表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『幼馴染の境界線 ―僕の祈りと、君の憧れ―』  作者: サッサン
第5章:聖夜の審判、そして約束の指輪

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
68/100

第5章 第二話:兄への懇願、沈黙の誓い

図書室でのやり取りの後、杏奈を先に送り出した浩紀は、博康にメールをした。


そして、夕暮れの公園で博康と待ち合わせをした。


「浩紀、こっちだ」


「兄さん、急に呼び出してゴメン」


「何かあったのか?」


「うん。……」

浩紀がうなずいた後、少しの沈黙が続く。

博康は浩紀が何か言うまでじっと待ち続けた。

そして浩紀は意を決すると、改めて博康の正面に立ち、腰を90度にまげてお願いをした。


「兄さん、お願いがあるんだ。……アンがイブに、兄さんに告白する」


「浩紀……」


浩紀に心配そうに声をかける博康。

博康は、弟の顔色の悪さの原因をその一言で全て理解した。

浩紀は、震える声を必死に抑え、再度深く、深く頭を下げた。


「お願いだ、兄さん。俺がアンを好きだからっていう理由で……そんな俺に情けをかけるような理由で、彼女を振らないでくれ。ちゃんと一人の女性として彼女を見て、答えを出してほしいんだ。あいつを悲しませる理由が、俺の存在だなんて……それだけは、絶対に嫌なんだ」


少しの間目をつぶって沈黙する博康。


「浩紀はそれでいいんだな?絶対に後悔しないか?」


「それでアンが笑顔になってくれるのなら……」


「わかった。浩紀のことを理由に断ることはしない。約束する」


「ありがとう。兄さん」


浩紀は泣きそうな笑顔でお礼を言った。


(もし、兄さんがアンを受け入れるなら、僕は極力アンの傍にいないようにしよう。そして卒業したらアンの、杏奈の傍からいなくなろう。杏奈が選んだ幸せを、僕という存在で邪魔をしたくないから)


浩紀の心のうちはたくさんの血を流しながらも、見返りを一切求めない愛に満ちていた。

その時、博康は不器用な弟を見て、まるで自分を見ているかのように感じた。


「……この不器用さは遺伝なのかもしれないな」


と自嘲気味につぶやいた。


「浩紀、今日は外で夕飯食べて帰ろう。特別に俺のおごりでな」


博康はわざとおどけたような口調でそう言うと、無理やり重い空気を変えようとしてくれていることが浩紀にも分かった。


「なら、高級焼肉店に連れて行ってよ」


浩紀も、わざと調子に乗って応じた。


今は、そんな風に不器用なやり方で自分を気遣ってくれる兄の優しさが、浩紀にはとてもありがたかった。

夕焼けだった太陽はすでに完全に沈み、公園の街頭だけが二人を照らしていた。


第5章第2話をお読みいただきありがとうございます。


今回は兄弟でのやり取りを描きましたが、二人ともいい人過ぎますよね。

この二人にはぜひ幸せになってほしいと切に願います。


この先の展開が気になる方、この兄弟の幸せを願ってやまない方、ぜひ【ブックマーク】や【評価(下の☆☆☆☆☆をポチッとな!)】で応援してあげてください。同時に作者も喜びます(笑)


今後も、毎日19時頃に投稿していきますのでよろしくお願いします。


※皆さんの推しが外伝で大暴れする「第1回キャラクター総選挙」もまだまだ募集中です!今現在考えてるには一部メンバーに関しては本編へとつながる過去のお話を書こうかと考えています。是非このキャラの過去のエピソードが外伝で見たいなどありましたら是非投票をお急ぎください(ここでしか見られない可能性が高いです)。

現在、作者が3票で独走中という謎の事態になっていますが、皆さんの愛の力でこのランキングを覆してください!

第1回キャラクター総選挙URL https://ncode.syosetu.com/n2955mc/64

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ