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『幼馴染の境界線 ―僕の祈りと、君の憧れ―』  作者: サッサン
第4章:繚乱!文化祭と恋の火花

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第4章 外伝:杏奈の大変な一日 後編(本編のストーリーとは直接関係はありません)

「外伝:杏奈の大変な一日」は本編の流れとは一切関係ない内容になります。本編シリアスよりな内容しか読みたくない方は次のお話に飛んでいただくか、バックして下さい。出来ましたらここでしか見られない杏奈をお楽しみください。

皆様からの温かい視線(作者のみ都合よく感じられる視線です)を勝手に『後編希望』と受け取らせていただき、朝から全力で書き上げました!本編の杏奈とはまた一味違う『ポンコツ可愛い杏奈』と、それに翻弄される浩紀を、土曜の朝の栄養剤としてお楽しみください!

杏奈と浩紀はホームに入ってきた電車に乗った。

電車内は相変わらず混んでいたが、ぎゅうぎゅうというほどではなかった。

杏奈は壁にくっついて後ろをガードし、前には浩紀の制服の裾を引っ張って正面に立たせ壁役にした。


(なんか今日のアン、心細そうに頼ってきて、一段と可愛いんだが///)


「アン、なんか不安そうだけど大丈夫?」


「だ、大丈夫だから。心配しないで」


「ならいいけど、ほんと俺が持ってるものでよかったら貸すからな」


(だ、ダメよ。そんな破廉恥なこと///)


「ありがと、ヒロ。でも確か学校のロッカーに予備を置いてあるはずだから平気よ。」


「予備を学校に置いておくなんて杏奈は相変わらず用心深いんだな。でもそれなら今度俺が忘れたときはアンに貸してもらおうかな?」


(貸せるわけないじゃない!)


「私のを貸すなんてダメに決まってるでしょ!」


「そんなに嫌がらなくても……」


「ご、ごめん。ちょっと人に貸し辛いものだったから……」


「そ、そうなんだ。こっちこそ変なこと言ってゴメン」

(リップクリームかなんかかな……)


そうこうしているうちに降りる駅に到着した。


ーーー


2人は学校の校門まで来ていた。


「なあ、今日の杏奈やたらと小股で歩いてないか?」


「き、昨日小股で歩いたほうがダイエットにいいって雑誌に書いてあったのよ!」


「そんな話始めて聞くんだけど」


(私も初めて聞いたわよ!)


「そんなことより早く教室に行きましょ」


下駄箱で太田とでくわす二人。


「相変わらず仲良く登校か。もう結婚しちまえばいいのに」


太田が二人をといつものようにからかう。


(早く教室のロッカーに行きたいのに!)


「だからヒロとは単なる幼馴染だって言ってるでしょ!」


「はいはい、仲良く一緒に毎朝登校されても説得力ないけどな(笑)」


「もういいでしょ、私今日は教室でやることあるから先に行くわね」


(早く予備の下着を)


「俺達も途中まで一緒なんだから一緒に行こうぜ」

そう言ってすぐ後ろをついてくる2人。


「ちょ、ちょと。階段で女の子の後ろ歩くなんて何考えてるのよ。太田の変態!」


(見えちゃったらどうすんのよ!)


「なんで俺だけなんだよ!」


「ヒロは私が嫌がること絶対しないから」


実際に浩紀はうつむき加減で階段を歩いていた。

太田と浩紀では杏奈の信頼度がまるで違い、さらにそれに当たり前のようにこたえる浩紀であった。

B組の教室の前で二人と別れた杏奈は一目散に自分のロッカーへ向かう。


そして悲劇は起こった。あると思っていたものがそこになかったのである。


(なんで?なんでないのよ!……もしかして私が可愛すぎるからファンの男の子がこっそり持って行ったとか((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル)

と見当違いなことを考える杏奈だったが、再度考えて思い出す。

(私そういえばずっと置きっぱなしにしてたから、一度持ち帰って洗濯機に出したんだった。ああー、ストーカーじゃなくって良かった。)

(って全然よくないじゃん、私!これって帰るまでこのままってことじゃない。こんなの見つかったら単なる変態扱いされちゃうじゃない)

(こうなったらヒロのアレを隠してるあれを借りる?……やっぱりだめ。さすがに乙女の尊厳が……。こうなったら何としてもこのまま家まで隠し通すわよ、杏奈!)


今日は幸いテスト準備期間中で部活もないため早く帰れる日である。強い決意のもと授業を淡々と受ける杏奈であった。


ーーー


放課後の教室に浩紀が杏奈を迎えに来た。


「アン、帰ろ」


「今行くわ」


この時杏奈の頭の中は無事に家に帰ることでいっぱいで、途中のコンビニで買って問題を解決するという方法が抜け落ちていた。まさにオッチョコ可愛い杏奈であった。


地元の駅に着き少し落ち着いた杏奈が


「ヒロ、明日のお休みに一緒に本屋さんに行こうよ。そこでいい参考書を私に見繕ってよ」


「もちろん杏奈の頼みならかまわないよ。でもどうせなら今日の帰りの寄っていったらどうだい?」


「き、今日はやめておきましょ。占いで本屋さんはNGって出てたから」


「それ凄い本屋さんへの営業妨害な占いだね」と苦笑いする浩紀。


「それに明日可愛い私とデートできるんだからその方がいいでしょ」と浩紀をからかった。


2人は何事もなく自宅前にたどり着いた。


「ヒロ、また明日よろしくね」

浩紀の方を向いてそう声をかけ、そして浩紀が杏奈を見た瞬間、運命のいたずらが起きる。

自宅前に来て安心しきった杏奈をつむじ風が襲い、浩紀が見ている目の前でスカートを盛大にめくりあげたのだ。

浩紀は目の前の光景に驚き固まってしまう。しかし、浩紀のその目はしっかりと核心部分を捕らえていた。

(…………え? し、下、はいて、ない……?)


「い、いやぁ、見、見ないでぇぇぇぇぇぇぇ!!!!///」


叫びながら持っていたバックを勢い良く浩紀の顔面に投げつけた。その衝撃で後ろの倒る浩紀は一瞬意識を失うが、すぐにまた起き上がった。

「あ、あれ?俺なんでこんなところで寝てるんだっけ?」


「あ、あんたさっきそこで転んだんじゃない」とごまかす杏奈。


「ああ、そうなんだね」


(これってもしかしてさっきの出来事を忘れてる?)


「転ぶ前の記憶とかないの?」


「うーん、あんまり覚えてないかな」


(よかったー)


「そ、そうなんだ。今後は気をつけなさいよね」


そう言ってお互いの家に帰った二人。

杏奈は言うまでもなく自分の部屋へ行き、履き忘れたものを着用した。

一方浩紀は


(あそこでは覚えてない振りしたけど、あんな光景忘れられるわけにじゃんか)


とつぶやく。

浩紀は完全に覚えていたのだった。そう、それもはっきり、くっきり、しっかりと!

そして浩紀もまた10代の男の子であった。そう男の子であったのだ。その日の夜、浩紀はしばらくの間自室から出てこなかったのである。


ーーー


翌日、杏奈が浩紀の家を訪ねると、博康が出て、「浩紀ならまだ寝てるから起こしてやってよ」と言われる。

浩紀の部屋へ来た杏奈が「ヒロ、起きてる?」と声をかけるともそもそっと布団から起き上がった。


「おはよ、アン」


「いつまで寝てるのよ!」


そう言ってから杏奈が鼻でスンスンと匂いをかいでいた。


「なんかサキイカのにおいがするんだけど……。さてあんた昨日の夜一人で私の大好物の高級サキイカたべたでしょ!」


(サキイカの臭いって(-_-;))


「ああ、ついおなかが減っちゃって」


「いいなぁ。あんたの(持ってた)高級サキイカおいしかったよね。ねえ今度はちゃんとヒロの(持ってる)サキイカ私にもに食べさせてよね。私の大好物なんだから!約束だからね!」


(おれのサキイカ、おいしかった……アンが俺の……サキイカを……た、食べる……。大好物!)

その光景を想像したとたん浩紀は頭から湯気をだして倒れた。


「し、しっかりして!ヒロー‼」杏奈の叫び声が部屋に虚しくこだました。

外伝:杏奈の大変な一日 後編 をお読みいただきありがとうございました。 


本編の杏奈とのギャップをお楽しみいただけたでしょうか?

本編では「杏奈の無自覚な残酷さ」にやられる浩紀でしたが、この話では「無自覚な純粋さ」にやられてしまいましたね(笑)

今回、皆様の視線を勝手に糧にし、書き上げました。もし、この『栄養剤』が効いたな!と思ったら、ぜひ評価★やブックマークで栄養を補給していただけると、作者は今日も明日も元気に投稿できます!



今日の19時にも本編の投降を引き続き行っていきますので、よろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
まぁ、はかどりますよね〜何がとは言いませんけど
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