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Guilty 〜たとえ世界が私を有罪だと言っても私は私の神を崇め奉る〜  作者: 小兎


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15/17

第15話 落とし穴

その夜。


 お約束のように襲撃があった。


 もっとも、蓮斗様のお部屋は既に【結界サンクチュアリ】で保護済みである。


 音も。


 振動も。


 光も。


 全て遮断している。


 なので、窓が開かず外で右往左往している不審者が十人ほどいるだけだ。


 昼間潰したアレまでいる。潰し方が足りなかったか?


「ホント、お約束の行動ですよね〜」


 私は空中から声を掛けた。


「降りてこい!」


「卑怯だぞ!」


 何やら好き勝手叫んでいる。


 全く。


 夜中なのだから、お静かに願いたい。


「それで、何をしにいらしたんですか?」


 一応聞いてあげる。


 謝罪なら、考えてあげないこともない。


 すると、アレではない誰かが前へ出てきた。


「公爵家令息であるエドガー様へ不敬を働いた貴様を――」


 その先は聞かなかった。


 面倒になったので、影で作った棒を口へ差し込む。


 少し長かったらしい。


 後頭部から先端が出てしまった。


 まあ、いいか。


 私は影を操作しながら地面へ視線を向ける。


「うーん……。」


 あれをこうして。


 これをこうして。


「よし」


「【落としピットフォール】」


 十人の足元が一瞬で消えた。


 深さ1km。


 当然、全員落ちる。なんかぐしゃって音もした気がするが、穴を塞ぎ、土をぎゅっと圧縮したらこれで終わり。


 全く、夜中に押しかけてくるなんて、非常識な人たちである。



朝になった。


 蓮斗様のお世話をさせていただき、至福のひとときを堪能した後、今日も訓練所へお供する。


 すると蓮斗様が辺りを見回して首を傾げられた。


「なんか今日、人少なくない?」


「そうですか?」


 私は辺りを見回す。


「お休みなんですかね?」


 別段、いつも通りのような気もする。


「エドガーもいないし」


「エドガー様ですか?」


「どんな方ですか?」


 蓮斗様は少し驚いたようなお顔をされた。


「いつも俺の訓練に付き合ってくれてた人だよ。覚えてない?」


「さぁ?」


 私は基本的に蓮斗様しか見ていない。


 それ以外の人間など、あまり記憶に残らないのである。


「おはようございます、勇者様方」


 騎士団長が歩み寄ってきた。


「おはようございます、騎士団長」


「今日、人が少ないですか?」


 蓮斗様がお尋ねになる。


「えぇ、まぁ」


「急な諸般の都合で退団した者が何名かおりまして」


 そう答えた騎士団長は、ちらりと私の方を見た。


「?」


 どうしたのだろう。


「俺の訓練は今日は誰が見てくれますか?」


「本日からは、私が担当いたします」


 騎士団長はそう答えた。


 私は、今日も訓練へ励まれる蓮斗様のお姿を拝見しながら、思う。


 今日も凛々しく、尊い。


 朝から眼福である。

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