第64話 2026年6月4日
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俺は昨日の芋掘りを終え、現代に戻って来た。ブラックホールがアップデートされ、これまで想像もしなかったことができるようになった。それに合わせて攻略本も更新され、今後の開発計画を大幅に変更することになった。
今日は、そのために必要な重機を買い付けようと思っている。資金は十分にある。これまではブラックホールの大きさに合わせ、小型の重機を少しずつ持ち込むつもりだったが、もうそんなことを考える必要はない。
思い切って20トンクラスのパワーショベル、10トンダンプカー、7トンクラスのフォークリフト、それにもう一台トラクターを購入することにした。さらに、燃料を保管するための5,000リットルの移動式タンクも四基購入する予定だ。
これは給油車から車両部分を取り除き、タンクだけを独立させたようなものだ。給油設備も付いていて、必要な場所へ移動させれば、そのまま重機に給油できる。これだけ揃えば、島の開発速度は一気に上がるだろう。
俺はコーヒーを飲みながらノートパソコンを開き、沖縄県内で大型重機を販売している会社を探し始めた。検索すると、建設機械の販売やレンタルを行っている会社がいくつも出てきた。
何社かホームページを確認し、中古建設機械の販売から大型車両の手配まで対応している会社を見つけた。俺は早速電話をかけた。
「もしもし、大型重機を購入したいんですが、担当の方はいらっしゃいますか?」
『はい、少々お待ちください』
しばらくすると男性が電話に出た。
『お電話代わりました。建設機械販売担当です。どのような重機をお探しでしょうか?』
「何台かまとめて購入したいんです。20トンクラスのパワーショベルが一台、10トンダンプカーが一台、7トンクラスのフォークリフトが一台、それから農業用トラクターが一台です」
『四台まとめてですか?』
「はい。それと、5,000リットルの移動式燃料タンクも四基探しています」
『すべて購入ということでよろしいでしょうか?』
「そうです。レンタルではなく購入です」
『新品をご希望でしょうか?』
「中古でも構いません。状態のいいものを早く揃えたいんです」
『承知しました。少々お待ちください。在庫を確認いたします』
しばらく保留音が流れた。
『お待たせしました。油圧ショベルとダンプは弊社に在庫がございます。フォークリフトとトラクターも県内の取引先に在庫があるようです。燃料タンクについても確認してみます』
「それは助かります。できれば全部まとめて購入したいんです」
『承知しました。ちなみに、どのような現場で使用される予定でしょうか?』
「私有地の造成と農地の開墾です。公道を走らせる予定はありません」
『なるほど。それでしたら、用途に合わせてご案内できますね』
「とにかく頑丈で、整備のしやすいものをお願いします」
『承知しました。ちなみに納期はいつ頃をご希望でしょうか?』
「できるだけ早くです。条件が合えば今日契約しても構いません」
『今日ですか?』
「はい。代金は一括で支払います」
『ありがとうございます。それでしたら、一度ご来店いただいて詳しくお話しできませんか?』
「今日でも大丈夫ですか?」
『はい。午後一時頃でしたら担当者も揃っています』
「それでは午後一時に伺います。大城と申します」
『大城様ですね。お待ちしております』
俺は電話を切り、ノートに午後一時と書き込んだ。
次は燃料タンクだ。5,000リットルを四基だから、合計20,000リットルになる。当初は給油車を購入することも考えたが、ブラックホールの新しい機能を使えば、その必要はなくなった。
俺が欲しいのは、給油車のタンク部分だけを独立させた移動式の給油タンクだ。タンクには車輪が付いており、フォークリフトなどで必要な場所へ動かせる。給油ポンプやホースも備わっているので、設置すればそのまま重機へ給油できる。
島のどこで工事をするにしても、現場の近くにブラックホールを開けばいい。そこからタンクを数メートル移動させるだけで済むのだ。わざわざ燃料を積んだ車を島中走らせる必要はない。
重機の整備については、定期的に現代へ戻して専門業者に任せればいい。ブラックホールを使えば、整備や修理のために長距離を運搬する必要もない。
俺は時計を確認した。午後一時の約束までは、まだ時間がある。必要な車両とタンクの仕様をもう一度確認し、商談に備えて出かける準備を始めた。
午後零時半、俺はハイラックスに乗り込み、午前中に電話をかけた建設機械販売会社へ向かった。会社に到着すると、敷地内には大小さまざまな重機が並んでいた。パワーショベルだけでも十台以上あり、奥には大型のホイールローダーやダンプカーも見える。
駐車場に車を停めて事務所へ入ると、受付の女性が声をかけてきた。
「いらっしゃいませ。本日はどのようなご用件でしょうか?」
「午後一時に約束している大城です。大型重機の購入について相談に来ました」
「大城様ですね。お待ちしておりました。こちらへどうぞ」
応接室に案内され、しばらく待っていると、四十代くらいの男性が名刺を持って入ってきた。
「大城様、本日はありがとうございます。営業部の宮城と申します」
「大城です。よろしくお願いします」
名刺を交換して席に着くと、宮城さんは数枚の資料をテーブルに広げた。
「午前中にお電話いただいた件ですが、早速在庫を調べてみました。ご希望の車両はすべて沖縄県内で確保できそうです」
「それはよかった。できれば早く使いたいんです」
「まず20トンクラスの油圧ショベルですが、こちらに一台ございます。コマツのPC200です。稼働時間は約3,200時間、整備記録も残っています。価格は税込み1,280万円です」
「3,200時間というのは、少ない方なんですか?」
「中古の建設機械としては比較的少ない方ですね。適切に整備されていれば、まだ十分に働ける機械です」
宮城さんが写真を見せてくれた。黄色い車体に大きなバケットが付いた、いかにも力のありそうな機械だった。
「これ、実物は見られますか?」
「はい。こちらの敷地内にございます。後ほどご案内します」
「それじゃ、次をお願いします」
「10トンダンプですが、こちらは日野のプロフィアが一台ございます。走行距離は約十八万キロ、価格は税込み680万円です」
「ダンプは10トン積めるんですよね?」
「最大積載量は約9.5トンです。一般的には10トンダンプと呼ばれるクラスですね」
「それで十分です。公道は走らせないので、見た目より機関の状態を優先してください」
「承知しました。こちらも現車を確認していただけます」
宮城さんは次の資料を取り出した。
「7トンクラスのフォークリフトですが、こちらはトヨタ製のディーゼル車が県内に一台ございます。価格は税込み520万円です」
「砂利道でも使えますか?」
「締め固められた砂利道でしたら使用できます。ただし、ぬかるみや軟弱地盤には向いていません。7トン積載の機械は自重もかなりありますから、地面の状態には注意が必要です」
「分かりました。基本的には整地した場所で使うつもりです」
「それでしたら問題ないと思います」
続いてトラクターの話になった。
「農業用トラクターについては、クボタの100馬力クラスで状態のいい中古車が見つかりました。ロータリー付きで税込み750万円です。こちらも県内に在庫がございます」
「前に買ったトラクターより大きいな」
俺が写真を見ながら呟くと、宮城さんが頷いた。
「100馬力あれば、かなり広い農地でも対応できます。開墾後の耕うん作業には十分な能力があります」
「これも購入候補に入れてください」
「ありがとうございます。ここまで四台の合計が3,230万円になります」
俺は電卓を取り出して確認した。確かに3,230万円だ。
「それで、燃料タンクの方はどうなりました?」
「そちらについても確認できました。大城様がお探しなのは、給油車のようにポンプやホースを備えながら、トラックの車体を持たない独立型のタンクということですね?」
「そうです。容量は5,000リットル。車輪が付いていて、必要な場所に移動できるものを四基欲しいんです」
「ちょうど県内の取引先に、ご希望に近い移動式給油設備が四基ございます。すべて同じ仕様です」
「四基ともあるんですか?」
「はい。もともと大型工事向けに用意されていたものですが、現在は未使用のまま保管されています」
宮城さんは写真を見せてくれた。
大型のタンクが頑丈な車輪付きの台車に載っており、側面には給油ポンプと流量計が取り付けられている。
「これですよ。こういうものを探していたんです」
「容量は一基5,000リットルです。電動ポンプ、流量計、給油ホースが付属しています。ただし、満タン時にはかなりの重量になりますので、移動方法についてはメーカーの指定を守っていただく必要があります」
「分かりました。それで価格はいくらですか?」
「一基税込み400万円です。四基で1,600万円になります」
「なるほど。全部合わせると4,830万円ですね」
「はい。そのとおりです」
俺は少し考えた。現在の資金は約1億4,000万円ある。4,830万円なら十分に購入できる金額だった。
「分かりました。タンクも四基購入します」
「ありがとうございます。では、すべてお買い上げということでよろしいでしょうか?」
「はい。ただし、重機は現物を確認してから正式に契約させてください」
「もちろんです。それでは早速ご案内いたします」
俺たちは応接室を出て、敷地内へ向かった。
最初に案内されたのは、コマツのPC200だった。近くで見ると、想像していた以上に大きい。以前購入した小型の重機とは、まるで別物だった。
「大きいですねえ」
「20トンクラスですからね。こちらが運転席になります」
宮城さんがドアを開けてくれた。
俺はステップを上がり、運転席に座ってみた。前方には大きなブームとバケットが見え、座席の左右には操作レバーが並んでいる。
「エンジンをかけてもいいですか?」
「もちろんです。私が始動しますので、少々お待ちください」
宮城さんがエンジンを始動すると、低い音とともに車体が振動した。
「おお、すごいな」
俺は思わず声を上げた。
「実際に動かしてみますか? 弊社の試運転担当が操作しますので、動作をご確認いただけます」
「ぜひお願いします」
運転席を降りると、試運転担当の男性が乗り込んだ。
エンジン音が少し大きくなり、巨大なブームがゆっくりと持ち上がった。続いてアームが伸び、バケットが地面に向かって下がっていく。
バケットが砂利の山に食い込むと、大量の砂利を一度にすくい上げた。
「これはすごいな……」
俺はその様子を見ながら、1600年の島での作業を想像した。
これまで人の手で何日もかけて掘り起こしていた切り株も、この機械なら短時間で片付けられるだろう。山を削り、道を造り、水路を掘る。これから島全体を開発していくには、こういう機械が必要なのだ。
試運転が終わると、宮城さんが声をかけてきた。
「いかがでしょうか?」
「気に入りました。これにします」
「ありがとうございます」
「次はダンプを見せてもらえますか?」
「はい。こちらです」
俺は宮城さんの後について、敷地の奥へ向かった。
そこには、大きな荷台を備えた10トンダンプが停まっていた。PC200も大きかったが、こちらもなかなかの迫力だ。
俺は車体を一周しながら、タイヤや荷台の状態を確認した。
「荷台を上げてもらうことはできますか?」
「もちろんです」
宮城さんが担当者に声をかけると、ダンプのエンジンが始動した。しばらくして荷台がゆっくりと持ち上がり、かなりの角度まで傾いた。
「なるほど。これなら土砂を下ろすのも簡単ですね」
「はい。油圧装置も点検済みです」
荷台が元に戻るのを確認し、俺は頷いた。
「これも購入します」
「ありがとうございます。では、次はフォークリフトとトラクターですね。どちらも県内の取引先にございますので、これから現物をご確認いただけます」
「お願いします。できれば今日中に全部決めたいんです」
「承知しました。それでは先方に連絡しておきます」
宮城さんが電話をかけている間、俺はもう一度、目の前に並ぶ大型重機を眺めた。
これだけの機械が1600年の島で動き始めたら、どれほど景色が変わるだろう。考えるだけで楽しみになってきた。
しばらくして宮城さんが戻ってきた。
「大城様、お待たせしました。フォークリフトとトラクターは、どちらも本日ご確認いただけます。燃料タンクについても、現物を見られるよう手配できました」
「それは助かります」
「ただ、三か所を回ることになりますので、少々お時間をいただきます」
「構いません。今日はそのために来たんですから」
「ありがとうございます。それでは、順番にご案内いたします」
宮城さんの車に乗り込み、最初に向かったのはフォークリフトを保管している会社だった。車で二十分ほど走ると、大型車両や建設機械が並ぶ広い敷地に到着した。
事務所から出てきた男性に宮城さんが声をかけ、俺を紹介してくれた。
「こちらが購入を検討されている大城様です。今日はよろしくお願いします」
「大城です。よろしくお願いします」
案内された先には、オレンジ色の大きなフォークリフトが停まっていた。これまでホームセンターなどで見かけたものとは、明らかに大きさが違う。
「これが7トンクラスですか?」
「はい。トヨタ製のディーゼルフォークリフトです。最大荷重は7トン、稼働時間は約2,800時間になります」
俺は車体を一周しながら、タイヤやフォークの状態を確認した。
「思っていたより大きいですね。これなら5,000リットルの燃料タンクも動かせそうだ」
「重量だけで判断はできませんが、荷重中心や持ち上げ方が適切なら対応できる可能性はあります。実際のタンクの仕様を確認してからになりますね」
「分かりました。エンジンをかけてもらえますか?」
担当者が運転席に乗り込み、エンジンを始動した。低いディーゼル音が響き、二本のフォークがゆっくりと上昇していく。
続いて、敷地内に置かれていた大きなコンクリート製の試験用荷物を持ち上げ、数メートル移動させてから元の場所へ下ろした。
「なるほど。動きも滑らかですね」
「はい。油圧系統も点検済みです」
「これも購入します」
宮城さんが嬉しそうに頷いた。
「ありがとうございます。これで三台目ですね」
「次はトラクターを見に行きましょう」
俺たちは再び車に乗り込み、農業機械を扱う販売店へ向かった。
到着すると、敷地内には大小さまざまなトラクターが並んでいた。その中でもひときわ大きな車体が目に入った。
「こちらがクボタの100馬力クラスになります」
宮城さんが紹介すると、販売店の担当者が車両の説明を始めた。
「こちらは中古ですが、稼働時間は約1,500時間です。ロータリーも付属しておりまして、整備は完了しております」
俺は運転席に乗り込んでみた。
以前購入したトラクターよりも運転席が高く、車体もかなり大きい。後方には幅の広いロータリーが取り付けられていた。
「これなら相当な面積を耕せそうですね」
「はい。ただ、100馬力になりますと、畑の広さや土の状態によっては小回りが利かないこともあります。広い農地で使うには適した機械です」
「広い場所で使う予定なので大丈夫です」
エンジンを始動してもらい、ロータリーの動作も確認した。特に問題はなさそうだった。
「これも購入します」
「ありがとうございます。では、重機四台はすべて決まりですね」
「はい。あとは燃料タンクです」
宮城さんは時計を確認した。
「まだ時間がありますので、このまま見に行きましょう」
次に向かったのは、燃料設備を扱う会社だった。
敷地内に入ると、奥の方に大きなタンクが四基並んでいるのが見えた。どれも同じ形で、頑丈な台車の上に載っている。
「大城様、こちらになります」
俺は車を降りると、早速タンクに近づいた。
「おお、これですよ。まさに探していたものです」
タンクは横長の円筒形で、下部には大型の車輪が付いていた。側面には給油ポンプと流量計が取り付けられ、ホースもきれいに巻かれている。
担当者が説明してくれた。
「容量は一基5,000リットルです。四基とも同じ仕様で、未使用品になります。給油ポンプとホースも付属しています」
「これ、車輪が付いているので、そのまま引っ張って動かせるんですよね?」
「はい。ただし、移動時の条件は決まっています。満タンの状態では重量が大きくなりますので、地面の状態や牽引方法に注意が必要です」
「分かりました。長い距離を動かす予定はありません。せいぜい数メートルです」
「それでしたら、使用場所の条件を確認していただければと思います」
俺はタンクの周囲を歩きながら、車輪や連結部分を確認した。
給油車を購入することも考えたが、これなら必要な場所に置いておくだけでいい。ブラックホールを使えば、島のどこへでも持ち込めるのだから、車両部分は必要ない。
「四基とも購入します」
「ありがとうございます」
「ちなみに、軽油は入っていないんですよね?」
「はい。現在は空の状態です」
「それなら、納品後にこちらで軽油を入れることにします」
「承知しました」
俺は宮城さんに向き直った。
「これで全部決まりですね」
「はい。油圧ショベル、10トンダンプ、フォークリフト、トラクター、それに移動式燃料タンク四基です」
「では、契約をお願いします」
宮城さんは笑顔で頷いた。
「ありがとうございます。それでは弊社に戻って書類を準備いたします」
俺たちは最初の販売会社へ戻った。
応接室に案内されると、宮城さんが契約書と見積書を持ってきた。
「大城様、お待たせしました。こちらが今回の購入明細になります」
俺は書類に目を通した。
20トンクラスのパワーショベルが1,280万円。10トンダンプが680万円。7トンクラスのフォークリフトが520万円。100馬力のトラクターが750万円。そして5,000リットルの移動式燃料タンクが一基400万円で、四基合計1,600万円。
総額4,830万円だった。
「間違いありません。これでお願いします」
「ありがとうございます。お支払いは銀行振込でよろしいでしょうか?」
「はい。一括で振り込みます」
「承知しました。それでは納品についてご相談させてください」
「できるだけ早くお願いしたいんですが、いつ頃になりますか?」
宮城さんは手元の資料を確認した。
「すべて県内にございますので、最短で明日から順次納品できます。ただ、油圧ショベルは大型トレーラーでの輸送が必要ですし、ほかの車両についても陸送の手配があります」
「一度に全部でなくても構いません。準備ができたものから運んでください」
「納品先はどちらになりますか?」
「うるま市江洲の倉庫です。大型車両も搬入できるので、全部そこへ運んでください」
「承知しました。では、明日の午前中にダンプとフォークリフト、午後にトラクターを納品します。油圧ショベルは明後日の午前中、燃料タンク四基は明後日の午後になります」
「それでお願いします」
「納品時には、各車両の操作説明もできますが、いかがいたしましょうか?」
「操作は大丈夫です。3月まで自衛隊の施設科にいましたから。重機の扱いには慣れています。それより、整備記録と取扱説明書を全部揃えておいてください」
「そうでしたか。それでしたら話が早いですね。書類は納品時にお渡しします」
「あと、定期点検や修理もお願いできますか?」
「はい。弊社と各販売店で対応いたします」
「分かりました。よろしくお願いします」
俺は契約書に署名し、振込先を確認した。
4,830万円。
つい数か月前まで、こんな金額の買い物をするとは夢にも思わなかった。しかし、今の俺には十分な資金がある。
しかも、これらの重機は単なる贅沢品ではない。島の開発を進めるためには、どれも必要なものばかりだ。
俺はスマホで銀行の残高を確認した。
約1億4,019万円。
今回の支払いを済ませても、約9,189万円が残る計算だ。
「それでは、振り込みを済ませておきます」
「ありがとうございます。入金が確認でき次第、正式に配送を手配いたします」
俺は宮城さんに礼を言い、会社を後にした。
ハイラックスに乗り込んで時計を見ると、すでに夕方になっていた。今日は一日がかりになってしまったが、予定していた重機と燃料タンクをすべて購入できた。
俺はエンジンをかけ、うるま市江洲の倉庫へ向かった。
倉庫に戻ると、中に設けてある部屋に入り、コーヒーを淹れて煙草に火をつけた。椅子に腰を下ろし、一服しながら今日購入した重機や燃料タンクのことを考えていた。
結局、すべての納品が終わる明後日までは、ここにいなければならない。まあ、せっかく現代に戻って来たのだから、この間に必要なものはまとめて注文してしまおう。
まずは南蛮人との交易に使うティアラだ。明日は午前と午後に重機の納品があるので、その合間に注文を済ませよう。どんなものを選ぶかは、明日ゆっくり考えればいい。
午後の納品が終わったら、陳さん用の商品も買い出しに行こう。いつもの商品に加え、次の交易で何を持っていくかも考えておかなければならない。
それから、燃料卸売業者との契約も忘れてはいけない。今回購入した移動式燃料タンクは5,000リットルが四基、合計20,000リットルにもなる。これだけの軽油を確保するには、ガソリンスタンドで少しずつ購入するわけにもいかない。
明日は重機の納品を確認しながら、ティアラの注文と燃料の手配を進める。午後の納品が終われば陳さん用の商品を買い出しに行き、明後日は残りの重機と燃料タンクを受け取る予定だ。
俺は煙草を灰皿に押し付け、もう一口コーヒーを飲んだ。明日も忙しい一日になりそうだ。
読んでいただきありがとうございます。
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