真のエピローグ(物語完結話):誓いの鐘、渡されたバトン
本話を持って『幼馴染の境界線 ―僕の祈りと、君の憧れ―』は完結となります。
またこの物語全体を通して、私的に裏のテーマを設定していました。それは「浩紀と杏奈の成長」です。
良かったらそこを意識しながら再度読んでいただけると嬉しいです。
博康と香澄の時間が再び動き出してから数年後。
雲一つない澄み渡る青空の下、教会の鐘が鳴り響いた。
純白のウェディングドレスを纏い、かつてないほど輝かしい笑顔を浮かべる香澄と、その隣でタキシードを凛々しく着こなした博康。
二人が腕を組んで大階段を降りてくると、参列者から色とりどりのフラワーシャワーが祝福と共に降り注いだ。
「本当におめでとう、兄さん、そして、香澄さん……香澄義姉さん」
「香澄お姉ちゃん、世界で一番綺麗だよ!」
正装した浩紀と杏奈も、心からの笑顔で二人を祝福する。
その表情には、かつての迷いや劣等感の欠片も残っていない。
「さて、皆さん。お待たせしました! 幸せのバトンをお渡ししますよ!」
香澄が晴れやかな表情で参列者に背を向けた。
独身の女性たちが真剣な目をしてその瞬間を待っていた。
その中にはいまだに浩紀をあきらめていない薫もいたりする。
「せーの!」の声と共に、高く、青空へと舞い上がったブーケ。
それは綺麗な放物線を描き、まるで意志を持っているかのように、吸い寄せられるように一人の女性の手の中に落ちた。
「え……あ……っ」
驚いて固まる杏奈。その手には、瑞々しく色鮮やかな花束がしっかりと握られていた。
香澄がドレスの裾を揺らしながら杏奈に駆け寄り、その耳元で優しく、慈しむように囁いた。
「やっぱり、次はあなたたちの番みたいね。……頑張ってね、杏奈」
杏奈は顔を真っ赤にしながらも、瞳に感動の涙を溜め、隣に立つ浩紀を見上げた。
浩紀もまた、照れくさそうに鼻を擦りながら、けれど二度と離さないという確かな力で彼女の手を握る。
「……ああ。次は、俺たちの番だ」
幸せは連鎖し、新しい物語の種を撒いていく。
鳴り響く鐘の音は、四人の、そして彼らを取り巻くすべての人々の輝かしい未来を祝福するように、いつまでもどこまでも、遠く響き渡っていた。
【物語・完結】
真のエピローグ(最終話):誓いの鐘、渡されたバトンをお読みいただきありがとうございます。
本話で、私の処女作である『幼馴染の境界線 ―僕の祈りと、君の憧れ―』の物語は完結となります。120話以上に渡り、お付き合いいただきました読者様には感謝しかございません。皆様からの温かい応援があったからこそ、ここまで書き切ることができました。
今回の話で博康たちから浩紀へと新たな「幸せのバトン」が渡されての終了となります。
今後は外伝にて、不定期で様々な話を上げていこうかと思いますが(内容は未定)、まずはこれにて一旦終了とさせていただきます。
ここまでお付き合いいただきました読者様へ最後に、ブックマーク及び【評価☆☆☆☆☆】をしていただけますようよろしくお願いします。
お願い:今後は外伝(もしくは、おまけ、アフターストーリー)として不定期での投稿となりますのでブックマークは外さないでいてもらえますと嬉しいです。今後もお付き合いいただけることを期待しております。また、「浩紀と杏奈のその後が見たい」「大人になった薫や沙織は最終的にどうなったの?」などご要望などがありましたら感想欄までよろしくお願いします。(活動報告にて今後の予定について書いてありますので、そちらもご覧いただけますようよろしくお願いします。)




