に得意ではありませんよ。まあ、他の人よりは使えるかもしれませんが!」
ノリ先輩は槍を支えにして俺の腹部に前蹴りを叩き込んできた。あんな体勢から蹴ってコレだけの威力があるのかよ!
俺は痛みに耐えながらギガントアームズの右拳だけを作る!そして直ぐにノリ先輩目掛けて放つ!
「やれやれ、今更こんな物は通用しませんよ!」
そう言ったノリ先輩が槍の一撃を放つ!すると俺のギガントアームズにデカイ穴が空いている!
その技を見たモイラさんとマンバさんが話している。
「アレは金色の蟻に穴を空けてた技だよな?」
「ええ、相変わらず凄い威力ですね。確か技名は・・・」
「勇往邁進。私の好きな言葉です。ダイに見せるのは初めてでしたね」
「イヤイヤ、コレ直撃したら俺死ぬっすよね?」
「大丈夫です。ダイなら避けると思っていますから安心して下さい」
「えっと、何一つ安心出来ないっすけど?」
「そうですか?とりあえず続きをしましょうか!」
「まだやるっすか?勘弁して欲しいっす」
俺VSノリ先輩。とりあえず戦い続けているけど、どうやって攻めようか?一応一撃は与えられたけど勝てるかな?まあ、やるしかないよな!
次回俺VSノリ先輩決着!
同じチームの二人!果たして勝つのはどっちだ!




