第3話 密室イベントなんて聞いてない。
最後まで読んでいただけたら嬉しい限りです。よろしくお願いいたします。
「はい。じゃあ今日の授業はここまで。挨拶。」
「起立。礼。」
「ありがとうございましたー。」
なんとか六時間目の授業を乗り切り、部室へ向かう。
ガラガラガラ
部室のドアを開けたその時。
「遅いよー。ほら、早く見ようよ。」
「お、お前。くるの早すぎだろ。」
すでに黒瀬澪央が部室にいた。靴下を脱ぎ、裸足でさっそくリラックスしている状態だ。
「えー?なにジロジロ見てんの??」
「もしかして裸足にドキドキしちゃったのかなぁ??このへんたーい」
「は、はぁぁ!違うし!!もういいから早く見るぞ!!!」
「......てか同じクラスだろ。なぜそんな来るのはやいんだよ。」
「へへーん。これが私の力なのだよ?」
「よし。ではさっそく見ていこうか。」
「無視すんなし。少しは私と話してくれてもいいのにー。かまえよー。」
「再生!!」
「は?」
_____そしてその後。
「いやーーー!!さいっっっこうだったな!!!特にあのルミナとシオンの石鹸で滑っちゃうシーンっ!!おおい!黒瀬!?見ただろ!?」
「見た見た!メインヒロインのルミナと普段は主人公を意識してライバル関係にあるシオン。この二人のサービスシーンなんて......」
このように黒瀬澪央もかなりのオタクである。
「黒瀬ありがとな。これをいつでも見れるなんてずるすぎる!」
「へへーん。でしょう!仕方ないから見たくなったらまた持ってきてあげるよー。」
俺はいい友達を持ったなぁ。ん?友達でいいのか?いやただの幼なじみだな!
「本当か!?よし!ありがとな黒瀬!」
「また、和泉一緒に見ようね?」
「ふぇ!?あ、ああ!」
急に言うもんだから、俺は変な声を出してしまった。
「オドオドしすぎ笑。楽しみなんだ?」
「べ、別にちがうわ!ほら、そろそろ帰るぞ。」
と、俺はドアを開けようとしたその時。
ガチャガチャ。ガチャガチャ。
「あれ、、?開かない。」
スマホを見て時間を確認すると、すでに時刻は下校時間を過ぎていた。
「く、黒瀬。どうしようか......?」
「へ、へへっ。ど、どうしようね和泉......」
俺たちは部室の中に閉じ込められてしまったのだ。
「誰かぁぁ!いませんかぁぁ!!」
黒瀬も俺に続いて叫ぶ。
「誰か。いませんかぁぁ。」
「黒瀬。やる気ないだろ。」
「いやまあ。ここで和泉となら朝まで過ごしてもいいかなって。」
また黒瀬はニヤニヤと悪い表情でそんなことを言う。
「まーた!からかって!!」
「へへ。もう通用しないかー笑」
その時。
ガチャ。
「うわっ!」
バタンッ。
「キャッ!」
外からドアが開けられた衝撃と同時に、俺は倒れ、黒瀬に覆い被さってしまった。
「ああぁ!ご、ごめん!!」
制服は乱れ、顔を真っ赤にした黒瀬の表情とその甘い匂いに俺は正気を保てなかった。
「和泉ぃ。それは......ダメだよぉぉ。」
黒瀬の「女帝」とはかけ離れた姿に視線は釘付けになる。
「和泉ぃぃ!」
「ねぇ!聞いてる!!?」
俺は、周りの音や声が聞こえなくなっていた。
「和泉ぃ!もういい!おりゃ!!」
カコーン!
「お、おうぅ!!」
黒瀬の華奢で白く細い足が俺の急所に直撃した。
「もう!バカぁぁ。」
黒瀬は顔を真っ赤にしたまま部室を飛び出した。
「痛すぎるだろぉぉ。少しは手加減を、、」
反対に、俺は顔を真っ青にしながら痛みに耐える。
「お、おい。君大丈夫か?」
どうやら部室の鍵を開けてくれたのは警備員のようだ。
「うう、はい。大丈夫です.....お騒がせしました。」
俺も部室から出て、学校を後にした。
「黒瀬に悪いことしたな。あとでちゃんと謝ろう。......それにしてもあいつ。」
制服から匂う黒瀬の甘い残り香と、記憶に残るあの表情に俺はどうにかなりそうだった。
「うぁぁぁぁ!!!!ルミナ!!俺はルミナ一筋なんだぁぁぁぁ!!!!!」




