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第41話:挙式
王都中に鐘の音が響く。
騎士達が玉座の扉を開いた。
王が座る玉座の上、ステンドグラスから光が差し込む。
長い赤絨毯。
立ち並ぶ貴族たち。
視線はベールの内側を見ようとしていた。
私は歩く。
一歩ずつ。
裾を踏まないように。
間違えないように。
祝福の声が聞こえる。
遠い。
まるで別の場所の音みたいだった。
王の前、王子が待っている。
微笑んでいた。
正しい笑みだった。
隣に並ぶ。
神官が何かを告げる。
私は頷く。
いつ頷いたのか、自分でも分からなかった。
手を取られる。
冷たい。
そこで初めて。
自分が震えていたことに気付いた。
左手の薬指に指輪がはめられる。
指輪が重たい。
王子は一瞬だけ、手を離さなかった。
震えに気付いた視線が手に落ちる。
だが、何も言わない。
なのに私の手の震えは止まっていた。
王子の手は温かかった。




