~・~ 7 (1)~・~
かれこれ時が流れ体育祭まで残り1週間となった。
残り1週間は学校のリンクが使えなくなるらしいから今日は地域のリンクに行こう。
「はい。じゃあ連絡は以上だ」
やっと終わった。昨日と話してる内容同じなんだからこんな長々話さなくても良かったでしょ。
「あ、そうだ。神凪。この後残ってくれ。それ以外は解散だ」
え、なんで僕だけ。なにもしてない。呼び出される用事なんて特にないはず。
「朔なんかしたの?」
「なにもしてない」
なにも心当たりがない。小テストもちゃんと満点取ってるし。
「先生。なんですか?」
「氷上障害物競走の準備手伝ってほしい」
それは委員会の仕事では?僕の仕事じゃない。でも、事前にコースの内容が分かるのは大きいかも。手伝う価値はありそう。
「ちなみに手伝ってくれたら自販機のジュース奢ると委員会の奴らが言ってたぞ」
奢る……奢られると罪悪感があるんだよな。それに慣れない。いつも奢る側だったから。
「分かりました」
事前に内容が分かるなら対策出来る。だから、行って損はないだろう。
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リンクに来たけど誰もいない。障害物を取りに行ってるのかな。
先に滑っちゃダメかな。いや、ダメだよね。氷を削るのは最低限にしなきゃだよね。
「おい朔!」
え、誰。名前呼ばれた?
「ちょっとこっち来い!」
あ、景だ。凄い大荷物。競技に使うのかな。
「どうしたの?」
「これ運ぶの手伝え」
「分かった」
片手にカラーコーンとバトン。もう片方は紐?が入ったバックを持った。荷物の殆ど無くなった。
「どこに置けば良いの?」
「奥」
じゃあ僕のバックはどかさなくて良いか。
「次はこっち来い」
連れてこられたのは外に設営されてる倉庫だった。
「他の人はどこ行ったの?」
「サボり」
サボるなよ。自分の仕事くらいちゃんとやらないとこの世の中生きていけないぞ。
「だから本来設置係のお前を連れて来た」
僕委員会の人じゃないのに荷物運ぶ係と設置係しなきゃならないの?こっちの都合はお構いなし?
「これ持って平均台のそっち持て」
お玉にピンポン玉、箸に豆?が入ったバックを渡された。で、平均台を運ぶと。僕だけ大荷物じゃん。景は何も持ってない癖に僕にだけこんな持たせるって普通逆でしょ。
「お前力意外とあんのか」
「当たり前でしょ。スポーツ選手なんだから」
一般人よりはあると思う。芸能人の景には負けないよ。
「後平均台2本と机6つ、おもり運ぶからな」
どんだけ運ぶんだよ。こんなに運ぶって分かってるのになんでサボるんだよ…
「じゃあもう一周行くぞ」
「分かった」
「景来たよ〜」
あ、晴信だ。景が呼んだのかな。
「遅い」
「いやいやこれでも急いで仕事終わらせて来たんだけど」
「とりあえず着いてこい」
「はいはい。ところで朔はなんでいるの?委員会の時いなかったよね?」
「今日の帰り担任に手伝ってこいと言われたから」
「確かに。スケートやってる子1人いた方が良いか」
「ほら喋ってねぇで運べ」
「晴信は平均台運んでくれる?僕おもり持つから」
おもり3個くらいいけるかな。
「力持ちだね〜」
「景にも言われた」
おもり3個持てたけど以外と重い。これ一つ何kgあるんだろう。
「これ何日かけてやるの?」
「3日。今日は運ぶだけ」
じゃあ僕今日来なくて良かったんじゃないの?そのままリンク行けば良かった。
待って。今日運ぶだけって事はリンク使える?やっぱ来て良かったわ。
「倉庫とスケート場近くて良かった〜これ重すぎるでしょ」
「もう一本運ばなきゃだよ」
「マジか」
その後必要な物を何個か運んだ。すっからかんだったリンクは物でいっぱいになった。
「マジであいつら次会った時しばく」
サボりは良くないと思う。人に迷惑かけるし。
「朔は何飲む?」
あ、手伝ったら奢ってもらえるんだっけ?正直罪悪感しかないから奢られたくないな……
「僕はいらないよ」
「じゃあ景のおすすめ買って来てもらうか」
「え、いや買ってこなくて良いよ」
「一番カロリーたけぇの買ってくる」
「オレンジで。この前のオレンジで良い」
この人達は買わないって選択肢はないの?芸能人で稼ぎまくってるから金銭感覚狂ったのかな。
というかさっきから晴信の視線を感じるのはなんでだろう。別に今会話してるわけじゃないのに…
「朔って髪サラサラだよね」
…え、髪?急にどうしたの。髪なんてみんなサラサラでしょ。別に僕が特別サラサラってわけじゃない。
「ジャンプー何使ってるの?」
名前なんだっけ。いつもパッケージで判断してるから名前知らないな……
「知らない。市販のだと思うよ」
「じゃあ髪質の問題か〜」
そんな人によって髪質変わる?どうせ晴信も髪質良いのに。
「髪触って良い?」
髪触るの?なんでそんな女子みたいな事を……
「…後ろの髪なら」
後ろ髪なら触られて損するわけじゃないし良いか。
「え、本当?やった〜」
髪触られるの変な感じ。乱暴に触られた事はあるけど丁寧に触ってくるやついなかったからな。この触り方は慣れない。
「なんで朔は髪伸ばしたの?」
「美容室が好きじゃないから行くの最低限にしたら長くなった」
「今よりも伸ばすの?」
「伸ばさない。邪魔」
「でも伸びるじゃん。美容室嫌いなんでしょ?」
「自分で切ってる」
「え、自分で髪切れるんだ。出来ない事何もないじゃん」
「出来ない事なんて沢山あるよ」
言語も英語と日本語しか話せないし、裁縫もできない。フィギュアと料理以外の知識は殆ど無いし。
「…電車を運転するとか手術するとかそうゆう事は出来なくて当たり前だからね」
「僕何も言ってないんだけど」
「朔の事だから考えてる事なんとなく分かるよ」
そんなに分かりやすいかな。昔から何考えてるか分からないって言われるのに。
「よし、出来た」
何が?僕の髪でなんかしてるとは思ってたかも何してたの?
「あ、動かないで。崩れちゃう」
「なにしたの?」
「三つ編み」
三つ編み?僕の長さで出来るんだ。
「髪ゴム持ってる?持ってるよね。貸してくれない?」
なんでこの人は僕が髪ゴム持ってる事知ってるのかな……
「フィギュアのバックにポーチが入ってるからそれ取って」
「開けちゃって良いの?」
「良いよ」
別に見られて困る物入ってないし。
「この黒いポーチ?」
「うん」
中に確かアメピンとかゴムとか色々入ってるはず。
「何このカチューシャみたいなやつ」
「それ前髪上げるやつ」
「へぇ〜なんか沢山入ってるね。カラコンとかも……カラコン?カラコンしてるの?」
見られたくない物入ってたわ。そうだ。予備のカラコン入れてるんだった。完全に忘れてた。
「大会の時だけね」
「カラコンありなんだ」
「うん」
禁止はされてないかな。おすすめはされないけど。乾燥したらズレたりしたらいづいからね。
てか、そろそろ滑りに行きたい。さっさと三つ編み結ぶなら結んでよ。人のポーチ漁ってないでさ。
「よし。結べた」
解いて良いかな?てか、滑ってる間に多分解ける。
あ、景が戻って来た。3つペットボトル持ってる。一つはオレンジだろうけど後なんだろう。色的にコーヒーとミルクティーとかかな。
「おかえり〜」
「ジュースありがとう」
「おう」
カフェオレだった。コーヒーはあってたけど。景って甘党なんだ。なんか以外。
「なんだよ」
「景って甘党だったんだなって思って」
「景は苦いのと辛いのが食べれないんだよ」
「お前こそ甘いもん食えねぇくせに」
好みが真逆なんだ。
「朔はあるの?苦手な食べ物」
苦手な食べ物?特に好き嫌い無いからな……
「もの凄く辛いとか甘いとか苦いとか酸っぱいとかはあまり食べたくないね。後は虫とか…」
「それみんな食べたくないよ。そうじゃなくてこうピーマンが苦手とかそうゆうのだよ」
えぇ……なんだろう。好き嫌いとか本当にないからな。言ってる場合じゃないし。……あ、
「強いて言うなら春菊…かな」
苦いし歯に挟まるし良い事ない。香りもないし。
「なにそれ」
「豆苗を苦くした感じ」
「豆苗?」
豆苗から説明しなきゃなの?実は豆苗ってマイナー野菜だったりするのかな。東京じゃ食べないのか…
「……まぁ僕の中で一番苦い野菜だよ」
「美味しいの?」
「僕は美味しくない。美味しい人は美味しいと思う」
「ふ〜ん。じゃあ出されたら食べない?」
「食べるかな」
その春菊に罪はない。残すのも申し訳ないし食べられない訳じゃない。アレルギーじゃないから。
「食べるんかい。じゃあ意地でも食べないってのは?」
「………カロリーが高いもの」
「ないんだね」
「え、だからかr「ないんだね」
………だからカロリー高いものって言ってるじゃん。




