百九十六話
どーも皆さん。負け犬ことダイです。
モイラさんとの戦い。最後に後頭部の一撃で気絶して負けてしまいました。負けた事もショックなのですが、実は俺が気絶している間にモイラさんVSノリ先輩が行われて、ノリ先輩が勝利したらしい。気絶から目が覚めてマシロに教えて貰った。どうやら俺は三時間程気絶していたらしい。
負けて悔しいし、ノリ先輩の戦いを見れなかったのも悔しい!
そんな俺にノリ先輩が話しかけてきた。
「おや、ダイ。起きたのですか?」
「うっす!ってか勝ったっすねノリ先輩」
「連戦でしたからね。それにダイとの戦いを見学出来ました。色々と私の方が有利でしたよ」
「えー、そうっすか?」
「そうですよ。まあ、ダイも後少しでしたよ。最後に油断しすぎでしたけど」
「グッ!それを言われると何も返せないっすよ!ってかモイラさんは?」
「先に宿屋に戻ってますよ。流石に疲れたみたいでマンバさんと一緒に戻っていきました」
「そうっすか。ってか何で今日、モイラさんと戦ったっすか?明日もこの場所借りてたっすよね?」
「簡単です。明日、この場所で戦いたい人がいますので。なので、モイラさんには今日戦って貰ったのです」
「へぇー、ノリ先輩が戦いたいって珍しいっすね。誰と戦いたいっすか?」
「貴方ですよダイ」
「・・・は?俺っすか?何の冗談っすか?」
「冗談ではありません。私達は後少しで元の世界、日本に還りますよね」
「そうっすね」
「その前に貴方と戦ってみたいのです!私達、戦った事ないですしね」
「いやいや、俺がノリ先輩に勝てるわけないじゃないっすか!」
「・・・私はねダイ。ユウ先輩が何時も言っていた言葉が気になるのです」
「ユウ先輩が言っていた言葉って何っすか?」
「私達、三人の中で一番強いのはダイ。貴方って言ってるのですよ」
「へっ?それって何時ものユウ先輩の冗談っすよね?本気にしてたっすか?」
「それを確かめたいのですよ。私は何事も自分で確認しないと気が済まない性格ですからね」
「それは知ってるっすけど、戦うまでも無いんじゃないっすか?だってノリ先輩、モイラさんに勝ったっすよね?俺は負けたのに!」
「あれはダイとの戦いで情報収集出来てましたから、フェアとは言いづらいでしょう。それでダイ。私と戦ってくれますか?」
「だから、ノリ先輩冗談は・・・」
そう言って俺はノリ先輩の目を見た。そして、気づいてしまった。ノリ先輩は冗談を言っているのでは無く、本気だと!
俺は今までに、この人にどれだけ世話になったか。その人が本気で俺なんかと戦いたいと思っている。それなら俺の答えは!
「分かったっす!明日やりましょう!ノリ先輩!」
「!!!・・・ありがとうダイ」
「御礼はいらないっすよ!けど、弱くてもがっかりしないで下さいっすよ!」
「それは大丈夫ですよ。では明日またこの場所で。本気の勝負をしましょう」
そう言ってノリ先輩は去っていった。残された俺は考える。まさか俺がノリ先輩と戦う事になるとは・・・。まあ、ぶっちゃけ俺もノリ先輩とは戦ってみたかったからいいか!
よし、少し休んだら明日の為の作戦をたてるか!
そう思って俺は少し休憩した後、宿屋へと向かって歩いた。
宿屋に着くと、モイラさんとマンバさんが話しかけてきた。
「おっ、ダイも帰ってきたか!」
「ダイ、今日はありがとうございました」
「マンバさんとモイラさん!いやー、今日は不甲斐なくてすみませんっした」
「そんな事ありません。やはり貴方達は本当に強かった。いい経験になりましたよ」
「モイラさん、ノリ先輩とも戦ったっすね。どうっすかノリ先輩は強かったっすか?」
「・・・強かったです。ダイとは違った強さでしたよ。そして改めて思いました。本当に貴方達は強かっです」
「本当だよな。俺はモイラが負けるとは思わなかったよ。それでダイ、お前は明日はどうするんだ?俺達は明日は街の見学をするつもり何だけどお前等も一緒にどうだ?」
「あー、明日はちょっと用事があるっすよ」
「おっ、何だ?可愛い子ちゃんとデートか?」
「違うっすよ。そんな楽しい事じゃないっすよ!」
「何だよ、そこまで勿体ぶると気になるじゃねーか。なあマシロちゃん!」
「はい!気になりますダイ師匠!」
「あれ?いつの間にマシロが?」
「今、ノリ師匠と帰って来ました!それでダイ師匠は明日は何をするのですか!ノリ師匠もどっか行くみたいです!」
「それでダイ、明日はどうするんだ?」
「大した事ないっすよ。明日はノリ先輩と戦うだけっすよ」
「何だ、ノリと戦うのかよ。じゃあ明日は・・・って!なにーーーー!」
突然マンバさんが大声を出した。ビックリした!
「どうしたっすか!急に大声を出して!」
「いやいや、大声も出るだろ!何があってお前等が戦うんだ!」
「いやー、急にノリ先輩に言われたからっすかね」
「オイオイ!ノリどうしてダイと戦うんだよ!」
「私も自分がどれくらい強いか気になりましてね。それにちょうどいい機会ですし」
「いや、急すぎだろ!見ろよモイラなんてビックリしすぎて固まってるぞ!」
「ダイ師匠とノリ師匠が戦うですか!見たいです!明日は私は見学します!なんて言っても私は弟子ですから!」
「ええー、マシロにカッコ悪い所は見せたくないっすから出来れば見て欲しくないっすけどー」
「絶対に見に行きます!」
フンス!と鼻息荒くマシロが答える。そんなマシロとマンバさんとモイラさんにノリ先輩が話しかける。
「えっと、明日の私とダイの戦いの事はユウ先輩には秘密にして下さい。あの人にはデートに集中してもらいたいので!」
「わ、分かった。なら明日は俺達も見学させてもらうぜ。なあモイラ!」
「ええ、正直言うと少し、いえ、かなり楽しみです」
「私も楽しみです!」
「そうですか。では、私は部屋に戻りますね。明日の準備をしないといけないので」
そう言ってノリ先輩は部屋に戻った。それを見送った後、俺は三人に声をかける。
「皆、明日は街の見学に行って下さいっす!俺が負ける所を見に来ないで下さいっす!」
俺の叫びにモイラさんが答える。
「ダイ。何故貴方は負ける事を考えているのですか?」
「えっ?だって俺は弱いっすから。それにノリ先輩は強いし勝てる要素が何も無いっすよ?」
俺の答えを聞いてモイラさんが、俺を真っ直ぐ見つめながら話しかける。
「ダイ、貴方を弱いと誰が言いましたか?」
「えーと、誰って言われても?あー、ユウ先輩にはよく言われるっすよ」
「・・・ユウ以外にいましたか?」
「・・・この世界に来てからはいないっすね」
「そうでしょう。貴方と戦った私が断言します。貴方は決して弱くありません。むしろ強者の部類です」
「そうっすか?」
俺はマンバさんに確認をとる。
「ああ、俺が今まで生きてきた中でもお前等は強いぞ。それは間違い無い!」
俺は再びモイラさんを見る。
「ダイ、貴方に足りないものは自信です。心が負けていては勝てる勝負も勝てませんよ」
「・・・自信っすか。確かに俺には無いっすね。俺の知ってる書物にも書いてあったっす。勝負には心技体の三つが大切だって」
「心に技術に身体ですか。その通りです」
「自信かー。・・・ちょっと部屋で考えるっす。失礼するっす!」
そう言って俺は部屋に戻った。
俺が部屋に戻った後、マンバさんがモイラさんに話しかける。
「それでモイラ、お前はどっちが勝つと思う?ダイとノリ。両方と戦ったお前の感想を聞きたいな」
「今の所はノリですね。ただし・・・」
「ただし?」
「今晩、ダイが成長したら分かりません。潜在能力はダイの方が上に感じました」
「つまり?」
「結果は明日のお楽しみですね。では、私達もゆっくりしましょう。今日は疲れましたし」
「そうだな。マシロちゃんはどうする?」
「私ももう休みます!明日の試合を見学する為に!」
「そうだな。じゃあ解散しよう。明日は遅れない様にな」
皆と別れた後、俺は部屋で色々考えていた。自信かー。本当に無いんだよな。けど、もし自信を持てたら俺も変われるか?
とりあえず明日はノリ先輩との戦いだ。勝てるとは思ってないけど、やれるだけやってやる!
次回、俺VSノリ先輩!ぶつかり合う二人!勝つのは一体どっちだ!




