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【本編終了】『幼馴染の境界線 ―僕の祈りと、君の憧れ―』  作者: サッサン
間幕

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第一話:お花見の肴は「太田君と敦子ちゃん」(前編)

今回の間幕(全2話)では太田君と花山さんの出会いから付き合うまでのエピソードを書かせてもらっています。

季節は三月。徐々に暖かくなってきており、春の光を感じられる。

2年生の3学期の終業式を終えたいつもの面子が駅近くのフードコートに集まっていた。

今回は太田の彼女である花山敦子も来ており、春休みの遊ぶ計画を立てていた。


「なあ、どうせなら桜がきれいに咲いてるんだし、お花見とかどうだ?」


太田が一つの案を出す。


「それ話もやりたいかもです」


敦子も賛同する。


「そうだな。ならお花見をやるとしてどこでやるかだよな。どこはいい場所はあるかな?」


浩紀の問いに今後は杏奈が少し悩んでから答えた。


「やっぱりこの辺りだと一番有名なのは『大宮公園』じゃないかしら……」


「あそこは確かに有名よね。でも混むんじゃない?」


沙織が当然の疑問を口にした。

すると、これまで静かに聞いていた薫がいつもの調子で言い放った。


「それならサラリーマンや家族連れが少なくなりそうな平日の昼間にやればいいんじゃないですか?」


「確かにそれなら何とかなるかもね。確か屋台とかも出てるはずだし、楽しそうだね」


浩紀が薫の意見に感心して頷いていた。

これにより大宮公園でのお花見を行うことが決定したのであった。

今回も博康や香澄に声をかけることが同時に決められた。


ーーー


お花見当日は快晴でお花見日和であった。今回もフルメンバー8人全員が参加していた。

ちなみにお花見の料理は香澄さんが中心になって杏奈と薫も手伝って作ってきてくれていた。

それ以外のメンバーは博康の運転する車でスーパに行き、お菓子や飲み物を購入してきていた。

8人で大きな桜の木の下にビニールシートを敷いていき、端に石を置いて固定していった。

そして博康の音頭でお花見が開始されたのであった。

浩紀の横にぴったりとくっつくように座った杏奈が、浩紀の紙皿に厚焼き玉子と唐揚げを取って渡していた。そしておもむろに厚焼き玉子を箸でつかむと浩紀の口へと運んでいった。


「はい、ヒロ。アーんして。この卵焼きは私が卵焼きが好きなヒロのことを考えながら作ったんだよ」


浩紀は少し顔を赤くしながらも、でも一切拒否することなく素直に口を開けて杏奈のかいがいしいお世話を受け入れていた。


「ちょっと二人ともいくらなんでも見せつけすぎなんじゃないかしら?」


沙織がクレームを言うが杏奈は一切気にしていない。


「沙織はかわいいんだから、いい加減ヒロ以外の男の子と付き合えばいいのに」


杏奈がそう伝えると沙織が答えた。


「浩紀以上にいい男がいればそうするけど、実際にはいないんだから仕方ないじゃない。っていうか私にも浩紀貸してよ」


「そんなの絶対にダメに決まってるでしょ!」


いつものやり取りをしている杏奈と沙織の漁夫の利をねらうかのように、音もなく浩紀の横にやって来ていた薫が皿に残っていた唐揚げを箸で摘まむと浩紀に差し出した。


「これは私が浩紀お兄ちゃんのことを考えながら揚げたんですよ。食べてくれますよね、お兄ちゃん……」


薫のお兄ちゃん攻撃に弱い浩紀は「仕方ないなぁ」といった感じでそれを受け入れていた。

もちろん浩紀には一切杏奈を裏切るような気持ちはなく、純粋に妹を可愛がる兄としての感覚であった。

それを見ていた太田が楽しそうに敦子と話していた。


「あいつらはいつまでたっても変わらないよな。楽しそうだからいいんだけどな」


「なら私も太田君に食べさせてあげるね!」

そう言って敦子が唐揚げを太田の口へ運んでいく。

人前でそういったことをしてこなかった太田は顔を赤くしながらとまどっていた。


「太田君、食べてあげないとかわいそうだよ」


沙織の指摘を受けて太田が顔を真っ赤にしながら口を開けて敦子の差し出してくれた唐揚げを口に受け入れたのであった。

敦子は嬉しそうに太田を見ていた。


「そういえば二人って出会いはどんな感じだったの?付き合ったきっかけは一度聞いたけど二人の出会いとかってあんまり聞いたことないよね。よかったら教えてよ」


沙織のその言葉でみんなの視線が太田と敦子のに集まっていた。

頭を掻きながら恥ずかしそうに太田が口を開いた。


「別に話すのは構わないけど、そんな面白い話なんかじゃないぞ」


そういう太田の横で敦子は太田の服の裾を握り、太田と一緒に出会った頃に思いを馳せるのであった。


「俺たちが出合ったのは小5の時だったな。敦子の家族が俺のうちの隣に引っ越してきたときからだよ」


こうして太田と敦子の出会いから始まる二人の物語が語られるのであった。

間幕第1話:お花見の肴は「太田君と敦子ちゃん」(前編)をお読みいただきありがとうございます。


今回は本編終了後のおまけとして太田君と花山さんの過去を書いてみることにしました。

設定自体は第1章時点で決まっていたので、その設定を文章にするだけだったんですけどね。

ちなみに過去エピソードが書かれるのは第2話になります。少しだけ浩紀も絡んできますので明日の投稿もぜひお読みください。


物語終了まで残すところあと数話を残すのみとなりました。皆様からの応援(ブックマーク&評価☆)を心よりお待ちしております。


明日も投稿する予定ですが時間は未定となります。ブックマークにて更新通知を受け取れるように設定していただけますよう、よろしくお願いします。

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