↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【本編終了】『幼馴染の境界線 ―僕の祈りと、君の憧れ―』  作者: サッサン
アフターストーリー第1部 第2章:1学期編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
155/160

第2章 第十七話:アソクタ@池袋ムーンライトシティ開催!

『アソクタ@池袋ムーンライトシティ2026』の開催日当日。

『案内役』兼『コスマネ(コスプレマネージャー)役』の好代と、コスプレを行う浩紀たち五人は池袋の巨大複合施設である『ムーンライトシティ』へとやって来ていた。

先頭を歩く好代がみんなに声をかけた。


「皆さん、あちらが今回の入り口になりますので、事前に購入していただいたアーリーチケットのQRコードを準備しておいてくださいね」


今回好代の強い勧めで、一般入場よりも1時間早く入れるアーリーチケットを購入していた。

浩紀たちはスマホから専用のチケットセンターのマイページにログインし、『チケットを使う』ボタンを押して画面を出し、それを受付で提示した。

QRコードを読まれたのち入場証明となる『リストバンド型の参加証』とイベントパンフレットが渡されたのであった。

入場を果たした浩紀たち。


「なんだか急に緊張してきたな。会長選挙の時よりも緊張しているかも……」


そう言って、浩紀が苦笑いを浮かべる。


「ヒロはまだいいじゃない。衣装を着たら目のところ以外はほとんど隠れちゃうんだから……」


これから着るくノ一の衣装を思って顔を赤くする杏奈であった。


「そうよね。私たちが着るのは『くノ一』の衣装だから結構きわどい感じなのよね。私のナイスボディーにはピッタリの衣装かもしれないけどね。浩紀の事悩殺してあげるから覚悟しなさい」


沙織は楽しそうに笑いながら浩紀を挑発した。

そこへ薫も沙織に負けじと参戦する。


「お兄ちゃんがじっくり見ていいのは妹ポジションの私だけですからね。私だってあの衣装を着るのは恥ずかしいですけど、お兄ちゃんのために頑張るんですからね……」


恥ずかしそうに浩紀を見上げる薫。

そんな薫のあざと可愛さに浩紀はドキッとしてしまう。

すると今度は朝からやる気に満ち溢れているケイティが浩紀に絡んで行った。


「今日の私はアイリスです!だから猪突猛進に浩紀にアタックしていきます!覚悟してください」


ケイティの行き王にタジタジになる浩紀であった。

そんな浩紀に気が付いた杏奈が、浩紀の手を引っ張り、自分の方を向かせた。


「薫も沙織もケイの事だってじっくり見ちゃダメなんだからね!ヒロがじっくり見ていいのは『こ・い・び・と』の私だけなんだからね!」


そこへ今度は好代が口をはさんだ。


「杏奈殿、間違っていますぞ。女性陣がこれから浩紀殿が演じる『風間 漣』にアピールするのはごくごく普通の事ですが、漣殿は全員が恋人になるのですから、演じている間はちゃんと平等に接してあげなくてはなりませんぞ!」


そんな好代の注意事項に困ったような表情をする浩紀であった。


ーーー


更衣室の入り口にやってきた浩紀たち。


「浩紀殿はこれから一人で着替えてもらいますが、特にメイクなども必要ないので問題ないと思います。あとで合流した際に最終チェックはさせてもらいますので、安心して着替えてください。あと荷物は貴重品は抜いて、残りは受付で預かってもらえますので、預けたらその証明の半券をもらって事前に決めた集合所の『ムーンライトシティ 噴水広場』前で合流しましょう」


「了解!ちなみにそっちは時間がどれくらいかかりそうだい?」


「こちらは4人いますし、いくらか髪形やメイクもありますから1時間後の11時ではどうでしょうか?」


「それで構わないよ。俺は時間まで適当に時間をつぶしておくよ」


浩紀はそう言うと女性陣が「また後でね」と言って更衣室へ入って行くのを見守った。


ーーー


浩紀は一人更衣室へ入って行くと、中にいたスタッフの誘導で指定の場所に行き、レジャーシートを敷いてからカバンを置いた。

浩紀はカバンから漣の衣装と折りたたみ卓上ミラーを取り出し、着替えを始める。

そして、衣装を着終わってから卓上ミラーで顔の部分の最終確認を行った。


(よし!これで大丈夫そうだな。でもここから一人で外に出るのは正直少し緊張するな……)


着てきた洋服やシートなどをカバンに仕舞い、貴重品を入れておくように好代が用意してくれた巾着袋にスマホとお財布を入れた。


(この忍者衣装は内側にこの巾着袋を入れておけるポケットが付いてるんだよね。ホント加相さんは衣装づくりにこだわってるよね)


巾着袋を内側の胸ポケットに仕舞うと、荷物を持って受付へと移動したのだった。

荷物を受付に預けて更衣室から出てきた浩紀は、一度顔を「パンッ」と叩くと、引き締まった顔をした。


(俺は今から『桐谷 浩紀』ではなく、『シティー・クリーナー』の『風間 漣』なんだ)


そう自分に言い聞かせたのであった。

実際に自分でそう決めてみると、長年杏奈との事で仮面をかぶってきた浩紀は、キャラクターになりきって、思いのほか堂々としていることが出来た。

そして待ち合わせ場所へ移動してみると、すでに幾人かのレイヤーが集まって来ていた。

浩紀が柱にもたれながら他のレイヤーさんたちを見ていると、不意に4人組の女性たちから声をかけられた。

その女性たちは『シティー・クリーナー』のくノ一のコスプレをしていた。


「ちょっとよろしいですか?その衣装って『シティー・クリーナー』の『風間 漣』ですよね。私達もあの作品の陽菜たち4人組のくノ一のコスプレしてるんですけど、よかったら一緒に写真撮らせてもらえませんか?」


浩紀は唐突に声をかけられ少し焦りながらも、彼女たちの方を向いて返事をした。

彼女たちはくノ一衣装を身にまとっておりとても良く似合っているように見えた。


「私でいいなら構いませんよ。こちらこそよろしくお願いします」


そう言って快く引き受けたのであった。

今回写真で撮るポーズは、オープニングの一番最後に5人が漣を中心に右と左から二人ずつ分かれて、しなだれかかるといったものであった。


浩紀は中心に立ち、忍術を唱える時にやるような感じで、両手の人差し指を立てながら胸の前で手を組んだ。するとそこに4人がそれぞれの定位置に分かれて浩紀に抱き着いて行ったのであった。

そうすることにより、女性たちの手が浩紀の太ももや胸、肩、首などに置かれた。


(これ知らない女子に思いっきり抱き着かれてるみたいで緊張する……。目のところ以外顔が全部隠れる衣装でよかった……)


浩紀は極力体に触れられている手の感覚や、背中や腕に当たる柔らかい感触を意識しないように自分を戒めながら、拷問を耐え抜く忍者のごとく写真が撮られるのをじっと待っていた。


「はい、それじゃあ写真撮りますよ!3、2、1……」


パシャという音と共にフラッシュがたかれたのであった。

用心のためもう一枚写真を撮ると、陽菜役の女性が浩紀に声をかけた。


「よかったら写真のデータ送らせてもらうので、ラインを交換させてもらってもいいですか?」


浩紀はアンの顔が浮かび、一瞬躊躇したが、これくらいなら差し支えないだろうとラインの交換をしたのだった。ラインの相手の名前は『春奈』となっていた。

その後、「ありがとうございました」と言って離れていく4人組。少しすると浩紀のスマホに先ほど交換したラインが入る。


『写真一緒にとっていただいてありがとうございました。写真送らせていただきますね』


文章の後に写真が送られてきた。

そのあとにさらに文章が送られてくる。


『追伸:お兄さん、いい体してますね(〃ノωノ)他の3人もお兄さんの身体凄かったって言ってほめてましたよ(^▽^)/』


その文章に唖然としてしまう浩紀であった。


ーーー


待ち合わせ時間の10分ほど前になって杏奈たちが待ち合わせ場所へとやってきた。


「ヒロ、お待たせ!結構待たせちゃってごめんね」


「大丈夫だよ。それにまだ待ち合わせ時間の10分前だしね」


「ヒロは待っている間はどうしていたの?」


「ここでいろんなコスプレしている人たちを見てたよ。あと、『シティークリーナー』のコスしてる人たちに一回声をかけられて、一緒に写真撮ったよ」


そう言うと浩紀は送られてきたラインを杏奈に見せるのであった。

そのラインを見た杏奈の目からはハイライトが消え、笑顔のまま、目だけが一切笑っていなかった。


「ヒロ、随分密着して撮ったんだね?それに『いい体してるんですね』って何?いったい何の写真撮ってたのかな?もしかしていかがわしい撮影だったのかな?」


「そ、それは彼女たちの冗談だから!それに、こ、この写真も相手の人たちにこのポーズを希望されたというか……。ご、ごめんなさい」


「ふぅー」と深いため息を吐くと杏奈はこわばった表情を緩めた。


「もう、あんまり私にやきもちやかせちゃダメなんだからね!罰として今日家に帰ったら10分間はハグしてもらうんだからね!わかった、ヒロ?」


「うん。任せておいて、アン。もしかしたら10分じゃ済ませられないかもしれないけどね」


そう言って浩紀は杏奈に微笑みかけたのだった。

その横では浩紀のスマホの写真を見ているケイティ、沙織、薫の三人がいた。

ここで薫が写真を見ながら口を開く。


「これは他の女性たちに負けていられませんね。ちゃんと漣である浩紀お兄ちゃんにアピールしておかないと……」


「そうよね。他の女が浩紀に触ったんならちゃんと上書きしておかないとね」


沙織も薫の意見に同意するのであった。


「それなら早速浩紀にくっついて写真撮るね!皆行きましょう!」


そう言うとケイティは浩紀のもとへ行くと浩紀の腕に抱き着いた。

それを見た杏奈が慌てる。


「ちょっとケイ、あなたいきなり何をしてるのよ!」


ケイティを注意する杏奈を横目に見ながら、薫と沙織の二人も浩紀にまとわりついた。


「杏奈文句ばっかり言ってると浩紀に抱き着くためのスペースがなくなるわよ」


その言葉に慌てて浩紀に正面から抱き着く杏奈であった。

ここで好代から指示が飛ぶ。


「まずはみんなが大好きな漣に抱き着いている今の写真を一枚撮りますね!そのあとで今度はオープニング最後の決めポーズを取りますので!」


こうして好代の指示のもと5人であったり、単独~4人組で何枚もの写真が撮られたのであった。

一通り好代が写真を撮り終わると、今度は別のカメラマンが声をかけてきた。

手に一眼レフと思われる大きなカメラを持った20歳ぐらいの青年であった。


「よかったら写真撮らせてください」


快く引き受ける浩紀たちであった。5人で集団で撮った後、個別の写真を撮って行く青年。

特にアイリスが推しキャラらしく、何枚も写真を撮っていた。

撮り終わった青年は一枚の名刺を取り出すと。浩紀たちのマネージャーである好代に渡した。


「よかったらこのサイトで今日撮った写真を載せておくので、よかったら見に来てください」


そう言い残すと「ありがとうございました」と言って去っていた。


「浩紀、私もしかしたらコスプレイヤーとして人気が出てしまうかもしれないね!その時は浩紀と好代に専属マネージャーになってもらうからよろしくね!」


そう言うとまた声をかけられてカメラの前でポーズをとるのだった。

その後も杏奈たちくノ一は特に男性からの人気が凄く、順番待ちの列ができるほどであった。

それを好代と漣役の浩紀が上手にさばいていくのであった。

その後いったん撮影が落ち着いたタイミングでお昼ご飯を取るために施設内にあるレストランへと向かうのであった。


第2章第17話をお読みいただきありがとうございます!


とうとうコスプレイベント本番がはじまりました。

今回、ネットで入場のシステムとか調べながら書いたのですが、間違っていないか不安が……。

もしご存知の方がいらっしゃいましたら、「こんな感じだよ」のような感じで優しく教えてください(笑)。


お願い:皆様からのブックマーク&評価★による応援をお待ちしています。

次回投稿予定日:9月18日(金)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。