第77話 1600年6月24日
朝、俺は首里城の客間で目を覚ました。
王府の水田造成を始めて今日で5日目になる。毎日やることが山積みだが、今日はその前に済ませておきたいことがあった。
塩屋村から来てもらっていた猟師のシルー、カナグシ、マチューと、漁師のウミトゥ、サブロウ、タルーの6人を村へ帰すことになっている。
昨日までに2棟目の倉庫はほぼ完成しており、あとは細かな仕上げを残すだけだった。王府の大工たちも建て方を覚えたので、もう6人が付きっきりで指導する必要はない。
本当ならハイラックスで塩屋まで送ってやりたいところだが、今は水田造成に加えて先生や研究者の教育まで抱えている。往復している時間が惜しい。
そこで昨日、尚寧王に船の手配をお願いしておいた。
船は今日の午前中に那覇の港を出る予定だ。
ただ、6人を手ぶらで帰すわけにはいかない。今回は倉庫建設を手伝ってもらった礼もあるし、塩屋村のみんなにも土産を持たせたい。
俺は朝食を済ませると、ブラックホールを開き、現代の江洲倉庫へ戻った。
事務所の時計を見ると、2026年6月15日、午後4時18分だった。
今日は塩屋村へ帰る6人への報酬と、村のみんなへの土産を買ってこなければならない。
俺は車を出し、いつもの店へ向かった。
買うものは決まっている。泡盛割り1.8リットルを70パック、レモンティー2リットルを60本、それから個包装のチョコレートを100袋だ。
泡盛割りのうち30パックは6人への報酬で、1人5パックずつ渡す。
残りの40パックは、塩屋村の祭り用だ。2か月分として持たせておけば、しばらくは困らないだろう。
レモンティーとチョコレートも村のみんなへの土産だ。
大量の品物を買い込み、倉庫へ戻った俺はレシートを取り出した。
泡盛割り1.8リットル、1,142円が70パックで79,940円。
レモンティー2リットル、198円が60本で11,880円。
個包装チョコレート30個入り、598円が100袋で59,800円。
合計151,620円。
前回の銀行残高は79,275,344円だったので、今回の買い物を差し引くと79,123,724円になる。
レシートを財布にしまい、事務所の時計を見ると午後4時58分になっていた。
買い物に出てから40分ほど経っていたようだ。
俺はブラックホールを開き、買ってきた品物を首里城へ運び込んだ。
俺は6人を呼び、積み上げた土産を見せた。
「みんな、今までありがとう。これは今回の礼だ。泡盛割りを1人5パックずつ持って帰ってくれ」
シルーが目を丸くした。
「ユウマ、こんなにもらってよいのか」
「もちろんだ。お前たちがいなかったら、倉庫をこんなに早く建てられなかったからな」
カナグシとマチューも嬉しそうに顔を見合わせている。
漁師のウミトゥ、サブロウ、タルーも、積まれた泡盛割りを見て笑顔になった。
「それから、こっちの40パックは村の祭り用だ。2か月分あるから、みんなで楽しんでくれ」
俺はレモンティー60本と、チョコレート100袋を指さした。
「これも村への土産だ。子どもたちにも分けてやってくれ」
「マカトが喜ぶぞ」
シルーが笑った。
「そうだな。あいつ、また俺のところへ飛んでくるかもしれないな」
みんなが笑った。
今回、6人には本当によく働いてもらった。
塩屋村で家を建て始めた頃は、誰もこんな大きな倉庫を造ることになるとは思っていなかっただろう。
それが今では、王府の大工たちに建築を教えるまでになった。
「帰ったら、ウシマル長老とタルガニにもよろしく伝えてくれ。それから、かなさんやナビーにもな」
「分かった。みんなに伝えておく」
俺はもう一つ、頼み事を思い出した。
「そうだ。那覇の港にサンラーがいるはずだから、伝言を頼めるか」
「何を伝えればよい」
「陳さんが来たら、俺は首里城にいるから呼びに来てくれ、と伝えておいてくれ」
「分かった。必ず伝える」
6人の荷物は王府の人夫たちにも手伝ってもらい、船まで運んでもらうことにした。
泡盛割りだけでも70パックある。レモンティー60本も合わせれば、かなりの重さだ。
尚寧王が手配してくれた船なら、これくらいの荷物は問題なく積めるだろう。
出発の時間が近づき、俺は6人と一人ずつ握手を交わした。
「シルー、塩屋に帰ったら少しは休めよ」
「ユウマこそ、働きすぎるなよ」
「分かってるよ」
そう答えたものの、今の俺に休んでいる暇はない。
カナグシ、マチュー、ウミトゥ、サブロウ、タルーとも握手を交わした。
「また塩屋に帰るからな」
「みんな待っているぞ」
6人が荷物とともに出発するのを見送りながら、俺は少し寂しい気持ちになった。
塩屋村では毎日のように顔を合わせていた連中だ。
首里に来てからも一緒に働いていたので、明日から姿が見えなくなると思うと、やはり寂しい。
それでも、村には村の仕事がある。
俺は6人の姿が見えなくなるまで見送ってから、水田の造成現場へ向かった。
水田の横では、2棟目の倉庫の仕上げが進んでいた。
王府の大工ジルーが俺に気づき、駆け寄ってきた。
「ユウマ殿、倉庫は完成いたしました」
「おお、早かったな。中を見せてもらおう」
倉庫の中に入ると、広い空間ができあがっていた。
幅10メートル、長さ20メートル。
これだけあれば、教室として使うにも十分だ。
「よし。今日からここを教室にしよう。みんなに手伝ってもらって、机と椅子を運び込むぞ」
俺は近くにいた人夫たちにも声をかけた。
1棟目の倉庫に置いていた机と椅子を、みんなで2棟目へ運ぶ。
現代から持ち込んだ折りたたみ机35台と椅子104脚を並べると、立派な教室になった。
先生12名、研究者46名の58名が学ぶだけなら、かなり余裕がある。
今後はこの58名に職人46名を教えてもらう予定なので、最初からその人数を考えて用意しておいた。
最後に黒板を運び込む。
幅3メートル60センチ、高さ1メートル20センチの大きな黒板だ。
「ジルー、この黒板を壁にしっかり固定してくれ。倒れたら危ないからな」
「承知いたしました」
ジルーは大工たちに指示し、黒板を壁に固定した。
俺は軽く揺すってみたが、びくともしない。
「よし、これで完成だ」
黒板の前に立って教室を見渡す。
数日前までただの建築現場だった場所に、机と椅子が整然と並んだ教室ができている。
なかなか壮観だ。
「ジルー、次の3棟目はお前たちだけで建ててもらうぞ」
「はい。シルー殿たちに教わったことを生かして、必ず完成させてみせます」
「期待してるぞ」
俺はジルーの肩を軽く叩き、教室を後にした。
次は水田だ。
造成を始めて5日目。
最初の100メートル四方の水田は、ようやく形になってきていた。
パワーショベルで高い場所を削り、低い場所へ土を運ぶ作業はほぼ終わっている。
大型トラクターで地面を均し、周囲には畦も造られていた。
俺は測量器を据え、何か所か高さを確認した。
「よし。大きな高低差はなくなっているな」
ただ、見た目が平らでも、水を入れてみなければ分からない。
俺は人夫たちに声をかけた。
「今日はこの水田に水を入れてみるぞ。低い場所に水が集まるから、そこを見て最後の調整をする」
人夫たちがうなずいた。
仮に設けた水路から水を引き込むと、少しずつ田の中へ水が広がっていった。
やはり、場所によって水の深さが違う。
俺は水の浅い場所と深い場所を確認し、土を移すよう指示した。
「ここは少し高い。向こうの低い場所へ土を運んでくれ」
人夫たちは鍬やスコップを使い、手際よく土を動かしていく。
これで1面目は、ほぼ完成だ。
2面目では大まかな整地が終わり、3面目では切り株や大石の撤去が進んでいた。
4面目では草刈りと伐採が続いている。
この調子なら、45日間で20面の完成も十分に狙えそうだ。
俺は造成中の水田を見渡しながら、次の作業を考えた。
「そろそろ育苗も始めないとな」
水田が完成してから種籾を播いたのでは、田植えが遅くなってしまう。
そこで、完成した水田から順番に田植えできるよう、苗も何回かに分けて育てることにした。
第一陣に使うのは、塩屋村で以前使用したコシヒカリの残りの種籾だ。
王府直轄水田20面のうち、16面は多収米、残りの4面はコシヒカリを植える予定になっている。
コシヒカリは収穫量こそ多収米に及ばないが、味がまるで違う。
俺はこの米を、王府にとって特別なものにしたいと考えていた。
まずは苗代を造る場所を決める。
水が使いやすく、造成作業の邪魔にならない場所を選び、人夫たちに整地を頼んだ。
その後、塩屋村でやった時と同じように、種籾の塩水選を始める。
水に塩を溶かし、浮いてくる軽い籾を取り除く。
沈んだ充実した籾だけを選び、よく洗ってから水に浸しておく。
数日後、芽が出る準備が整ったら苗代に播く予定だ。
作業を確認していると、尚寧王が三司官を伴って現場に姿を見せた。
「ユウマ殿、今日は何をしておるのだ」
「王様、田植えに使う苗の準備を始めたところです」
俺は水に浸した種籾を見せた。
「これは塩屋村でも使ったコシヒカリという米です。王府の水田では4面に植える予定です」
「ほう。その米は、ほかの米とは違うのか」
「はい。王様、この米は特別です。ほかの米とは天と地ほど味が違います」
尚寧王が興味深そうに種籾を見つめた。
「それほど美味いのか」
「収穫したら、ぜひ召し上がってください。違いがすぐに分かると思います」
俺は少し考えてから続けた。
「それから王様、コシヒカリという名前では分かりにくいので、これからは琉球米と呼ぶことにしましょう」
「琉球米か。よい名ではないか」
尚寧王は満足そうにうなずいた。
「ただし、王様。この琉球米は戦略物資として扱っていただきたいのです」
「戦略物資とな」
「はい。収穫した米は多収米とは分けて、王府の倉庫で厳重に管理してください。特に種籾は大切です。勝手に持ち出されないようにしていただきたいのです」
尚寧王は真剣な表情でうなずいた。
「分かった。王府で管理しよう」
「それから、外国の使者や商人に土産として渡す場合は、必ず精米してから渡してください」
「精米した米を渡せばよいのだな」
「はい。それだけは徹底してください」
尚寧王は三司官たちを振り返った。
「今の話、皆も覚えておくように」
三司官たちが一斉に頭を下げた。
尚寧王は水に浸された種籾を眺めながら、何か考えているようだった。
「ユウマ殿、一つ頼みがあるのだが」
「何でしょうか、王様」
「塩屋村でも、ここでも、その琉球米は大層美味いと申しておるな。だが、収穫まで待てぬ。どうにかならぬものか」
俺は思わず笑ってしまった。
「王様、まだ種籾を水に浸したばかりですよ」
「それは分かっておる。だが、そこまで美味いと聞かされては気になって仕方がない。籾種でもよいから、少し食べられぬか」
隣にいた浦添親方が慌てて口を開いた。
「王様、これは大切な種籾でございますぞ」
「分かっておる。しかし、食べてみたいではないか」
尚寧王は子どものような顔で俺を見ている。
まさか琉球国王から、米を食べさせてくれと懇願されるとは思わなかった。
「分かりました。今日の水田の仕事が終わったら、夕食に琉球米をご馳走しますよ」
「本当か!」
尚寧王の顔がぱっと明るくなった。
「はい。種籾を食べなくても、ちゃんと用意できますから」
「それは楽しみだ。今夜は首里城で待っておるぞ」
尚寧王は満足そうにうなずくと、三司官を連れて城へ戻っていった。
俺はその後も水田の造成作業を続けた。
1面目は水を入れて確認した高低差を修正し、畦から水が漏れていないかを調べた。
2面目では整地が進み、3面目では大きな切り株や石の撤去が続いている。
夕方になり、俺は作業を切り上げた。
今日は国王に夕食をご馳走する約束がある。
俺は首里城へ戻る前にブラックホールを開き、現代の江洲倉庫へ向かった。
事務所には、自分用に買っておいたコシヒカリの5キロ袋がある。
すでに使いかけだったが、今夜の4人分なら十分な量が残っていた。
俺は米袋を手に取り、ついでに棚からシーチキンの缶詰を4缶とマヨネーズを取り出した。
「さて、王様がどんな反応をするか楽しみだな」
必要なものを持って、再び首里城へ戻った。
城の炊事場へ行き、料理を担当している者に米を渡した。
「この米を炊いてもらえるか。今夜、王様たちに食べてもらうんだ」
「承知いたしました」
俺は米の研ぎ方と水加減を教え、炊き上がったら少し蒸らしてから持ってくるように頼んだ。
それからしばらくして、夕食の支度が整った。
尚寧王と浦添親方、名護親方、城間親方が席についている。
「ユウマ殿、待ちかねたぞ」
尚寧王は俺の顔を見るなり、嬉しそうに声をかけてきた。
「王様、もうすぐ運ばれてきますよ」
ちょうどその時、炊事場の者たちが大きなお櫃を運んできた。
蓋を開けると、真っ白なご飯から湯気が立ち上った。
炊きたてのコシヒカリ特有の甘い香りが広がる。
「ほう、よい香りだな」
尚寧王が身を乗り出した。
俺は茶碗にご飯をよそい、まず尚寧王の前へ置いた。
「王様、最初は何もつけずに、そのまま食べてみてください」
「うむ」
尚寧王は箸でご飯を一口運んだ。
ゆっくりと噛みしめる。
その途端、目を大きく見開いた。
「……何だ、これは」
もう一口食べる。
「甘い。米がこれほど甘いとは……」
尚寧王は箸を止めず、さらにご飯を口へ運んだ。
「一粒一粒がふっくらとしておる。それでいて、噛むと粘りがある。口の中に甘みが広がって、飲み込んだ後まで美味さが残るではないか」
俺は笑いながら尋ねた。
「以前召し上がった米と比べて、どうですか」
尚寧王は少し考えてから答えた。
「以前の米も、これまで食べてきた米とは比べものにならぬほど美味かった。しかし、これはさらに上だ」
そして、茶碗のご飯を見つめた。
「同じ米とは思えぬ。これなら何も添えずとも、いくらでも食べられる」
「だから言ったでしょう。ほかの米とは天と地ほど違うと」
「うむ。なるほど、戦略物資というだけのことはあるな」
尚寧王は大きくうなずいた。
その間、三司官はまだ誰も箸をつけていなかった。
浦添親方、名護親方、城間親方の3人が、尚寧王の茶碗をじっと見つめている。
まるで目の前にご馳走を置かれて、主人の「よし」を待っている犬のようだった。
俺は思わず笑いそうになった。
尚寧王もようやく3人の様子に気づいたらしい。
「おお、そうであった。そなたたちも食べてみよ」
「はっ!」
3人がほとんど同時に返事をした。
俺はそれぞれの茶碗にご飯をよそった。
最初に口をつけたのは城間親方だった。
「……おお!」
城間親方は驚いたようにご飯を見つめた。
「王様、これはまことに米でございますか」
「米に決まっておろう」
尚寧王が笑った。
「いや、しかし……この甘みは何でございましょう。噛めば噛むほど味が出てまいります。しかも米粒が柔らかいのに、口の中でべたつかぬ」
城間親方はもう一口食べた。
「これまで米は腹を満たすものと思っておりましたが、これは米そのものがご馳走でございますな」
浦添親方も感心したようにうなずいている。
「確かに。これほど美味い米は初めてでございます」
名護親方は何も言わず、ひたすら茶碗のご飯を食べていた。
よほど気に入ったのだろう。
あっという間に4人とも一杯目を平らげてしまった。
「ユウマ殿、おかわりをもらえるか」
尚寧王が茶碗を差し出した。
「もちろんです。ただ、二杯目は少し違う食べ方をしていただきます」
「ほう、まだ何かあるのか」
「ええ。禁断のご飯のお供というやつです」
俺は持ってきたシーチキンの缶詰を4缶取り出した。
缶を開けて中身を大きな器に移し、マヨネーズをたっぷり加える。
それを箸でよく混ぜ合わせた。
「何を作っておるのだ」
尚寧王が興味津々でのぞき込んでくる。
「シーチキンマヨネーズです。これがまた、ご飯によく合うんですよ」
「しーちきん……まよねーず?」
「名前は気にしないでください。食べれば分かります」
俺は尚寧王の茶碗に炊きたてのご飯をよそい、その上へシーチキンマヨネーズをどんと盛りつけた。
「さあ、王様。今度はこれと一緒に食べてみてください」
尚寧王は不思議そうに茶碗を見つめた。
そして、ご飯とシーチキンマヨネーズを一緒に口へ運んだ。
「……むっ!」
一瞬、動きが止まった。
次の瞬間、尚寧王は勢いよく二口目をかき込んだ。
「何だ、これは! 美味いぞ!」
さらに三口目。
「米の甘みに、この上に載っておるものの塩気が合わさって……何とも言えぬ美味さだ!」
尚寧王は夢中になって箸を動かしている。
「しかも、口の中でまろやかに広がる。この白いものは何なのだ」
「マヨネーズといって、卵や油などから作ったものです」
「卵と油で、このような味になるのか!」
尚寧王は驚きながら、またご飯を口へ運んだ。
「これはいかん。箸が止まらぬではないか」
俺は笑ってしまった。
「どうですか、王様」
「素晴らしい! この琉球米だけでも十分美味いというのに、これを載せるとまた別の美味さになる。毎日でも食べたいぞ!」
その言葉を聞いた三司官たちが、一斉にこちらを見た。
「ユウマ殿、我らにもそれを!」
浦添親方が茶碗を差し出す。
「早く、早くお願い申す!」
名護親方まで身を乗り出してきた。
城間親方に至っては、すでに空になった茶碗を両手で差し出している。
「ユウマ殿、ぜひ私にも! 王様のお顔を拝見しているだけで、もう我慢ができませぬ!」
「はいはい、順番ですよ」
俺は笑いながら3人の茶碗にご飯をよそい、シーチキンマヨネーズをたっぷりのせた。
城間親方が真っ先に口へ運んだ。
「……おおお!」
今度は先ほどより大きな声が出た。
「これは……これは何ということでございましょう!」
城間親方は目を閉じ、ゆっくりと噛みしめた。
「米の甘みを、この魚の旨みと白いもののまろやかさが包み込んでおります。しかも、塩気があるおかげで、次の一口が欲しくてたまらなくなる!」
もう一口食べる。
「王様、これは危険な食べ物でございますぞ!」
尚寧王が箸を止めた。
「何が危険なのだ」
「食べるのをやめられませぬ!」
その言葉に、部屋中が笑いに包まれた。
浦添親方も名護親方も、すでに夢中でご飯をかき込んでいる。
尚寧王は満足そうにうなずきながら、茶碗に残った最後の一口を食べた。
「ユウマ殿、琉球米の収穫がますます待ち遠しくなったぞ」
俺は4人の食べっぷりを見ながら、思わず笑みを浮かべた。
どうやら今夜のご馳走は、大成功だったようだ。




