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【本編終了】『幼馴染の境界線 ―僕の祈りと、君の憧れ―』  作者: サッサン
アフターストーリー第1部 第2章:1学期編

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第2章 第十三話:杏奈のお誕生日会(前編)

4月24日(金)。今日は河合杏奈の18歳の誕生日であった。


朝いつもの時間にお隣の浩紀の自宅へ向かう杏奈。

浩紀の家の玄関のドアをいつものように開ける。


「ヒロ、そろそろ出発の時間だよ」


杏奈が声をかけると、10秒もしないうちに浩紀が玄関に荷物を持ってやってきた。


「アン、おはよう。それと、18歳のお誕生日おめでとう」


そう言って杏奈に微笑みかけた。


「ありがとう、ヒロ。来月はヒロの番だね」


浩紀は5月が誕生日であった。


「そうだね。でもまずは杏奈の18歳を盛大にみんなでお祝いしないとね」


そう言って杏奈にウィンクした。


「今日の19時から、ヒロの家で私のお誕生日会をやってくれるんでしょ?楽しみにしてるね」


今日の19時から浩紀の家に薫、沙織、太田、敦子なども呼んでの杏奈のお誕生日会をすることになっている。

もちろん、浩紀と一緒に住んでいる兄の博康やケイティも参加する。

そんな話をしていると、どたどたと音を立てながらケイティが小走りでやってきた。


「杏奈、ハッピーバースデイ!」


そう言うといつものように杏奈に抱き着いたのであった。

そしてそれを剥がそうとする杏奈。

更に間に入って二人を引き離す浩紀。

まさにいつもの光景であった。


ーーー


学校に着いた浩紀たちが教室に入ると、先に来ていた沙織が声をかけた。


「浩紀、杏奈、それにケイもおはよ!あと杏奈、お誕生日おめでとう!プレゼントは今夜のパーティーで渡すから楽しみにしておきなさい」


「ありがとう、沙織。今夜、楽しみにしておくわ」


そう言うとそれぞれ席に着いた。

少ししてチャイムが鳴り始め、それに合わせたかのように教室に走り込んできたのは太田だった。


「今日もぎりぎりセーフだぜ!」


そういう太田に、教室の前の扉から入ってきた担任が声をかける。


「ぎりぎりアウトだ!俺が入ってきたときには座ってろって言っておいただろ」


「そんな殺生なぁ……」


情けない声を出す太田を見て、クラスのあちこちから笑い声が上がるのであった。


ーーー


放課後の教室。太田が浩紀に声をかける。


「今日は部活終わったら、そのまま浩紀の家に一緒に行く感じでいいよな?」


「ああ、それで構わないよ。敦子ちゃんはどうするんだ?」


「敦子は浩紀の家の最寄り駅の改札で待ち合わせしてるから、そこで合流だな」


「それ相当待たせちゃわないか?」


浩紀が心配そうに尋ねた。


「それなら大丈夫だよ。時間までは帰宅部の沙織に付き合ってもらって、杏奈のプレゼントを買いに行くって言っていたから」


「それなら安心だな。敦子ちゃんと一緒に沙織も拾えるしな」


そう言うと、二人は部活へと向かうのであった。


ーーー


浩紀の家の最寄り駅。浩紀、杏奈、薫、太田、ケイティの五人が改札を抜けると、そこで待っていた沙織が手を振りながら浩紀たちに声をかけた。


「浩紀、こっちこっち」


浩紀たちが合流すると、すかさず敦子は「皆さんお久しぶりです」と言った後、「杏奈ちゃん、お誕生日おめでとう」と杏奈の手を優しく握りながら声をかけた。


「それじゃあ、みんな行こうか」


浩紀はみんなに声をかけると自宅へと案内するのであった。


ーーー


桐谷家と河合家の前に着いた一行。

ここで一旦杏奈と薫はお別れとなる。


「杏奈は今日の主賓だから、準備ができたら連絡するからそれまで自宅で待っていてね。あと、薫ちゃんは着替えたら手伝いに来てくれるかい」


「わかったわ、ヒロ。楽しみにして待っているわね」


「スグに準備して行きますから、寂しがらずに待っていて下さいね、浩紀お兄ちゃん」


そう言うと二人は自宅へと入っていった。

残りの五人は浩紀の家に入っていくと、博康が出迎えた。


「みんな、いらっしゃい。今日は楽しんでいってね」


そう言うと家の中へと案内するのであった。

それぞれの荷物を太田は浩紀の部屋に、沙織と敦子はケイティの部屋に置き、持ってきていた私服に着替えたのであった。

その後ダイニングに集まった杏奈以外のメンバーに浩紀が指示を出す。


「それじゃ女性陣は部屋の飾りつけと、簡単な料理の準備。太田は兄さんについて行って、頼んであるお店から料理を取って来てくれないか?」


「「「了解」」」


こうして準備がスタートしたのであった。


ーーー

18時55分。準備もすべて終わり、あとは杏奈を迎えるだけとなっていた。

浩紀が杏奈に電話をする。


「アン、準備が終わったから今から来てもらっていいかな?」


『うん、すぐに行くね』


「玄関で待ってるよ」


そう言って電話を切った。


「それじゃあ、みんな。ちゃんと出迎える準備をしておいてね」


そう言うと浩紀は杏奈を迎えるため玄関の外に向かったのであった。

浩紀が玄関のドアの前で待っていると杏奈が小走りにやってきた。

今日の杏奈は、紺のワンピースに白いカーディガンを羽織った服装だった。


「その服装とても杏奈に似合っていて素敵だね」


浩紀がそう言うと恥ずかしそうに「ありがとう」とお礼を言う杏奈であった。


「さぁ、行きましょうか、アンお嬢様」


そう言うと浩紀は杏奈の手を取り、エスコートするように家の中へと導いていった。

そんな浩紀のエスコートと、これから始まるお誕生日会への期待で、杏奈は緩みそうになる口元を、ぐっと引き結んでいた。


第2章第13話をお読みいただきありがとうございます。


今回は杏奈のお誕生日会の前編をお届けさせていただきました。

次回の投稿では昨日買っていたプレゼントが明らかになります。

是非お見逃しなく!


お願い:ブックマークと評価☆での応援をお待ちしております。また、浩紀が用意したプレゼントが何なのか良かったら当ててみてください。皆様の予想は感想欄にお書きください。

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