↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
目覚めたら異世界で人魚だった  作者: 御餅屋ハコ
目覚めたら異世界で人魚だった 第六章
PR
94/217

第六章 11 また西の森

11 また西の森


 三月十六日。今日も私は西の森へ向かった。

 弁当には、ジュース20テニエルと砂糖ギーム揚げ(ドーナツ)50テニエル、それから『いかメーコ』というものが50テニエルだったので買ってみた。いかの胴体にメーコをいくつも詰めた、いかめしのような料理だった。

 一晩休んだので体力も気力も回復している。ピクシーが何匹出てきても負けないぞという心構えで、私は森の奥に進んだ。

 やがて私の気持ちに応えるように、ピクシーが現れた。しかも二匹だ。

「二匹まとめてだって、頑張れば倒せるはず!」

 私はナイフを抜き、戦闘態勢に入った。

 ピクシーが風の魔法を使ってくる。私は木の幹を背にしてそれを耐える。火の玉の魔法で反撃するため、両手を向き合わせて集中する。

 だが今、ピクシーは二匹いるので、片方が魔法を使い終わってももう片方が次の魔法を使ってくる。私は風の圧力を受け続け、精神集中が途切れそうになる。

 それでも、なんとか手の中にできた熱を消さないように耐えた。だが、この状況では火の玉をうまくピクシーに当てられるかどうか。それに、一匹にうまく当たったとしても、もう一匹は無傷だ。

 ……だったら、こうだ!

「炎よ!」

 私は手の中の熱を、火の粉のように振らせた。これならどちらのピクシーにも当たる。

 火の粉を受けた二匹のピクシーは私を睨み、それぞれが風の魔法で火の粉を吹き飛ばす。

 ピクシーがその行動を取ることを予測していた私は、木の裏側に隠れて火の粉をやり過ごす。

 火の粉が消えたのを確認し、私は木の表に戻る。そして同じ戦法を続けた。

 木を背にして、ピクシーの風に耐えながら精神集中する。火の粉の魔法で二匹同時にダメージを与え、風で火の粉が吹き飛ばされる前に木を盾にして身を守る。

 それを繰り返すと、火の粉のダメージが蓄積し、ピクシー二匹の動きが鈍ってきた。

 今だ。私はナイフを構え、ピクシーに向かっていった。まず手前のピクシーに狙いを定め、切りつける。

 ズバッ!

「ギャッ!」

 ナイフは命中し、ピクシーの体に大きな傷が付く。血は出ない。

「風よ!」

 もう一匹のピクシーが風の魔法を使い、私は近くの木にぶつかる。

 だがピクシー二匹は弱ってきている。すぐに次の魔法を使ってはこない。その隙に私は体勢を立て直し、もう一度切りつけに行く。

 ズバッ!

「ギャアア……」

 ピクシーを一匹倒した。ピクシーは光になって私の蓄光石に吸い込まれていく。

「風よ!」

 残ったピクシーが攻撃してくるが、あとは弱ったこいつを倒すだけだ。私はすぐに体を起こし、反撃に移る。力を振り絞り、何度もナイフを振り下ろす。

「ギャアアア……」

 ついに、二匹目のピクシーも倒すことができた。

「や、やったあ……」

 蓄光石に光が吸い込まれるのを見ながら、私は脱力した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。