喫茶厨房本能寺編 第三章:組織拡大と営業狂騒曲 第8話「クレーマー特攻隊長と傾奇(かぶき)接客」
# 第一部:喫茶厨房本能寺編
## 第三章:組織拡大と営業狂騒曲
### 第8話「クレーマー特攻隊長と傾奇接客」
「――本能寺ホール統括責任者! 前田又左衛門利家! 参上ッ!!」
その腹の底から直接響き渡るような野太い声は、粉々に砕け散った強化ガラスの破片を重厚な革靴で踏みしだく鈍い音とともに、騒然としていた店内に雷鳴のごとく轟いた。
つい先ほどまで、喫茶『本能寺』のフロアは文字通りの地獄の様相を呈していた。
新任の営業本部長・柴田勝家の強引すぎる、いや、もはや拉致や脅迫に等しい物理的呼び込みによって、本来であれば二十席程度しかない小さな店内には、定員をはるかに超える数の客がすし詰めにされていた。
当然のことながら、個人店レベルの設備しかない厨房のキャパシティは一瞬にして崩壊した。一時間以上待たされた挙げ句に提供されたのは、黒焦げの炭――※かつてハバネロホットサンドであったもの――や、氷が完全に溶けきってしまいただの常温の泥水と化したアイスコーヒーなど、およそ飲食店が客に出していいレベルを底抜けに下回る惨状であった。
「責任者を呼べ!」
「警察を呼ぶぞ!」
「金返せ! 完全に詐欺だろこんなの!」
店内に渦巻く怒号。あまりにも正当すぎるクレームの嵐。
しかし。
厨房の奥から現れた一人の男から放たれる凄まじい威圧感の前に、その怒号は、水を打ったようにピタリと止んだ。
男の身なりは、およそ現代の飲食店スタッフとはかけ離れていた。
ベースこそ黒のスラックスと白いシャツというカフェらしい出で立ちだが、その上から羽織っているエプロンは、目にも鮮やかな真紅の生地に金糸でド派手な虎の刺繍が施された特注の「傾きエプロン」。
肩からは『接客至上主義』と達筆で書かれた巨大なタスキを掛け、その背中には長大な朱塗りの槍を背負っている。
しかも、その威圧的な槍の柄には、なぜか「営業中」と書かれた巨大なのぼり旗までがしっかりと括りつけられていた。
引き締まった屈強な体躯。
鋭く相手を射抜くような猛禽類の眼光。
そして全身から陽炎のように立ち昇る、圧倒的な「武」のオーラ。
それはまさに、戦場で敵将の首を狙って血煙の中を駆け抜ける猛将そのものであった。
「な、なんだその偉そうな態度は!」
先頭に立って顔を真っ赤にして怒鳴っていた中年男性の客が、思わず気圧されて一歩後退する。
その右手には、確固たる証拠品として真っ黒なハバネロホットサンドが握りしめられていた。硬化したパンが、カチカチと硬質な音を立てている。
「当店のホール責任者、前田利家である! 以後、お見知りおきを!」
「ほ、ホール責任者……!?」
カウンターの隅で、十ラウンドを戦い抜いてマットに沈んだボクサーのように真っ白に燃え尽きて倒れていたバイトリーダーの秀吉が、ピクッと反応した。
そして厨房の床で、胃薬の空き箱を強く握りしめてうずくまっていた店長・明智光秀は、血走った目で立ち上がった。
「聞いていませんよ……! いつの間にそんな部署と責任者が誕生したんですか! 第一、その恰好はなんだ! 保健所の監査が来たら一発で営業停止になる威圧感ですよ! ていうか、なぜ長大な朱塗りの槍に『営業中』の旗なんかを括りつけてるんですか!?」
「ハハハ! 良いではないか光秀!」
奥のVIP席から、優雅にエスプレッソのカップを傾けながら織田信長が大笑いした。
「営業部――勝家が山のように客を連れてくるのだ。ならば、それを捌くためのホール部が必要であろう!」
「だからって、こんな戦国時代みたいな……!」
「利家は我が織田グループが誇る最強の『クレーマー特攻隊長』よ!」
「特攻隊長ってなんですか!? 飲食店に一番いらない役職名ですよ!」
「案ずるな、明智殿!」
利家は光秀に向かってニカッと爽やかな、しかしどこか狂気を孕んだ笑みを向けると、再びクレーマー集団へと向き直った。
その瞬間。彼の纏う空気が一変した。
ギラギラと輝く猛禽類のような眼光が、怒れる客たちを一人ひとり射抜いていく。
「さて……我が店のおもてなしに、多大なるご不満とお見受けする。して、そこの貴公。一体何が不服でござるか?」
「な、なんだその偉そうな態度は! 不満に決まってるだろ!」
中年男性は気圧されまいと必死に声を張り上げ、手に持った炭塊を利家の目の前に突き出した。
「これを見ろ! 炭だぞ炭! 焼き加減どころの話じゃない、ただの黒焦げだ! おまけに一時間も待たされて、あのデカい店員(勝家)には『食うまで帰さん』と胸ぐらを掴まれた! こんなもん、人間の食い物じゃないだろうがッ!」
正論である。
百パーセント、客が正しい。
どこからどう見ても真っ黒な炭素の塊。パンの原型すら留めていないそれは、店側の完全なるオペレーション崩壊が生み出した、もはや産業廃棄物である。
光秀は「終わった」と絶望の目を閉じた。
これで警察に通報されたら、喫茶『本能寺』は今度こそ完全に終わりだ。明日の朝刊の三面記事か、夕方のニュースの特集コーナーで『恐怖の拷問喫茶、摘発』と報じられる未来しか見えない。
だが。
利家はふっと不敵な笑みを浮かべると、男の顔にグッと近づいた。
鼻先が触れ合いそうなほどの至近距離。
「ほう……『焦げ』とな?」
「ひっ!?」
「お客様……お言葉だが、これはただの『焦げ』ではない」
利家は、男の手にある炭塊をビシッと指差した。
「我が店の厨房で限界まで熱量を叩き込まれ、魂の炎で焼き上げられた名物――『漆黒の極み焼き』にございます!」
「は……? し、漆黒……!?」
「左様!」
利家の声が一段と大きくなり、店内の空気が震えた。
「この漆黒の炭素皮膜の中には、究極の旨味と情熱が閉じ込められている! それが理解できぬとは、お客様はまさか、ご自身の舌の修行が足りぬとおっしゃるかッ!?」
ドンッ!
利家が一歩踏み込んだ。
ただ一歩、無言で踏み出しただけである。
だが、その背後に背負った朱槍がギラリと店内の照明を反射し、括りつけられた『営業中』ののぼり旗がバサリと翻った。その凄まじい殺気に、クレーマーたちが「ひえっ!」と悲鳴を上げて一斉に身を縮めた。
「責任者はこの私だ! お客様のご意見は真摯に受け止める!」
利家は堂々と胸を張った。
「だが――我が店の料理を愚弄することは、厨房で命を削る従業員――秀吉の生き様を否定することと同義! 決して承知いたしかねるッ!!」
「いや、でも炭……どう見ても焦げ……」
「食ってみられよッ!!」
利家が目力を全開にし、店全体を震わせるような声量で命じた。
「……え?」
「食って、美味いと叫び召されよ!」
利家は素早く懐へ手を入れた。
「さすれば我が『傾き接客』の誠意をお見せしよう!」
そして。
白木の柄をした懐剣――※どう見てもただの事務用レターオープナー――を取り出し、逆手に構えた。
「もし食えぬというならば――この前田利家、お客様の目の前で腹を切ってお詫び申し上げるッ!!」
「なんでそうなるんだよぉぉぉッ!?」
光秀が喉が裂けんばかりの悲鳴のようなツッコミを入れた。
だが、現場の狂気は誰にも止められない。利家は本気でレターオープナーを自分の腹に突き立てようと切腹の構えを取った。
100%店側が悪いクレームを、100%店側の武力で黙らせる。
常軌を逸した圧倒的な狂気が、そこにあった。
「ちょっと待て! 待ってくれ! 分かった、食う! 食えばいいんだろ!?」
目の前で店員に切腹されそうになったクレーマーの男は、パニック状態で黒焦げのホットサンドを自らの口に押し込んだ。
ガリッ!
ゴリッ!
バキィッ!
およそ人間の食べ物を噛む音とは思えない、鉱物を砕くような鈍い音が店内に響き渡る。
男の目から、ポロポロと大粒の涙がこぼれ落ちた。
それは決して料理の美味しさに感動した涙ではない。純粋な恐怖と、口内の粘膜が炭の破片によって物理的に破壊される痛みに耐える涙であった。
「ご、ゴクン……!」
男は全身を震わせながら叫んだ。
「う、美味い! 美味いです!! 漆黒の極み焼き、最高ぉぉぉッ!!」
「そうであろうッ!!」
利家が豪快に笑い、男の肩を力強くバンッと叩いた。
ドスッ!
重い打撃音が響き、男の膝がガクガクと震えて崩れ落ちそうになる。
「理解していただけて嬉しいぞ! お客様は我が店の『味』が分かる真の漢だ!」
利家は満面の笑みを浮かべた。
「よし! 特別サービスだ! 追加で『本能寺特製・漆黒ドリップコーヒー』を熱々で全員分お持ちしよう!」
「えっ」
「もちろん、お代は頂戴する!」
「か、買いまーす!! 買わせていただきますぅぅっ!!」
「よし! 貴様ら、速やかに席につけッ!」
「「「は、はいぃぃぃッ!!」」」
十数人の怒れるクレーマーたちが、まるで新兵訓練所の兵士のように一糸乱れぬ動きで直立不動になり、震えながら倒れたパイプ椅子を起こして着席した。
そして出された激辛ハバネロサンドと、沸騰直前の熱々のコーヒーを、
「美味しいです! 泣くほど美味しいです!」
と咽び泣きながら、一切の文句を言わずに、平らげ、飲み干し始めたのである。
静まり返った店内。
先ほどまでのクレームの嵐は、完全に鎮圧された。
床に転がっていた秀吉が、ゆっくりと体を起こして呟いた。
「ね、ねじ伏せた……。あの絶対的に不利な理不尽(こっちが悪い)クレームを、さらに理不尽な圧倒的威圧感だけで完璧に処理しやがった……!」
「処理というか……ただの満足(物理)では……?」
光秀が蒼白な顔で呟くと、利家が爽やかな笑顔で振り返り、シャキッと胸を張った。
「明智殿! ご安心召されよ! これよりホール業務はすべてこの前田利家が仕切りまする! どんな客が来ようとも、我が『傾き接客』にて全て満足(物理)させてみせましょう!」
「だから接客業ですよここ!?」
「ガハハハハ! 見事だ利家!」
信長が満足そうに立ち上がり、ポンと手を打った。
「客の威圧には、それを上回る武の威圧で返す! これぞ織田家の接客よ! 蘭丸、利家をホール本部長に任命せよ! そして、利家の『傾き接客』にふさわしい舞台を用意してやれ!」
「はっ! 上様、直ちに手配いたします!」
その日の午後から。
喫茶『本能寺』のホールは、異様な空間へと変貌を遂げた。
入り口には、どこから持ってきたのか巨大な金屏風。
天井からは極彩色の提灯が吊るされ、床にはなぜか赤い毛氈が敷き詰められた。
そして店の入り口には、
『前田利家の傾き接客道場』
と書かれた重厚な木製の看板まで設置された。
「いらっしゃいませぇぇぇッ!! 何名様でござるかァァッ!?」
「ひぃっ! ふ、二人です……!」
「よし! 奥の席へ進めぇぇッ!!」
客たちは利家の眼力と声量に震え上がりながら、逃げるように指定された席へつく。
注文を取る際も、利家は一切の妥協を許さない。
「ブ、ブレンドコーヒーを……」
「声が小さいッ! 腹から声を出せぇぇッ!」
「ブ、ブレンドコーヒーをお願いしますッ!!」
「よろしいッ! 謹んでお受けいたす!」
「ありがとうございますッ!!」
クレーム件数は、驚異の「ゼロ」になった。
しかし、それは顧客満足度が上がったからではない。誰も怖くて、クレームを言えなくなっただけだった。
そして、この「恐怖のエンターテインメント」は、たちまちSNSで話題になった。
『#本能寺に行ってみた』
『店員に怒鳴られた。マジでちびりそうだった』
『前田利家の接客が怖すぎる。生きて帰れるか分からない』
『注文するときに声量を求められる喫茶店』
『残すと切腹させられそうになる。コーヒーは美味いが、二度と逆らいたくない』
「やばい店がある」
「度胸試しに最適」
「あのホールスタッフの威圧感が癖になる」
そんな物好きなインフルエンサーやチャレンジャーが、次々と店に押し寄せてきた。
――誰も望んでいなかった形で、宣伝だけは大成功した。なお、店側にはマーケティングという概念すら存在していなかった。
「ガハハハ! 見たか利家! 俺が無理やり客を連れ込んできたおかげで、店は大繁盛だ!」
「何をおっしゃる柴田殿! 貴殿が引きずり込んだ客を、私が『バズらせた』のだぞ! 私の傾き接客の賜物だ!」
「なんだと!? そもそもお前の接客は時間がかかりすぎるのだ! 全員に大声を出させている暇があったら、さっさと座らせて食わせろ!」
「接客の魂をないがしろにするとは何事か!」
営業部長の柴田勝家と、ホール本部長の前田利家。
二人の巨漢が、狭い店内で火花を散らす。
柴田は、客を連れてくることにかけては天才だった。
利家は、客を逃がさないことにかけては天才だった。
能力そのものは本物なのに、使い方が完全に狂っている。問題は――二人とも、その先を考えていなかったことだ。
二人が激突するたびに、棚の上のコーヒーカップがカタカタと震え、恐怖におののく客たちがさらに身を縮める。
そして厨房では、増え続ける異常なオーダー数に、秀吉が白目を剥きながらフライパンとトングを振り続けていた。
「アカン……。もうアカン……。手が、手が三本欲しい……!」
「秀吉殿! 怒りゲージが100%を超えそうです! 火力を落として!」
「落としたら提供が間に合わんのですわァァァッ!」
ボォォォン!!
厨房のオーブンから小さな爆発音が響いた。
また一つ、備品のフライパンが黒こげになって使い物にならなくなる。
「あぁ……売上は増えたのに……また経費が増えた……」
光秀は、新しく割れたグラスの破片をホウキで集めながら、ポロポロと涙を流した。
人が増えた。
売上も増えた。
部署も増えた。
――しかし、管理がまったく追いついていない。
客同士のトラブル。
設備破壊。
割れた食器の補充。
謎の装飾費。
そして増え続ける秀吉の残業代。
売上が上がれば上がるほど、それに比例して膨大な修繕費と人件費が積み上がっていく。
「……信長様。お願いです。このままでは店が物理的にも、金銭的にも破綻します……!」
光秀が涙ながらに訴えると、信長はフッと冷たい笑みを浮かべた。
「案ずるな光秀。数字の管理ならば、すでに専門の男を呼んである」
「専門の……男……?」
「うむ。我が織田グループの金庫番。一円の無駄も許さぬ、冷徹なる財務の鬼よ」
その言葉の直後。
カランコロン。
入り口のドアベルが静かに鳴った。
現れたのは、柴田や前田のような暑苦しい武将ではなかった。
パリッとした細身のオーダースーツ。
知的な光を放つ銀縁の眼鏡。
片手には分厚いバインダー。
そして、もう片方の手には――なぜか、湯気の立つ白飯がぎっしりと詰まった弁当箱。
「……信長社長。着任いたしました」
男は眼鏡を押し上げながら、店内を見回した。
入り口の金屏風。
割れたガラス。
増設された謎の装飾。
震えながらコーヒーをすする客。
怒鳴り合う柴田と前田。
そして、厨房から聞こえる秀吉の絶叫。
男は一度だけ、静かに息を吐いた。
「なるほど」
「どうだ? 長秀」
「……最悪です」
即答だった。
光秀の顔が引きつる。
「そ、そんなにですか……?」
丹羽長秀は答えず、客席の一つをじっと見つめた。
そこでは、震える客が名物のホットサンドをかじっている。
丹羽の眉間に、ピクッと深いシワが寄った。
「……パン、パン、パン……」
「え?」
「この店には、米が一粒もないのですか?」
「そこ!?」
光秀が思わず叫んだ。
丹羽は何事もなかったかのようにバインダーを開く。
「いえ、今は数字の話をしましょう」
「今のは絶対に数字より重要じゃなかったでしょう!?」
「売上高だけを見れば、過去最高です」
「ほ、本当ですか!?」
「はい」
光秀の顔が、一瞬だけ明るくなった。
しかし――。
「ですが、この支出ペースが続けば、三ヶ月以内に資金繰りが破綻します」
「……え?」
「人件費、修繕費、廃棄損、設備投資、販売促進費。すべて異常値です。食材費も酷い。朝倉ファームから小麦粉を大量に仕入れている……。なぜ、これほどまでに粉に頼るのです?」
「いや、うちパン屋の要素もあるので……」
「なぜ米を仕入れないのです?」
「話を戻してください!」
丹羽は光秀の悲痛なツッコミを完全に無視して、淡々と数字を読み上げた。
「売上が増えているのに、営業キャッシュフローは赤字。このままでは、店が儲かれば儲かるほど金がなくなります」
「そんなことあるんですか!?」
「あります」
丹羽は眼鏡の奥から、冷たい視線を向けた。
「売上を増やすことと、利益を残すことは、まったく別の話です」
その言葉が、光秀の胸に鋭く突き刺さった。
柴田が客を増やした。
利家が客を逃がさなくなった。
組織も大きくなった。
売上も増えた。
――なのに、金がない。
「そしてもう一つ」
丹羽が、パカッ、と左手に持っていた弁当箱のフタを開いた。
中には、艶やかに炊き上がった美しい白米がぎっしりと詰まっている。
丹羽は懐から箸を取り出した。
そして、一口。
「……うむ」
先ほどまでの冷徹な財務担当者とは思えないほど、心底幸せそうな表情だった。
「やはり米は良い」
「……」
「米は原価も計算しやすい。腹持ちも良い。保存も利く。何より――美味い」
「最後だけ完全に個人の感想ですよね!?」
光秀がツッコミを入れるが、丹羽は止まらない。二口目を頬張った。
「数字は裏切りますが、米は裏切らない」
「数字は別に裏切ってませんよ!?」
丹羽は弁当箱を閉じると、真顔で言った。
「ですが、この店には根本的かつ致命的な問題があります」
「……なんですか?」
丹羽は店内を見回した。
ホットサンド。
フレンチトースト。
パン。
パン。
またパン。
そして――米はない。
「米がない」
「そこですかぁぁぁッ!?」
光秀の絶叫が、本能寺の店内に響き渡った。
丹羽長秀。
財務の鬼。経営管理の鬼。
そして――米の鬼。
通称、米五郎左。
こうして。
営業の柴田。
接客の前田。
現場の秀吉。
そして財務の丹羽。
喫茶『本能寺』は、さらに一歩だけ「まともな会社」から遠ざかっていった。
(第9話「【丹羽長秀】絶望の財務・第二世代本能寺システム」へ続く)




