↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
15/29

~・~ 5 (4) ~・~

ご飯が食べ終わり、洗い物も済ませた。


「朔の部屋楽しみだな〜」


「別に普通だよ」


そんな特別なものは特にない。


さっきヨガマットとかは片付けたから大丈夫なはず。


「朔開けていい?」


先頭にいたみとが行ってきた。多分普通は僕が開けるんだろうけど別に良いや。


「良いよ」


みとがドアを開けた。なんか急に心配になってきた。大丈夫だよね?


「え、綺麗じゃん!」


「さっき何を片付けたの?」


「ヨガマット畳んだ」


部屋の端に立て掛けてあるヨガマットを指差しながら言った。


「え、メダルとか賞状の量すご!」


「金メダルたくさんある。何個あんの?」


「え、去年世界大会で優勝してるの!?」


「全日本で何回優勝してんだよ」


みんなそこに食いつくと思った…


メダル何個あったかな。


「世界ジュニアは1回優勝して、全日本ジュニアは3回でシニアは1回じゃなかった?」


「賞状は5枚あるぞ?」


「出場したのは5回だからね」


「金メダルが4個で銅メダルが1個…」


「全日本で金メダルって事は?日本でトップ?」


「学生の中ではトップだよ」


「へぇ〜いや、どっちみち凄いじゃん!」


別にもう過ぎた事だから今褒められても…どうせなら去年に褒められたかった。


「こんなに凄い事してるのになんで朔はいつも自信なさげなの?金メダリストとして堂々としてればいいのに」


「堂々としてるより謙虚に生きたい」


フィギュア以外では謙虚に静かに生きていたい。僕が自信を持つ、欲を出すのはフィギュアだけで良い。


「謙虚に生きるとしてもある程度の自信はいるよ」


「その自信が己を守ってくれる時もあるしね」


……みんなはまだ自信が自分を守ってくれるって信じてるんだ。その自信を完膚なきまで折られた事ないんだね。だから、そんな甘い事をまだ言える。


「……フィギュアの技術には自信がある。僕はその自信だけで良いかな。この金メダルも過去の栄光だし。今年度の栄光をちゃんと取ってくるよ」


「お、じゃあ今年も優勝しまくるの?」


「しまくるつもりだよ」


「じゃあ優勝出来たらお祝いしなきゃね」


「別にお祝いしなくて良いよ」


反応に困るし。お祝いのご飯作るの僕だし。


「いやいやお祝い事でしょ」


「そうだよ。優勝は凄い大変で名誉なことなんだから」


「……盛大にはやらないでね」


「任せて。風船とか膨らましとくから」


「後片付け大変だからやめて」


風船とかやりすぎでしょ。誰かの誕生日でもないのに。


「にしても、朔の部屋は綺麗だね」


「ライトも時計おしゃれだし」


オススメ商品買っただけだよ。それに時計は安かったしデザインが気に入ったから買っただけだよ。


「センスいいね。スケートの衣装とかもあるの?」


「衣装はそこの引き出しに入ってる」


引き出しを開けて何枚か衣装を出した。持ってくるか迷ったけど中3と中2のやつだけ持ってきた。いざという時使えるかもしれないと思ったから。


「これなんの曲踊ったの?」


「パイレーツオブカリビアンとか白鳥の湖とか」


「綺麗だね」


そう言って衣装を僕の体に当ててくる。今化粧も髪もいじってないから似合わないと思う。


「え、似合うじゃん。大会に出る時は髪どうするの?」


「曲によるけど…まぁ、前髪オールバックとかセンター分けとかで後ろはハーフアップか一本結びかな……」


「顔出すの?」


「うん。表情が加点になる時もあるから」


「今はやらないの?」


「やらない。最低限しかやらない」


大会で滑ってる時だけしかやらない。学校とか練習では絶対に顔を出さない。


「えぇ〜朔の顔見てみたいのに〜」


「別に隠さなきゃいけねぇ程悪いわけじゃねぇだろ」


「まぁ事情があるんじゃない?」


「確かに。ねぇ朔この棒なに?」


「それは陸トレの時に使ってる支え的なものだね。立ち姿を確認したりストレッチする時に使えたりするよ」


「じゃあこのブロックは?」


「それもストレッチする時に使うね」


「この紐は?」


「それは足を正しい高さまで持ってったり筋トレする時に使うよ」


「へぇ〜筋トレってダンベルとかじゃないの?」


「使うには使うけど筋肉つけすぎちゃうと体重くなって跳べなくなるから僕はあまり使わないかな。必要な分だけついて欲しいし」


ダンベル使うとボディビルダーまではいかないけどムキムキになっちゃうからね。シングルならムキムキになる必要はないと思う。


「じゃあ普段はどんな筋トレしてるの?」


「プランクとか…スクワットとか…名前分かんないけどいろいろやってるよ」


「プランク何分やるの?」


「3分を3回やる」


合計すると9分やってる。意外とやってた。


「凄くね?3分も耐え切れるって」


「スポーツやってるなら普通だと思う。なんなら短い方かも」


他の子は5分とか平気でやれるかもしれない。僕はまだ甘い方だと思う。


「スポーツ選手恐るべし」


「ねぇ今気づいたんだけどこのぬいぐるみはどうしたの?」


3つの段ボールに積み上がってるぬいぐるみの事かな。


「それは大会で貰ったぬいぐるみだね」


「え、こんな大量に?どんだけ人気なの」


「しかも全部スヌーキーとポチャットじゃん。好きなの?」


「そうだね」


好き…ではある。他のキャラクターと比べたら好きよりだね。


「でもこんなにはいらねぇだろ」


「これでも結構寄付したんだよ」


「え?寄付してこの量って元はどんだけ多かったの」


「大会ごとだから意外と貯まるんだよね」


今段ボール3つで収まってるけど寄付しなかったらこの部屋ぬいぐるみが入った段ボールで終わってたかもしれない。いや、流石にないかな?


「みんないる?」


「いいの?」


「いいよ。置き場所に困ってたし」


置き場所に困ってるなら捨てろよって話だけど貰ったものを捨てるのは申し訳ない。だから、せめて有効活用しようとした結果なんだけど流石にもう少し寄付しようかな…


「キーホルダーとかはカバンにつけたら?」


「もう付けてるよ」


スケート鞄には4個くらい小さいのが付いてる。大きいのは一個だけ付けた。だから、合計5個ついてる。


他の鞄にも付けたし登校する時に使う鞄にも目印として2個くらい付けた。大きいのつけようとしたけど流石にやめた。


「じゃあこの大きいキーホルダー貰おうかな」


「クッションとかはないんだね」


「いや、あるよ」


椅子に一つベットに三つ置いてある。ついでにぬいぐるみも5体ベットに置いてある。窓のとこに2体置いて、メダルスタンドとしても何個か活用してる。ティシュケースもポチャットだしね。


だからこの部屋スヌーキーとポチャットだらけなんだよね。スヌーキー密度とポチャット密度測ったらとんでもない数値が出るんじゃない?


「全然気づかなかったけどこの部屋スヌーキーとポチャットだらけ?あ、そこにもいるじゃん!」


あ、そうだったドアノブにも引っ掛けておいたの忘れてた。


「どんだけ置いてるんだよ」


「置けそうなところには全部置いた」


「朔って実は誰よりもぬいぐるみに囲まれてる?」


確かに。男性でこんなにぬいぐるみがあるのは中々ないかも。


「そうだね。この中だと誰よりもぬいぐるみ持ってるかも」


「今後も増える予定?」


「分かんない。僕が買ってるわけでも頼んでるわけでもないから。会場の子次第じゃない?」


会場の子が持ってこなければ増えないし持ってきたら増えるし。


増えた時のこと考えて近くの保育園とか施設とか調べておこうかな。


「これ以上増えたら余計に置き場所なくなるじゃん」


「玄関とかにでも置いておく?」


「この家スヌーキーとポチャットだらけにするか」


この後みんながぬいぐるみやキーホルダーをもらってくれたおかげでダンボールが一つ空いた。この調子でもう二つ空くことを願っておこうと思う。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。