第4話『決意』
翌日、俺たちは聖地巡礼スポットを昨日と同様に散策していた。ある程度散策も終盤に差し掛かり、葉月がコンビニにお茶を買いに席を外した。
コンビニのそばのベンチで葉月を待っている時に、昨日の茶屋で会った店員が声を掛けてきた。
『やあ!また会ったね!今日はお客さんいっぱいだからケーキはサービスできないんだよ笑 ごめんねー!』
『いえ!とんでもない!昨日はごちそうさまでした!』
この人になら昨日の葉月の話を相談できるかもしれない。俺は店員に思い切って話してみた。
『そうなのか、あの子がもしかしたらねぇ。私はおじいちゃんの件があるから、やっぱり畏怖の存在として見ちゃうけど。でもさ!大事なのは君があの子をどう見てるかだと思うよ!あの子が私が話すような死神だからって、あの子の事をすぐに嫌いになれるかい?違うだろ?あの子の正体がどうあれ、君があの子に思ってる気持ちは本物だ!その気持ちを大切にしたほうがいいよ!』
大人びた人だと思った。自分の気持ち、か。
話している内に葉月がコンビニで会計をしているのが見えた。もうすぐやってくる。
店員はそれに気付き言った。
『ごめん!熱い話しちゃったね!聞かせてくれてありがとう!それと、もうこの町からはそろそろ去っちゃうんだろ!?今日は動物がいつもより静かなんだ。何かあるかもしれないから天候には気をつけてね!』
店員は言い残して去っていった。
葉月が戻ってきて再び聖地巡礼を再開した。次の場所が最後だ。最後はこの街の山にある神社である。そこに行けばこの聖地巡礼も終わり。
葉月ともお別れか。
『んー?何どうしたのー?なんか辛い顔してんじゃん!?』
『ん?あぁなんでもない 悪かったな どこかの死神が怖くてな笑』
『だーかーらー!死神じゃないって!本当失礼よね昨日から!』
『そう怒るな、冗談だよ笑』
『なぁ、この聖地巡礼が終わったら葉月はどこに帰るんだ?』
『ん?家よ?』
『それは知ってるよ!どこに住んでるの?』
『あー!海斗も住所聞こうとしてるじゃん!人のこと言えないよ!』
『もう特定済みのやつに言われても効かんわ』
『んー!私は転勤族だからねー!あと、どこかはちょっと言えないな!』
『そう、だよな。すまん、気にしないでくれ!』
もう会えないか。教えてくれると思ったが、こうきっぱり断られちゃしょうがないか。
でも、またこんなふうに談笑したい。本当に楽しかった。一生の別れなんて絶対嫌だ。
俺は口を開いていた。
『嫌だ、終わりたくない。』




