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スタート 0.3  作者: プーリ
真相
37/53

37

「遅くなりました」

 バケットハットを深く被り、マスクをした小柄な人だ。

「どうも」

 怪奇な目で見ながら挨拶をする。

「オッケー?」

「はい?」

 急にオッケー?と言い出したマーマレード・ソースは帽子を脱ぎながら話す。

「こんなところがあったんですね。改めまして、こんばんは」

「こんばんは……え?」

 自分の目を疑った。

「帽子で気付いて下さいよ」

 あの帽子は…

「プレゼントが直接渡したらダメってなって、すぐに送ってくれましたね」

 目の前にいるのは…

「なぜ……?」

「何が……?」

 笑った顔がそのままだ。

「高原ちゃんだよね?」

「さぁ?ふふふ」

 驚いた。マーマレード・ソースの正体が高原ちゃんだとは…

「嫌なんだよね、私は真面目にやってる人が何かに巻き込まれて、被害を被るのが」

 いつものふわふわの姿とは違う。

「ボートレーサーって聞いたから、調べて近くでやってたから見に行ったらこれだもんね」

 本当に来てくれてたんだ。

「場内のお客さんは年齢層が高くて私には気づかないけど、川又さんは気付いてくれてさ。あの人、一度ライブ写真撮ってくれたこともあって」

 点と点が繋がっていく。

「私が撮った写真より、もちろん川又さんの写真の方がすごくてね」

 一方的な話が止まらない。

「川又さんも、これはおかしいって言ってたよ」

 正直、もう終わった事だよと言いたくなる。

「諦めるの?」

 聞き覚えのある声だ。

「いや、ちょっと動いてみるよ」

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