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スタート 0.3  作者: プーリ
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40/53

40

 川又記者にアポを取り、直接会う日になった。

「おつかれさまです」

「おつかれさまです、聞きましたか?辞めるらしいですよ?」

「誰が?」

「中川さんですよ」

「なぜ?」

「持病のヘルニアの悪化です」

 逃げたのか…

「急に成績が下降したのもヘルニアの影響だったみたいです」

「そんなに?」

「今、入院されているみたいです」

「見舞いついでに、殴り込みに行こうかな、ははは」

「あのレース期間で引退をすることを前もって選手会に伝えていたみたいです」

「そんな…じゃあ逃げたわけじゃないと」

「そうなりますね…」

 そんなことがありえるのだろうか…

 もう辞める選手に花を持たせるようにわざとフライングを見逃すなんてありえない。

 なんならフライングで期日を待たずに引退してほしいくらいだろう。

「ちなみに自分が撮影した写真はこれです」

 完璧だ。

「真っ直ぐだし、中川さんが前にいるね」

「ですよね、大時計も画面に入ってますし」

 いや、違う。

「ちょっと待って…これって…」

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