百十九話
盗賊団と対立していた男と関わった次の日!俺達はザナレッドへ向かって歩き出した。そんな中で俺は昨晩、ノリ先輩に言われた事を忘れない様にしておこう。もう一度会うことがあったら、俺は一発ぶん殴りたいぜ。
そんな事を考えながら歩いていると、ユウ先輩がビーグルさんに話しかける。
「なあ、ビーグルさんや。あとどれくらいでザナレッドに着くんだ?」
「そうですね。あと一日ぐらいでしょうか?」
「そうかー。しかし、そろそろアイツも合流しても可怪しくないんだがな?」
「アイツって、モイラさんっすか?」
「ああ、そろそろ追いついてきても可怪しくないと思うんだがな・・・」
「ユウ先輩は何かあったと思っているのですか?」
「んー、どっちかっていうと修行がまだ終わってないのが不思議でな。アイツなら少しコツが分かればクリア出来ると思うんだがな」
「そうなんっすか?じゃあ、あれじゃないっすか!ピグミーさんといい仲になってイチャイチャしてるんじゃないっすか!リア充爆発しろっす!」
「ダイはいきなり大声を出してどうしたんですか?」
「気にすんな。時々起こる発作みたいなもんだ」
「ええ、ちなみにガーターさん、モイラさんは結婚しているのですか?」
「いえ、していませんね。彼モテるのですが本人が自覚してないし、まだ誰とも付き合わないって言ってましたからね」
「けっ!イケメンは死ねーー!!」
「・・・ダイは誰に怒っているんだ?」
「まあ、いつもの事ですから気にしなくていいですよ」
そんな話しをしていたら、ユウ先輩が来た道を振り返って呟いた。
「・・・やっとかよ。思ったよりも遅かったな」
「すみませんね。思ったよりもカレが強情でしたので」
声が聞こえた方を見てみると、懐かしい人物がいた。モイラさんだ!
「モイラさん!久しぶりっす!ってかカレって誰っすか?」
「カレってのはコレですよ!」
モイラさんは神器を指を指しながら答えた。その様子を見てユウ先輩が話しかけた。
「ほー、遂に声を聞けたか。良かったなモイラ」
「ええ、それよりユウ、貴方は神器についてどれ程知ってるのですか?私ですら神器の解放方法何て知らなかったのに」
「前に言ったろ、俺達は様々な大陸を渡って、色々な情報を収集した。情報は目に見えない力でもあるからな。って言っても俺よりもノリの方が詳しいぞ」
「まあ、少し調べましたからね。それに私達は今までに沢山の十ニ守護獣と会いましたからね」
「・・・あれ?もしかして俺達が会ってない十ニ守護獣ってあと二人だけか?」
「えっと、会った事がある十ニ守護獣は、ポロワスさん、モイラさん、シュガールさんにベンガルさん。ヘレフォードさんとコトドリさん。悟空親分、ホグジラさんに、ピグミーさん、ペルシュロンさんっすね!あと、それにアイツっすか!」
「ん?アイツって誰だ?」
「そりゃー、ユウ先輩と一緒に会ったグッ!!」
俺が喋ろうとしたらノリ先輩が口を塞いだ!
しまった!!コレ秘密だった!!
「さーて、ノリ、ダイ。俺に秘密にしていることがあるな。どうする?痛い目をしてから吐くか、今すぐに吐くか!好きな方を選べ!」
あっ、コレはユウ先輩結構切れてる。これは速く吐いた方がいいと、俺の経験が言っている!!
「はい!すぐに吐きます!実は・・・」
俺はユウ先輩に昨晩会ったアイツがもしかしたらハツカではないかと言う事を話した。
それを聞いた途端、ユウ先輩がガチ切れした!
「そうか、アイツがハツカか!そうか、そうか!!顔は覚えたぞ!次に会うのが楽しみだ!ああ、本当に楽しみだ!!」
ユウ先輩は高笑いをしながら魔力を解放した!ってかこの魔力量!また増えてる!どんだけ成長するんだよこの人は!
「ちょっとユウ先輩!魔力を抑えて下さい!ビーグルさんが気絶してますよ!」
「おっと、すまないな。流石に興奮しすぎた。ちょっと落ち着く」
そう言ってユウ先輩は深呼吸を初めた。そんなユウ先輩を見ながらマンバさんが話しかけてきた。
「おいおい、ユウの魔力半端ないな。俺まで震えてきたぞ」
「全くです。あのトーナメントでも本気は出してなかったのですね」
「トーナメント?貴方達は私の修行中に何をしていたのですか?」
「えーと、何から話そうっすか?」
「私と別れてからの出来事を順番に話して下さい」
俺達はモイラさんに今までの出来事を話し初めた。その間、ユウ先輩とマシロはビーグルさんの面倒をみている。全ての話しを聞き終わったモイラさんがガーターさんに話しかける。
「ガーター、良かったですね。ヒバカリが生きていて。後は速く助け出すだけです」
「ああ、これもユウ達がトーナメントで勝って情報を教えてもらったお陰だ」
「いやー、そんな事は無いっすよ!ねえ、ノリ先輩!」
「ええ、トーナメント出場は私達で決めた事です。気にしないで下さい」
「そうは行きません。貴方達には多くの恩を受けました。必ず恩を返させて頂きます!」
「そうです。貴方達が元の世界に還る為のアイテム探し。私達もお手伝いしますよ!」
「それだけじゃあ足りないけどな!まあ、他にも何か考えるぜ」
「とりあえずその辺はヒバカリさんを助けてからにしようぜ」
「・・・そうですね。先ずはヒバカリの救出を一番に考えましょう。私も今までよりも強くなれましたから!必ず救出しましょう」
「よし!じゃあさっさとザナレッドに行って救うぞ!全員出撃じゃーー!」
ユウ先輩がとても張り切っている。まあ、久しぶりにモイラさんも合流出来た。やっとメンバー全員揃ったからかな。
次の日、俺達はザナレッドに到着した。此処のダンジョンにヒバカリさんがいるらしい。必ず救出するぞ!
しかし、この時の俺は知らなかった。このダンジョンで起こる出来事が、あんな悲劇を巻き起こす事を!




