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「いっぱいオファーいいっすね〜。俺、一ヶ月マジで何もすることなかったことありましたよ」
「お前は練習しろよ」
福田に思わずツッコミを入れる。
「ははは、ではまた」
岡本さんは自分の場所へと戻って行った。
「福田、あと9周くらい行こうか」
「はい」
練習は有意義なものになった。
練習が終わるといつもの記者さんが近付いてきた。
「葉山さん」
「はい」
「また僕ひとりぼっちになっちゃいましたよ」
「え?新人記者くんは?」
「競輪の方で専属異動してしまいまして…」
「マジですか、ありがとうって伝えておいて下さい」
「わかりました」
「短い間でしたけどね…」
「アイツはインタビューはイマイチなんですけど、写真は最高なんですよ。
学生時代にも何度も賞を取っていて、特にスピードのある被写体を撮らせると天才で」
「へぇ〜、それはすごい」
「せっかくの逸材がね…競輪に…」
どんな世界でも自分の才能が認められるというのは嬉しいものだ。
特にスキルや実力を認められて、必要とされて異動ともなれば鼻は高いものだろう。
「本題なんですけど、調子はいかがですか?」
笑顔で答える
「体調も大丈夫だし、早く復帰戦の日程が出るのが楽しみです」
「楽しみにしています」
「ありがとうございます」
記者さんとのやりとりも終え、家に向かい車を走らせる。




