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スタート 0.3  作者: プーリ
真相
39/53

39

「でもビックリしたよ。マーマレード・ソースの正体が高原ちゃんだとは…」

 高原ちゃんの顔が真剣になる。

「事務所からは、ふわふわしたキャラクターで行けっていわれて。でも本当の自分はそんなんじゃなくって。芸能活動してれば、嫌でも頑張っている人が報われないのも見てきてさ」

「本心ってこと?」

「本心っていうか、なんていうか…言う事言うよってスタンスかな」

「センスあるよ。だれも高原ちゃんだと気付いてない」

「誹謗中傷や事実誤認をするつもりもないし、確定していることを、ギリギリ強い言葉で言うだけかな」

 賢さが垣間見える瞬間が多々ある。

「頭の回転早いよね、自分も関心することがあるよ。もうアイドルとしてトップが見えてるよね」

 高原ちゃんは笑って話す。

「生活かかってるから、ふふふ」

 気がつけばテーブルの上のお肉は全て無くなっていた。

「今日はありがとうございました」

「こちらこそありがとう。後輩の店だから、情報は絶対に漏れないから安心して」

「何かあったらまたここに集合ですか?」

「進展があれば連絡するよ」

「よろしくおねがいします」

 そう言いながら階段を降りて解散した。

 そして川又記者の留守電にメッセージを残した。

「あの日の写真が自分の手元に届いていない」と。

 あのレース、もし自分がフライングなら誰が得をするのか。

 クビのかかっていた中川さんだけが得をするだろうか。

 お客様は掛け金が返金で得も損もしない。

 運営は返金により売り上げが減り損をする。

 自分は一ヶ月出場停止で損をする。

 あのレース、絶対に何が何でも勝たなければいけないのは中川さんだけだ。

 中川さんが誰かと手を組んでいるのか、それとも中川さんを利用しているのか…


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