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『幼馴染の境界線 ―僕の祈りと、君の憧れ―』  作者: サッサン
第4章:繚乱!文化祭と恋の火花

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第4章 第五話:祭典の幕開け、それぞれの正装【加筆&修正】(26年6月7日)

【お知らせ】(2026/05/17)

「第1章第1話:きらめきの予感、夏の足音」の、畑中沙織の過去エピソードを大幅に加筆・修正しました!

すでに読まれた方も、沙織の『恋の始まり』の瞬間をぜひもう一度覗いてみてください……!

文化祭初日の朝。

桐谷家と河合家の間の路地には、制服に身を包んだ浩紀、杏奈、薫の三人の姿があった。


「今日から本番ね。ヒロ、生徒会長としてあんまりヘマしないでよ?」


杏奈が浩紀に対して軽口をたたいた。


「分かってるよ。そういえば、アンのクラスは『浴衣喫茶』だっけ?」


「そうよ。クラスに着付けができる子が何人かいるから、準備時間に着替えるの。……あとで私の可愛い浴衣姿、しっかり拝みに来なさいよね。太田とでも一緒にさ」


そう言って胸を張る杏奈に、浩紀はふと思い出したように告げた。


「そういえば明日、博康兄さんが来るってさ」


その瞬間、杏奈の表情がパッと明るくなった。


「本当に!? なら明日、私が午前中に校内を案内しようかしら! 博康さんの好きなもの、私全部知ってるし……」


弾んだ声で案内役を買って出る杏奈。浩紀はその様子を見て、少し寂しげな、けれどいつもの穏やかな苦笑いを浮かべた。


「……アンは相変わらずだね」


「なによ。……あんた、もしかしてヤキモチ焼いてるの?」


杏奈は上から目線でからかったが、言葉が口から出た瞬間、


(私はこんなこと言いたくないのに、なんでつい……!)


少し寂しそうに笑うヒロに、胸の奥がキュッと締め付けられ、内心で激しく後悔した。


「そんなんじゃないよ。……あ、そういえば文化祭の締めには『ベストカップルコンテスト』があるんだけど、今年はどのカップルになるのかな?」


浩紀が話題を変えるようにそう振ると、杏奈と薫の空気が一瞬で変わった。


「そうね……。誰が選ばれるのかしらね(……もちろん、私とヒロに決まってるじゃない)」


杏奈は興味のないような感じで答えた。

それに対し、薫もいつもの冷静な表情を崩さずに対応した。


「楽しみですね、お兄ちゃん(……私が、お兄ちゃんの隣を勝ち取ってみせる)」


表面上は興味なさそうな表情をする二人であったが、内心では熱く燃え上がっていた。その仮面の裏で、祭りのフィナーレを見据えて静かに火花を散らしていた。


ーーー


午前9時。体育館は全校生徒の熱気で溢れかえっていた。

壇上の袖で、浩紀はネクタイを締め直し、深く息を吐く。


「浩紀、緊張してる? 大丈夫、私たちがついてるから」


横から声をかけたのは、今日のために用意されたクラシカルなメイド服に身を包んだ沙織だ。


「……沙織。ありがとう。いよいよだね」


司会の太田が「生徒会長、桐谷浩紀!」と叫び、スポットライトが浩紀を照らし出す。

演台に向かう浩紀の凛々しい姿に、全校生徒から大きな拍手が送られた。


「皆さん、おはようございます。……この二日間が、皆さんにとって一生忘れない思い出になることを願って。第58回永徳祭、開会します!」


盛大な拍手が体育館を揺らす中、ついに祭りの火蓋が切って落とされた。

初日の午後は、沙織と二人きりの「執事とメイド」。

二日目の午前は、薫と密室での「テニスウェア」。

その後には、杏奈との運命の「テニス教室」。

そしてフィナーレを飾る、波乱含みの「ベストカップルコンテスト」。

果たして、祭りの終わりに、浩紀の隣を勝ち取り、最高の笑顔を見せるのは誰なのか。

怒涛の二日間が、今、幕を開ける。


ついに波乱の文化祭編が開幕しました!

生徒会長としての浩紀の晴れ舞台、そして三人のヒロインそれぞれとの特別なイベントが目白押しです……!


皆さんは、どのヒロインとのシチュエーションが一番気になりますか?

もし「続きが気になる!」「文化祭編楽しみ!」と思ってくださったら、下にある【☆☆☆☆☆】の評価やブックマークで応援していただけると、執筆の大きな励みになります!

※沙織の第1章第1話の加筆もぜひ見てみてくださいね!


毎日19時に更新をしています。お休みの日など余裕のある日は午前中にも1話投稿することがあります。

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