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「おつかれさまです」
「おぉ〜、来てたんだ」
突然の新人記者の登場にビックリする。
「清掃活動の写真を記録として写真に撮っておいてほしいということで」
今回は参加ではなく、カメラマンとして記録に残すためらしい。
「そういえばさ」
自分であの話題を切り出す。
「写真見たよ。ありがとう。言いたいこともあるよね」
「見てもらえました?」
「何回見てもさ、フライングには見えないし、なんならやっぱり中川さんが前にいるように見えるんだよね」
「そうですよね…撮った後すぐに違和感があって…」
しっかりと顔を見て話す。
「公式のリプレイも何回も見たよ。ありがとう。結果は結果だからさ」
新人記者が頭を下げる。
「すいませんでした」
もちろん怒ったりするつもりはない。
言いたいことや、モヤモヤを晴らすためにやってくれたのだろう。
「明日さ、発表があるかも」
「発表ですか?」
新人記者は首をかしげる。
話をするか迷ったが、スクープとして最後に置き土産のように渡すのも悪くはない。
「あのフライング、やっぱり自分とは感覚が違ったから、明日病院で目や脳の検査をしてもらうことにした。だから、検査にひっかかるようなことがあれば、引退するよ。」
「そんなに…」
「正直、検査にひっかかるようでは、選手登録の更新がパスできないし、メンタル的にも無理なんだよ」
「ん〜…万が一なら残念です…初めてインタビューさせていただいた方なので…」
「いつも定期健診受けてる、あの隣町の緑の屋根の大きい病院で受けるよ。なんなら明日来る?」
「すいません、明日は競輪のカメラマンしなきゃいけなくて…」
そう言うと新人記者は、カバンから何かを取り出した。




